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はじめに

日本ではヴェゼル、英国ではHR−Vの新型を目にして、ホンダのデザイン停滞期にようやく終わりが見えてきたと思ったのではないだろうか。少なくとも、量販モデルに関しては。

【画像】写真で見るホンダHR−Vとライバル 全16枚

EVのホンダeは、初代スマート以来で最も個性的なシティカーだし、新型ジャズ(フィット)には、先代にはまったくなかった古き佳き軽自動車を思わせるかわいらしさが宿っている。カーマニアなら洟も引っ掛けないようなクルマだが、ショールームで個性が強烈なNSXやシビック・タイプRと並んでいても、すっかり霞んでしまうようなものにはなっていない。


テスト車:ホンダHR−V e:HEVアドバンススタイル    JOHN BRADSHAW

そうした流れの中で登場したのが、新型HR−Vだ。これまではあまり特徴のないクロスオーバーでありながら、グローバルに販売台数を稼ぐホンダの主力商品のひとつだった。

同じクラスにはルノー・キャプチャーやプジョー2008などもいるが、直接的な競合車種は日産キャシュカイとフォルクスワーゲンT−ロックだ。マーケットはまさしく密な状態で、群雄割拠なだけに、ホンダはこのクーペ風クロスオーバーの開発にかなりの力を入れてきた。

驚くほどスリークなデザインに生まれ変わった3代目HR−Vは、英国ではe:HEVことハイブリッド仕様のみが販売される。市街地での速度域ではEVのように使えて、高速道路ではエンジンのみで走ることで効率を最大限高め、その中間ではエンジンとモーターをブレンドするシステムだ。

ジャズに続いてハイブリッド専用車として英国に投入されたHR−Vは、2020年までに欧州向け量販モデルをすべて電動化するというホンダの戦略において、現時点でもっとも重要なステップだといえるかもしれない。

しかも、ホンダはフレッシュなルックスと並外れた経済性だけがこのクルマの魅力ではなく、パッケージングや快適性でもクラス最高レベルだという。しかも、それだけでは足りないと言わんばかりに、ドライビングの楽しさを求めた、とまで付け加えている。そこまでいうなら、その挑戦を受けて立とう、というのが今回のテストの意気込みだ。

意匠と技術 ★★★★★★★☆☆☆

サイズ感は、先代モデルとそう変わらない。路上での占有面積は、相変わらずフォルクスワーゲン・ゴルフと同程度だ。しかし、シルエットはガラリと変わった。

スッと伸びたボンネットの先にはグリルが直立し、スロープしたリアウインドウはポールスター2やBMW X4といったプレミアム勢を思わせる。ルーフラインは低くなり、しかし地上高は引き上げられた。オーバーハングは、フロントが短くなり、リアは逆に伸びている。


グリルはボディと同色で一体感があり、開口部の面積が半分ほどしかないことは電動化を示唆する。ほぼ直立したグリルと、珍しいほどフラットなボンネットとの境目は、逆スラントのエッジが刻まれている。    JOHN BRADSHAW

ボディに刻まれたラインは少ないが、クッキリとして存在感を強めている。これと迫力のあるホイールアーチのクラッディングが相まって、ルックスのキャラクターが劇的に明確になった。ここにシャープなヘッドライトと、左右をバーで繋いだテールライトが加わり、2008のように印象の強いライバルと並んでも引けを取らないエクステリアが完成している。

その下に隠れたメカニズムは、外観以上に大きく変わっている。たとえば、英国仕様では唯一のパワートレインとなるハイブリッドシステムは、トヨタ・プリウスのような形式となった。もちろん、正確には同じタイプとはいえないが。

エンジンは1.5Lのアトキンソンサイクルで、最高出力は107ps。これにモーターを組み合わせ、システムとしては131psを発生する。モーター単体でも131psを発生するが、EV走行できるのは低速域のみ。駆動用バッテリーは、荷室の床下に搭載される。対して高速巡航時には、エンジンがクラッチを介して前輪をダイレクトに駆動することで効率を高める。

