西岡、マクラクラン出場のモスクワ大会、全米覇者は揃って欠場

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例年の3月とは違い秋の開催となったインディアンウェルズ大会が終了し、今週はロシアで男女共催の大会、ベルギーで男子のATP250大会、スペインで女子のWTA250大会が開催される。だがまだ夏の疲れが尾を引いているのか、スター選手らの出場辞退も多いが、一方でワイルドカード(主催者推薦枠)を得てそれらの大会に急遽出場する選手らもいる。

インディアンウェルズの2回戦で敗退した西岡良仁(日本/ミキハウス)は、世界ランキングを3つ下げて78位となった。今週は「ATP250 モスクワ」(ロシア・モスクワ/10月18日〜10月24日/室内ハードコート)に出場、1回戦では最近めきめきと調子を上げ、ランキングもキャリアハイの世界55位となったマッケンジー・マクドナルド(アメリカ)と対戦する。西岡はツアーで過去に2度、いずれも2019年にクレーコートでマクドナルドと対戦しており、西岡の2勝0敗だ。西岡はロシアに渡る前に風光明媚なインディアンウェルズでハイキングを楽しんだようで、美しい写真をSNSに投稿している。


モスクワ大会にはダブルス世界32位のマクラクラン勉(日本/イカイ)もレイブン・クラーセン(南アフリカ)と組んで第1シードで出場。1回戦でロハン・ボパンナ(インド)/アイサムウルハク・クレシー(パキスタン)の大ベテランペアと対戦する。


このモスクワ大会には、「全米オープン」でグランドスラム初優勝を遂げたダニール・メドベージェフ(ロシア)が出場予定だったが、インディアンウェルズで4回戦敗退となった後、モスクワ大会開幕を目前にして欠場を発表し、ファンをがっかりさせた。メドベージェフはTwitterに「悲しいけれど今年の大会には出場しません。ロシアのファンの前でプレーするのは特別なことです。でも10月にインディアンウェルズ大会が開催されるなど、今年のスケジュールは特にタフでした。だから身体的に100%準備ができていません。とても難しい決断だけれど、2021年シーズンを力強く終えるためには必要なことです。みなさんありがとう、またすぐにお会いしましょう!」と綴った。


世界2位のメドベージェフが不在となったモスクワ大会では、第1シードが世界6位のアンドレイ・ルブレフ(ロシア)、第2シードが今週キャリアハイの世界22位となったアスラン・カラツェフ(ロシア)、第3シードが世界31位のカレン・ハチャノフ(ロシア)、第4シードが世界37位のフィリップ・クライノビッチ(セルビア)となっている。


また同時に開催される「ATP250 アントワープ」(ベルギー・アントワープ/10月18日〜10月24日/室内ハードコート)でも、初出場となるはずだった世界12位のフェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)、世界34位のファビオ・フォニーニ(イタリア)、そして昨年まで3年連続で出場していた世界15位のキャメロン・ノリー(イギリス)が欠場。ノリーの場合は、インディアンウェルズ優勝という思いがけない出来事のせいでアメリカ出発が遅れたのだから、その意味では本人には嬉しい欠場だろう。


そして女子の「WTA500 モスクワ」(ロシア・モスクワ/10月18日〜10月24日/室内ハードコート)では全米覇者、世界24位のエマ・ラドゥカヌ(イギリス)とオリンピック金メダリストで世界9位のベリンダ・ベンチッチ(スイス)が出場辞退。だがその代わりに、コロナ陽性となりインディアンウェルズに出場できなかった世界2位のアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ)と、元世界女王で現在世界19位のシモナ・ハレプ(ルーマニア)が、ワイルドカード(主催者推薦枠)での出場となった。


この大会には世界88位の加藤未唯(日本/ザイマックス)がオクサーナ・カラシニコワ(ジョージア)とのペアで出場。1回戦でElixane Lechemia(フランス)/サブリナ・サンタマリア(アメリカ)ペアと対戦する。


同時に開催される「WTA250 テネリフェ」(スペイン・テネリフェ/10月18日〜10月24日/ハードコート)には、世界75位の穂積絵莉(日本/日本住宅ローン)がジャン・シューアイ(中国)とペアを組み、第2シードで出場。1回戦はAnkita Raina(インド)/Rosalie Van Der Hoek(オランダ)ペアとの対戦となった。


(テニスデイリー編集部)


※写真は2019年「楽天ジャパンオープン」での西岡良仁
(Photo by Koji Watanabe/Getty Images)