自分とまったく性格が違う娘への対応に困惑…どうしたら?
漫画家・エッセイストの瀧波ユカリさんが、ESSE読者の悩みに答えます。
今回は「性格がまったく違う娘にどう対応していいかわからない」というお悩みについてです。
娘の性格が自分と違いすぎて…
【お悩み】
小学校高学年の娘とあまり気が合わず、日々疲れています。どちらかというと娘は「前に出たがる性格」で、私は反対に「一歩引いた性格」です。子どもとはいえ、前に出すぎるのもよくないと思い、ときには娘の言動を抑えることもあるのですが、あまり効果はありません。
夫は娘と仲がよく、楽しくやっているようです。仲のよい母娘がうらやましいと思うことも。あまりべったりしたいとも思わないのですが、本当にこれでいいのか日々考えてしまいます。(Oさん・神奈川県・44歳、夫44歳、長女10歳、長男5歳)
【瀧波ユカリさんの回答】
まず最初に言わせてください。あなたはすばらしいお子さんをおもちですね! 前に出たがりで自分のやり方に自信があるって、自分の世界を広げていく力が強いということですよ。こういう性質、後天的に身につけようと思ってもできないですからね。ものすごい武器をもって生まれてきましたね。
しかしながら日本では、そういうタイプは嫌われやすいです。とくに女の子は、出しゃばるなと言われてつらい思いをすることもあるでしょう。現に私がそうでした。でも心をボッキボキに折られながらも、どっこい出しゃばって生きてきました。おかげで食いっぱぐれずに今日も元気に仕事してます! だから心配することないですよ。娘さんはこれから、のびのびと出しゃばって傷ついて強くなって、自分の力で生きていける女性になるでしょう。
で、ここからが本題なのですが、多分あなたは「娘さんと性格が合わない」のではなく、「出しゃばるタイプが苦手」なんじゃないですか? 娘さんの性格を肯定できないことが、つらいのではないですか?
性格が違う者同士だって、仲よくできるんですよ。現に、私の友達は前に出ないタイプ、ものをはっきり言わないタイプ、みんないろいろです(むしろ友達全員が私と同じタイプだったらつらい!)。どんな性格であっても、お互いがお互いを認め合っていれば、違いを楽しみながら仲を深めていくことはできます。
なので、違うタイプへの苦手意識をなくしましょう。苦手に感じる俳優やタレントを全肯定しまくってください。この人は前に出る性格だからここまで有名になって活躍しているんだな、すごいな、素敵だなっていちいち思ってみるのです。やってみたら意外とできます。私は以前、米倉涼子さんが苦手(単なる嫉妬)だったんですが、彼女に密着した番組を全肯定の姿勢で観ることにより180度転換してファンになりました。
タレント全肯定活動と並行して、娘さんのことも全肯定の目で見てください。今までよくないと思っていたところひとつひとつに、心の中で「いいね!」を押す。ときに声に出して「あなたのそういうところ、すごくいいね」と伝える。それでなにか恐ろしいことが起きたりはしません。ものの見方を変える、ただそれだけのことです。
最後にひとつ、お願いです。他人を肯定することと自分を否定することを、混同しないでください。違うタイプを認めながら、自分のことも認めてください。前に出るタイプも素敵ですが、あなたのように奥ゆかしいタイプも素敵なんですよ。応援しています!
1980年、北海道生まれ。漫画家、エッセイスト。アニメ化もされた『臨死!! 江古田ちゃん』(講談社刊)でデビュー。著書に『30と40のあいだ
』(幻冬舎刊)『ありがとうって言えたなら
』(文藝春秋刊)など
今回は「性格がまったく違う娘にどう対応していいかわからない」というお悩みについてです。
娘の性格が自分と違いすぎて…
私とまったく性格の違う娘との距離感に悩みます
【お悩み】
小学校高学年の娘とあまり気が合わず、日々疲れています。どちらかというと娘は「前に出たがる性格」で、私は反対に「一歩引いた性格」です。子どもとはいえ、前に出すぎるのもよくないと思い、ときには娘の言動を抑えることもあるのですが、あまり効果はありません。
●大丈夫、娘さんはものすごい武器をもっています
【瀧波ユカリさんの回答】
まず最初に言わせてください。あなたはすばらしいお子さんをおもちですね! 前に出たがりで自分のやり方に自信があるって、自分の世界を広げていく力が強いということですよ。こういう性質、後天的に身につけようと思ってもできないですからね。ものすごい武器をもって生まれてきましたね。
しかしながら日本では、そういうタイプは嫌われやすいです。とくに女の子は、出しゃばるなと言われてつらい思いをすることもあるでしょう。現に私がそうでした。でも心をボッキボキに折られながらも、どっこい出しゃばって生きてきました。おかげで食いっぱぐれずに今日も元気に仕事してます! だから心配することないですよ。娘さんはこれから、のびのびと出しゃばって傷ついて強くなって、自分の力で生きていける女性になるでしょう。
●もしかして「出しゃばる」タイプが苦手なのでは?
で、ここからが本題なのですが、多分あなたは「娘さんと性格が合わない」のではなく、「出しゃばるタイプが苦手」なんじゃないですか? 娘さんの性格を肯定できないことが、つらいのではないですか?
性格が違う者同士だって、仲よくできるんですよ。現に、私の友達は前に出ないタイプ、ものをはっきり言わないタイプ、みんないろいろです(むしろ友達全員が私と同じタイプだったらつらい!)。どんな性格であっても、お互いがお互いを認め合っていれば、違いを楽しみながら仲を深めていくことはできます。
●まずは苦手な芸能人の「全肯定」活動を
なので、違うタイプへの苦手意識をなくしましょう。苦手に感じる俳優やタレントを全肯定しまくってください。この人は前に出る性格だからここまで有名になって活躍しているんだな、すごいな、素敵だなっていちいち思ってみるのです。やってみたら意外とできます。私は以前、米倉涼子さんが苦手(単なる嫉妬)だったんですが、彼女に密着した番組を全肯定の姿勢で観ることにより180度転換してファンになりました。
タレント全肯定活動と並行して、娘さんのことも全肯定の目で見てください。今までよくないと思っていたところひとつひとつに、心の中で「いいね!」を押す。ときに声に出して「あなたのそういうところ、すごくいいね」と伝える。それでなにか恐ろしいことが起きたりはしません。ものの見方を変える、ただそれだけのことです。
最後にひとつ、お願いです。他人を肯定することと自分を否定することを、混同しないでください。違うタイプを認めながら、自分のことも認めてください。前に出るタイプも素敵ですが、あなたのように奥ゆかしいタイプも素敵なんですよ。応援しています!
【瀧波ユカリさん】
1980年、北海道生まれ。漫画家、エッセイスト。アニメ化もされた『臨死!! 江古田ちゃん』(講談社刊)でデビュー。著書に『30と40のあいだ
』(幻冬舎刊)『ありがとうって言えたなら
』(文藝春秋刊)など