ハイブリッドモードでは、ふたつのパワーソースが協調。パフォーマンスを最大まで発揮するばかりでなく、エンジンはジェネレーター用モーターを回してバッテリーを充電する場合もある。この仕立てはジャズのハイブリッドシステムと同じだが、パワーはアップされ、バッテリー容量も25%拡大されている。また、固定ギアのe−CVTはギア比が低くなり、パフォーマンス向上に寄与している。

車体のベースは、ホンダのグローバルスモールプラットフォームで、先代より剛性はかなり高くなった。ステアリングコラムも剛性が15%高められたというので、操縦性向上が期待できる。それについては、追って検証しよう。

内装 ★★★★★★★★☆☆

エルゴノミクスは、HR−Vの強みだ。視認性と操作系のポジションはクラス平均より優れていて、マジックシートを採用した後席はレッグスペースが驚くほど広い。ただし、ヘッドルームは並外れているというほどではない。送風口は優しい風を生むように再設計され、特定の場所にのみ風が当たるものではなくなった。

デザイン的には、堅実なジャズよりも、個性あふれるホンダeを連想させるもの。ソフトタッチのフィニッシュが数多く用いられ、好ましい色合いも用意されている。コンビレザーのシートはとりわけ魅力的だ。ただし、下位グレードでは、テスト車のアドバンス・スタイルほどのバリエーションがない。

フレッシュでモダンなフィールだが、いっぽうでホンダは実体スイッチやダイヤルを多くの操作系に残しているので、使い勝手がいい。質感もみごとだが、昔ながらの長いシフトレバーはなくてもよかったのではないだろうか。センターコンソール上が煩雑に見えるし、感触もチープだ。全体的には、おそらくキャシュカイより上だが、マツダCX−30のエレガントさには及ばない。

そうそう、マジックシートとはなんぞや?とお思いの読者もおいでだろう。これは、シートバックを完全なフラットにフォールドできるリアシートだ。座面は背もたれの前倒しに連動してフロアへと沈み込むが、これは後席スペースが30mm拡大されたことで可能になった。燃料タンク位置をシャシー前方へ移した、センタータンクレイアウトの恩恵だ。

さらに、座面は跳ね上げもでき、自転車や大画面テレビといった、荷室では天井につかえそうな背の高い荷物も、余裕を持って積載できる。後席使用時の荷室容量は319L、スピーカーが追加されるアドバンス・スタイルでは304Lと物足りないが、シートアレンジによってバーサティリティはクラストップレベルにある。

走り ★★★★★★☆☆☆☆

先代のi−DTECこと1.6Lディーゼルはよかった。その理由は、パフォーマンスではない。0−97km/hが約11秒というのは、2015年当時でも遅かった。もちろん、6年経った現在ではさらに遅く感じる。とはいえ、この旧世代エンジンはディーゼルのよさが存分に出ていて、このクルマの役割にピッタリだった。

新型のガソリンハイブリッドは、旧型ディーゼルほどトルクはないが、0−97km/hでは先代を上回る9.2秒を計測した。これはわかりやすい改善項目だ。駆動用モーターのおかげで、スロットルレスポンスも向上している。


穏やかに走っていれば洗練されたクルマだが、絶対的な速さは物足りず、全開にしてもCVTのラバーバンドフィールに悩まされ、スポーティさは感じられない。    JOHN BRADSHAW

適切にペダルを踏み込めば、モーターの推進力はきわめてささやかな加速をもたらすのみで、すぐに消え去り、中回転域でエンジンが目を覚ます。しかし、ほとんどのオーナーが日常使いするときのような運転であれば、そのわずかな間にみせるレスポンスのよさで十分満足できるだろう。

負荷が軽ければ、エンジンの洗練度もかなりのものだ。先代のディーゼルはもちろん、ガソリンモデルをも凌いでいる。速度域の低いルートなら、エンジンの始動も停止もそうとは気付かせないように行われる。HR−Vのようなクルマに、このパワートレインはマッチしている。

