メタバースともっと親しめ──VRグラスや音漏れ防止デバイスなどをShiftallが発表 パナソニックと共同開発
パナソニック子会社のShiftall(シフトール)はメタバース向けの3製品をパナソニックと共同開発し、今夏までに発売すると発表しました。あわせてこれらすべての製品を米国・ラスベガスで2022年1月5日〜8日に開催される世界最大のテクノロジー見本市「CES 2022」で展示することも明らかにしました。
品名 : MeganeX / Pebble Feel / mutalk
販売予定価格(税込): 10万円未満 / 2万円前後 / 2万円前後
発売予定時期: 2022年春 / 2022年春 / 2022年夏
■ メガネ型VRヘッドセット MeganeX
一つめの製品は「MeganeX(メガーヌエックス)」。これはマイクロ有機EL搭載のメガネ型VRヘッドセットで、5K相当(リフレッシュレート120Hzで駆動する5.2K/10bit HDR)の高精細な解像度で映像を映し出すことが可能です。
また、前後左右の動きを捉える6DoF(6軸センサー)を搭載し、SteamVR対応のVRアプリを楽しめるのも特徴のひとつ。
その他の特徴としてはメガネ型のスピーカー内蔵の折りたたみフレームで、持ち運びのしやすさなどが挙げられています。同社いわくメタバース上のVRユーザーが今求めている『軽さ』を追求したという同製品。長時間使用に向く仕様なのもアピール要素だといえます。
ディスプレイ : 1.3inch Micro OLED 5.2K(2,560×2,560 x2) , 10bit HDR / 120Hz
重量 : 約250g ※ケーブル部除く
プロセッサ : Qualcomm Snapdragon XR1
トラッキング方式 : インサイドアウト方式での6DoFヘッドトラッキング
接続方式 : DisplayPort Alternate Mode on USB-C または DisplayPort + USB2.0*
※付属のインターフェース変換BOXを利用した場合
■ 背中に付ける Pebble Feel でリアルな演出
二つめの製品は「Pebble Feel(ペブルフィール)」。まるで小石(Pebble)のような名前ですが、手のひらサイズに高性能ペルチェ素子を備え、同製品を付けた専用のシャツを着ると、首元が熱くなったり冷たくなったりするのが特徴です。
ソニーの人体冷温サーモデバイス「REON POCKET 2」を想起させるデザインですが、Pebble Feel の肝となるのが『単体利用を見込んでいない』こと。例えば上述のメガネ型VRヘッドセットMeganeXを頭に装着し、VR空間内の寒い場所へ移動すると Pebble Feel が冷たくなり、より臨場感のある演出に役立ちそうです。
ヒート&クールプレート部温度 : 最低9°C/最大42°C ※25度の環境において
動作時間 : 冷却モード「中」の場合は約15時間、加熱モード「中」の場合は約25時間 ※10,000mAhのモバイルバッテリー使用の場合
使用推奨温度(動作環境) : 5 °C〜 40 °C
重量 : 約60g
対応OS : Windows(SteamVR)/iOS/iPadOS/Android
通信方式 : Bluetooth v5.0 Low Energy
■ もう音漏れしない──あえて口を塞ぐ mutalk
三つめの「mutalk (ミュートーク)」はまるでVRヘッドセットのような見た目なので、『えっ メタバースとどう関係するの?』と思われるかもしれませんが、実は口を塞ぐことで音漏れを防いでくれる──のが最大の特徴です。
ボイスチャットを用いるメタバースやオンラインゲームで感極まってついつい大声を発してもこれなら大丈夫。ヘビーユーザーならこれも必需品になりそうですね。
専用のバンドで顔に固定できることも特徴のひとつです。両手がふさがっている状況でもハンズフリーで会話でき、ストラップを外せば話したい時だけ口に当てる、なんて使い方が可能。他人に聞かれては困る内容をオンライン会議で話すときにも役立ちそうです。
動作時間 : 10時間連続利用可能
充電方式 : USB Type-C
対応OS : Windows/macOS/iOS/iPadOS/Android
通信方式 : Bluetooth v4.2 BR/EDR(HSP, HFP1.7)
■ 話題沸騰中のメタバースを盛り上げそうな3製品
今後、市場拡大が予想されるメタバース・VRがテクノロジー業界のキーワードとなっている昨今。VRヘッドセットとどこにでもありそうな製品をあえて組み合わせることで、これまで視聴覚中心だったメタバース・VRは別物に思えるかもしれません。
今回の3製品の『面白い発想』と『決して手の届かぬ価格』がいずれ浮き彫りになれば、この分野で頭ひとつ抜きんでた存在として、さまざまな業種から大いに注目されそうです──。
CES 2022