首位浮上の高3アマ佐藤心結の師匠が断言「最初から勝ちに来ています。それだけの選手」
国内ツアー・スタンレーレディス第2R
女子ゴルフの国内ツアー・スタンレーレディス第2ラウンド（R）は9日、静岡・東名CC（パー72、6592ヤード）で行われた。2位でスタートしたアマチュアの佐藤心結（さとう・みゆ＝明秀学園日立高3年）は1イーグル、3バーディー、2ボギーの69で通算8アンダー。小祝さくら、工藤遥加と並んで首位に立った。3日後の12日にはプロテスト2次予選第1日を控えるが、今大会で佐藤のキャディーを務める三觜喜一（みつはし・よしかず）コーチは「最初から勝ちに来ています。それだけの選手」と断言。力を合わせて快挙を狙う姿勢を示した。（取材・文＝THE ANSWER編集部・柳田 通斉）
佐藤のラウンド後、電話取材に応じた三觜コーチは言った。
「この試合には最初から勝ちに来ています。それだけの選手です。優勝以外は意味がないとさえ思っています」
YouTube動画でのレッスンなどで話題の三觜コーチは、辻梨恵、植田希実子、和田みな子、高木優奈ら女子プロの師匠としても知られる。佐藤については８歳から指導しており、「僕の指導法が固まってきて、最後に取った弟子です。アイアンについては、しっかりとダウンブローで打てるように教えてきました」と明かした。
確かに最大の特徴は、スピンの効いたアイアンショット。多くの選手が硬いグリーンに対応するため、ピン手前から攻めているが、佐藤に限ってはピンを狙ってショットを打ち、見事にボールを止めている。それを把握している三觜コーチは、4番パー3のショット後も「この大会でピン横に落として、バーディーチャンスに止められるのは心結だけだよ」と声を掛けていた。
佐藤も三觜コーチを頼りにしており、「今日も回りながら、いろんなことを教わりました。パットのラインも一緒に読んでもらっています」と明かした。これまで出場したツアー3戦は全て予選落ちだったが、今回は三觜コーチのサポートも受けて初の予選突破にして、最終日を首位で迎える展開。もっとも、三觜コーチに驚きはなく、「コースマネジメントがちゃんとできれば、十分に勝てる力が彼女にはあるんです。だから、僕らはこの試合に合わせてきたんです」と話す。
佐藤は前週の日本女子オープンにも出場し、12日からは大事なプロテスト第2次予選を控えるが、三觜コーチは「最初からこの試合に優勝して、アマチュア最後になるこの試合でプロテスト免除を目指していますから」とも言った。たとえ優勝を逃しても「この子は毎日ラウンドしていても、疲れないですよ。大丈夫です」と表現。最終日は、テストのことはおいて、師弟で優勝だけを目指す。（THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida）