このクルマが叶えられていないのは、ホンダが宣伝するスポーティさが実現できていないことだ。1.2L直3を積んで価格は同じくらいの2008なら、1秒ほど早く97km/hに到達する。2.0Lマイルドハイブリッドのe−スカイアクティブXを積むCX−30もまたそうだ。

そして、このクルマに、客観的なデータが示すライバルへの遅れだけでなく、主観的な部分でも不満を感じるのであれば、パワートレインが発揮する131psと25.9kg−mをいつもフルに引き出し続けなくてはならない。

パワーデリバリーは電気式CVTに規定されてしまい、エンジンは高回転でうるさく回り続ける。ノイズの大きさと加速の具合はまったく釣り合わず、それがいっそう、クラス最速レベルのクルマたちに比べて遅く感じさせて、フラストレーションを覚える。

反対に、テスター陣が好意的に受け止めた要素は、ステアリングホイールに取り付けられたパドルで調整する、回生ブレーキのセッティングの幅広さだ。このパドルは使いやすく、パワートレインが快適な領域にあれば、このクルマを穏やかでバランスのいいものに感じさせてくれる。

使い勝手 ★★★★★★☆☆☆☆

インフォテインメント

センターディスプレイは全車とも9.0インチで、ダッシュボード上部に配置されながらもドライバーの前方視界を妨げることはない。グラフィックのシャープさはまずまずで、メニューのアレンジはわかりやすい。

そうはいっても、テスター陣はスマートフォンと連携させるほうがはるかに好ましく感じた。逆に言えば、Apple CarPlayとAndroid Autoに対応しているのがありがたい。ミラーリングした場合の映像はディスプレイ全面に表示され、アプリの切り替えを素早く行える。


ディスプレイは見やすく、メニューはわかりやすいが、スマートフォンをミラーリングしたほうが使いやすかった。音量調整ノブやUSB−Cポートは便利なアイテムだ。    JOHN BRADSHAW

ディスプレイの横に、音量調節のダイヤルがついているのもありがたい。とはいえ、運転中はステアリングホイール上のスイッチで行うほうが楽だろう。

USB−Cポートがついているのもうれしいが、ベーシックなエレガンスより上のグレードでないと標準装備されない。アドバンスとアドバンス・スタイルの両グレードでは、前後席それぞれに2口ずつ設置されている。

燈火類

トップグレードのアドバンス・スタイルには、アクティブコーナリングライトも備わる。ホンダのLEDは実用的で光はクリアだが、もっとも遠くまで照らせるというほど強力ではない。

ステアリングとペダル

ステアリングホイールは運転席のセンターから左へ15mmほどオフセットしているが、ドライビングポジションにはおおむね満足。着座位置は、センタータンクレイアウトの影響もあって高めだ。

操舵/安定性 ★★★★★★★★☆☆

このHR−Vのハンドリングについていうべきことは、山ほどある、というわけではない。ハンドリングの成功よりも短所が取り沙汰されることの多いカテゴリーのクルマとしては、それはむしろいいことかもしれない。

その信頼感は明らかに、ホンダの狙い通りだ。公正を期して評価しても、これはきわめて頼りになるクルマだといえる。


一貫性があり、ほどよく、予測しやすいレスポンスが、このクルマのダイナミクスのキーになっている。一般的なクロスオーバーのオーナーの嗜好にはあっているだろうが、エンスージアストを喜ばせるものではない。    JOHN BRADSHAW

軽めのステアリングは、決してナーバスに感じることなく、それでいてその切り立ったノーズをまずまず正確にターンインさせるのが難しくないようなギア比に設定されている。絶望的に鈍い、というものではない。コーナリングフォースの増減に合わせて手応えが上下するところはあり、積極的に楽しめるとはいえないものの、操舵にある程度は自信をもたらしてくれる。

もうひとつのうれしいサプライズは、背が高いクロスオーバーの多くよりスプリングレートが明らかに低くおおらかなのに、不快なピッチやロールが出ないこと。むしろ、ロールレートはステアリングのギア比にうまくマッチしている。そのため、ハンドリングは俊敏というより、フロント優勢で重ためなのだが、B級道路をそれなりのペースで破綻なく飛ばせるのだ。

