みそ サブカテゴリーへ育成注力 液状に続き顆粒・粉末も

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みそ市場ではトップメーカーを中心にサブカテゴリーの育成が加速している。液状みそは売場に定着し、1段から2段へ、2段から3段へと棚を広げつつある。さらに、液状タイプに続いて顆粒・粉末のサブカテゴリー化を図る動きも活発化。伝統調味料であるみそはさまざまな形へ姿を変えて、現在のニーズに対応する。

みそトップのマルコメが業界に先駆けて液状タイプみそを発売したのは09年。「液みそ」は消費者の「みそがダマになって溶くのに手間がかかる」という声から生まれた。液状だからみそ汁だけでなく、炒め物や煮物にも使いやすい。

しかし、売場定着には時間を要した。地道に育成を続け、約10年かけて売場を確立した。昨年6月に累計出荷数が5千万本を突破。売場によってはコーナー展開され、昨今は首都圏を中心に成長が著しい。秋の新商品「液みそ とん汁専用」は精肉・青果・日配売場でクロスMD展開を図る。

中京のみそ大手、マルサンアイは液状の「鮮度みそ」シリーズに力を入れている。今秋はマグカップで飲む「MugMISO(マグみそ)」を提案。ウェブで特設サイトを公開し、インスタグラムを活用した投稿キャンペーンも実施している。

液状タイプに続いて顆粒・粉末みそのサブカテゴリー化が進められている。マルコメの「料亭の味 FD粒みそ」「料亭の味 FD備蓄用顆粒みそ」はまだ分母は大きくないが、今期ここまで前年比233・1%と大幅に伸長している。

好発進の「お徳用 FD顆粒あおさとしじみ」(マルコメ)

軽量で持ち運びやすく、常温で長期保存が可能なため防災食にもなり、ローリングストックにも最適。溶けやすく味の調整が自在にでき、さまざまな料理に使いやすい点が支持されている。

神州一味噌は今秋、「パパッと味噌パウダー」を「味噌屋がつくった 万能調味料」として装いを新たにリニューアルした。従来品より料理写真を目立たせて、使用イメージのつきやすいパッケージデザインになった。

顆粒みそは生みそタイプが主流の即席みそ汁にも広がりつつある。マルコメは今春の新商品から定番具材の顆粒みそ汁とアソート品を品ぞろえし、配荷が大きく伸長中。また、秋の新商品「お徳用 FD顆粒あおさとしじみ」(袋10食)が好調なスタートを切った。今後も液状みそ、顆粒・粉末みその成長から目が離せない。

みそ サブカテゴリーへ育成注力 液状に続き顆粒・粉末もは食品新聞 WEB版(食品新聞社)で公開された投稿です。