たしかに、速度を上げて、それを維持するには、スロットルペダルを床まで踏みっぱなしにしなくてはならない。しかし、それさえしていれば、シャシーはたいていの道路状況へみごとに対処してみせる。

そうであっても、残念ながらドライビングが楽しいクルマではない。その点ではライバル、とりわけCX−30のほうが満足度は高い。HR−Vの長所はエンターテインメント性ではなく、落ち着いた走りにある。グリップは上々で、突き上げは吸収してくれるが、インフォメーションを十分に伝えてくれることはない。

快適性/静粛性 ★★★★★★★★☆☆

現行CR−Vは、ホンダが乗り心地のよいクロスオーバーの仕立て方を知っていることを示している。それより小さい新型HR−Vも走らせてみるとおおむねなめらかで上品な乗り味だ。コントロールを保つため、大きすぎるロールも出さなければ、路面を捉えあぐねることもない。

なかなかにしなやかで、ラインナップ中で最大の18インチホイールを履いているにもかかわらず、タイヤのサイドウォールに厚みがあるので、そのクッション性で相殺している。ロードノイズは、よほど路面が荒れていなければ問題にはならない。


ホンダは、乗り心地のいいクロスオーバーの作り方を心得ている。静粛性も良好なのだが、そちらはエンジン回転を上げてしまうと大きく損なわれる。    JOHN BRADSHAW

巡航時に騒音計が計測した数値は、クラス水準に対して並外れて低いとはいいがたいものだったが、耳には静かに感じられる。シートバックを介して背中に伝わるものも穏やかだ。

もちろんこれには、HR−Vが常にほぼ音のしないEV走行で発進することが効いている。しかも、プラグイン充電も大容量の駆動用バッテリーも備わらないわりには、驚くほどEV走行可能な距離が長い。

その全体的な洗練性と裏腹に、パワートレインは負荷が高まるとマナーに欠ける。それを避けるのは簡単だ。一切スポーティな走りをしなければいいのだ。

とはいえ、遅いクルマを追い越すときや、ジャンクション出口や合流路で素早く加速しようとすれば、エンジンを回さざるをえない。その場合、このクルマが感じさせる静粛性は崩れ去ってしまう。

燃料タンクをフロントシート下に配置したことは、普通より高いドライビングポジションの原因にもなっている。それは優れた視認性をもたらしてくれるのだが、長距離乗っていると、やや野暮ったいクルマに思えてくる。

それでも、少なくともドライビングポジションのアジャスト性は良好だ。また、キャビンに使われるマテリアルの質感も十分に高く、それなりに高級感がある。

購入と維持 ★★★★★★★★☆☆

価格設定が高いと思えるHR−Vだが、標準装備の内容を考えると、キャシュカイなど同クラスのライバルと肩を並べるレベルだ。エントリーグレードのエレガンスでも前席シートヒーターやアダプティブクルーズコントロール、リアカメラとパーキングセンサー、それにスマートフォンのミラーリング機能を備えている。

それでも、われわれが選びたいのは中間グレードのアドバンスだ。ヒーター付きの革巻ステアリングホイールやパワーテールゲートなど、便利なアイテムが加わる。


このホンダ車の残価率は、非プレミアムブランドのライバルたちを上回る。ただし、下位グレードはそれほどよくない。

さらに2500ポンド(約35万円)追加すると最上位グレードのアドバンス・スタイルも手に入るが、そこまでの価値はない。アップグレード版のスピーカーシステムは、音質がきわめめて平凡だし、追加されるアイテムのほとんどがコスメ関係だからだ。

とはいえ、ワイヤレス充電器はほかのグレードには装備されていない。対応するモバイル機器を使っているならば、そこは考えどころだ。

経済性に関していえば、新たなパワートレインに見合ったものだが、ライバルを圧倒するほどではない。高速道路でのツーリングを想定したケースでは17.0km/Lだったが、低速を電力で、高速をエンジンでまかなう設定となっている以上はこんなものだろう。総平均は15.8km/Lで、40L満タンでの航続距離は630kmほどになる計算だ。

スペック

レイアウト

新型HR−Vは、新型モノコックを採用。横剛性とねじり剛性を引き上げただけでなく、サスペンション取り付け部の部分的な剛性も高められている。

パワートレインはフロントにレイアウトされ、駆動用バッテリーは荷室フロア下に搭載。燃料タンクは前席下に配置され、広い後席スペースの確保を可能にしている。

エンジン


ホンダお得意のセンタータンクレイアウトで、広い後席を実現。モノコックは、先代モデルより全体的にも局部的にも剛性を高めている。

駆動方式:フロント横置き前輪駆動
形式:直列4気筒1498cc、ガソリン
ブロック・ヘッド:アルミニウム
ボア×ストローク:φ73.0×89.5mm
圧縮比:−
バルブ配置:4バルブDOHC
最高出力:107ps/6000〜6400rpm
最大トルク:13.4kg−m/4500〜5000rpm
エンジン許容回転数:− rpm
ハイブリッドアシスト:ギアボックス内蔵モーター
モーター最高出力:131ps
モーター最大トルク:25.9kg−m
システム総合出力:131ps/6000〜6400rpm
システム総合トルク:25.9kg−m/4500〜5000rpm
馬力荷重比:94ps/t
トルク荷重比:18.8kg−m/t
エンジン比出力:71ps/L

ボディ/シャシー

全長:4340mm
ホイールベース:2610mm
オーバーハング(前):−mm
オーバーハング(後):−mm

全幅(ミラー含む):1990mm
全幅(両ドア開き):3550mm

全高:1582mm
全高:(テールゲート開き):−mm

足元長さ(前席):最大1075mm
足元長さ(後席):805mm
座面〜天井(前席):最大975mm
座面〜天井(後席):870mm

積載容量:304〜1289L

構造:スティールモノコック
車両重量:1380kg(公称値)/1397kg(実測値)
抗力係数:−
ホイール前・後:7.0Jx18
タイヤ前・後:225/50 R18
ミシュラン・プライマシー4
スペアタイヤ:なし(パンク修理キット)

変速機

形式:電気式CVT
最終減速比:3.91:1

燃料消費率

AUTOCAR実測値:消費率
総平均:15.8km/L
ツーリング:17.0km/L
動力性能計測時:7.1km/L

メーカー公表値:消費率
低速(市街地):21.7km/L
中速(郊外):24.4km/L
高速(高速道路):21.7km/L
超高速:14.1km/L
混合:18.5km/L

燃料タンク容量:40L
駆動用バッテリー:1.1kWh
現実的な航続距離:約631km(ツーリング)
CO2排出量:122g/km

サスペンション

前:マクファーソンストラット/コイルスプリング
後:トーションビーム/コイルスプリング

ステアリング

形式:電動、ラック&ピニオン
ロック・トゥ・ロック:2.5回転
最小回転直径:11.3m

ブレーキ

前:−mm通気冷却式ディスク
後:−mmディスク
制御装置:ABS、ブレーキアシスト
ハンドブレーキ:電動、スイッチ(センターコンソールに設置)

静粛性

アイドリング:−dBA
全開時(129km/h):75dBA
48km/h走行時:60dBA
80km/h走行時:64dBA
113km/h走行時:68dBA

安全装備

ABS/ESC/BA/RRFR/DWS/EBD/LDW/VSA
Euro N CAP:テスト未実施
乗員保護性能:成人−%/子供−%
交通弱者保護性能:−%
安全補助装置性能:−%

発進加速

テスト条件:ウェット路面/気温15℃
0-30マイル/時(48km/h):3.3秒
0-40(64):4.7秒
0-50(80):6.7秒
0-60(97):9.2秒
0-70(113):12.6秒
0-80(129):19.8秒
0-90(145):31.6秒
0-402m発進加速:17.4秒(到達速度:124.1km/h)
0-1000m発進加速:33.1秒(到達速度:143.9km/h)

ライバルの発進加速

ライバルの発進加速
ヴォグゾール・モッカ 1.2T 130 エリート・ナビ・プレミアム・オート
テスト条件:乾燥路面/気温13℃
0-30マイル/時(48km/h):3.3秒
0-40(64):4.9秒
0-50(80):6.9秒
0-60(97):9.3秒
0-70(113):12.4秒
0-80(129):16.2秒
0-90(145):21.2秒
0-402m発進加速:17.2秒(到達速度:133.7km/h)
0-1000m発進加速:31.4秒(到達速度:165.6km/h)

キックダウン加速

20-40mph(32-64km/h):2.6秒

30-50(48-80):3.4秒

40-60(64-97):4.5秒

50-70(80-113):5.9秒

60-80(97-129):10.5秒

70-90(113-145):19.0秒

制動距離

テスト条件:ウェット路面/気温15℃
30-0マイル/時(48km/h):10.8m
50-0マイル/時(64km/h):30.6m
70-0マイル/時(80km/h):59.9m
60-0マイル/時(97km/h)制動時間:3.42秒

ライバルの制動距離

ヴォグゾール・モッカ 1.2T 130 エリート・ナビ・プレミアム・オート
テスト条件:乾燥路面/気温13℃
30-0マイル/時(48km/h):8.3m
50-0マイル/時(64km/h):22.5m
70-0マイル/時(80km/h):45.8m

結論 ★★★★★★★☆☆☆

ホンダはコンパクトクロスオーバーのモデルチェンジで、なかなかいい仕事をした。HR−V e:HEVは印象に残るルックスや、万能性と乗員スペースに優れたキャビンを備える。また、ハイブリッドのパワートレインが高い燃費効率を発揮する領域は広い。

日産キャシュカイに挑むこのクルマは、ライバルと同様に当たり障りない走りと乗り心地のよさをみせる。しかし、走らせてみるとまったく無個性だというわけではない。標準装備の内容も充実していて、価格は高いが、それに見合った内容だと思わせてくれる。


結論:エルゴノミクスに優れ、見栄えもかなり魅力的だ。とはいえ、気分がアガるようなクルマではなかった。    JOHN BRADSHAW

とはいうものの、走りに個性がないわけではないからといって、それがイコール走りがいい、ということにはならない。これより俊敏なライバル、たとえばマツダCX−30はいうまでもなく、スコダ・カロックでさえ、ドライビングの穏やかな満足感を味わえるが、HR−Vはそれらに大きく水を開けられている。

また、激しく走らせると、パワートレインは能力不足を露呈する。控えめとはいえない加速をしようとすると、たちまち許しがたいほどのストレスを感じさせるものになるのだ。

たしかに、その経済性やスタイリング、そして荷室の小ささはともかく、エルゴノミクスは、クロスオーバーの購買層にアピールできるはずだ。それでも、クラストップの座を脅かすことができない理由としては、走りの力不足だけで十分だ。

担当テスターのアドバイス

リチャード・レーン

最近のホンダの、クルマに対する考え方には好意が持てる。小さなEVのeから、最上級スポーツハッチのシビック・タイプRにまで見出せるそれが、今回のHR−Vにも感じられた。大胆で物怖じすることなく有ろうとする姿を求め、同クラスのモデルと変わり映えしないものにはなっていない。早い話、おもしろい。

イリヤ・バプラート

ホンダはキャビンの雰囲気を高めるのに力を尽くし、その仕上がりはおおむねよくできている。それなのに、シフトレバーがラフな感じで、ダッシュボードの上面がチープにみえるのはどういうことだろうか。

オプション追加のアドバイス

おすすめは、中間グレードのアドバンス。というのも、パワーテールゲートやレザーシート、ステアリングホイールヒーターなどを装備しながら、価格は3万ポンド(約420万円)未満に抑えられるから。ただし、外観を重視するなら、オプションのスポーツパックを追加したくなるかもしれない。

改善してほしいポイント

・エンジン負荷が高まった際の、不自然なエンジン音は修正を。
・パフォーマンスはもう少し高めてもいいのではないだろうか。
・大ぶりなシフトレバーをなくして、キャビン前部の足元に広いスペースを設けてほしい。BMW i3のようにしてくれるとうれしい。