作業に集中したい時に! スマホ依存を防止、時間が来るまでスマホを取り出せない隔離ボックス
ITライター・山口真弘の気になるグッズラボ
〜iDiskk「Smart Timer Phone Lock」レビュー
2021年05月11日
TEXT:山口真弘(ITライター)
気がついたらスマホを触っていた……というスマホ依存をなくすためには、物理的にスマホに触れなくするのが効果的です。以前紹介した「タイムロッキングコンテナ」のように、ついついお菓子に手が伸びるの防ぐための容器を使ってスマホを隔離すれば、指定した時間が経過するまで、スマホの操作が行えなくなります。
もっともこの方法では、スマホを完全隔離してしまうため、ロック画面の解除ができないのはもちろん、充電まで行えなくなるのがデメリットです。こうした場合に便利なのが、今回紹介する「Smart Timer Phone Lock」です。
スマホの収納に最適化された形状。材質はPCおよびABSを採用
USB Type-Cの充電ケーブルのほか、日本語に対応した取扱説明書も付属します
これはスマホ専用に設計された隔離ボックスで、弁当箱のような形状をしています。スマホを入れてロックすると、指定した時間だけ、操作ができなくなる仕組みです。
側面には穴が開いているので、ボックスの中に入れた状態でスマホを充電できます。また上部のフタにも指を入れるスペースがありますので、メールやSNSの着信を確認するなどの最小限の操作は、ボックスに入れたままでも行えます。
操作ができてしまっては意味がないのでは? と思うかもしれませんが、いわゆる「スマホ依存」は快適に操作できてこそのもので、それらを不可能にするという意味では、十分な効果があります。
そもそも最小限の操作はできると言っても、縦スクロールすら満足にできないことに加えて、本体側面の電源ボタンはもちろん、音量ボタンを押すのも難しいため、すぐにギブアップする羽目になります。
まずはスマホを入れてフタを閉じます。iPhone 12 Pro Maxのサイズにも対応します
閉じた状態でも着信チェックなどはできるよう、上部には穴が空けられています
とはいってもスクロールにも不自由するサイズで、できる操作は必要最小限です
側面にも穴が開いており、棒を突っ込めば電源や音量ボタンをギリギリ押せます
実際の使い方ですが、非常にシンプルです。まずは透明なフタを開けてスマホを中に入れます。内部のスペースは現行のスマホの大部分は問題なく入る大きさで、iPhone 12 Pro Maxのような大判サイズのスマホでも、問題なく格納できます。
ただし折りたたみ型のスマホや、手帳タイプのケースを取り付けた状態のまま入れるのは、少々厳しいかもしれません。内部サイズ(公称値)は「183×87×18mm」とされていますので、事前に確認することをおすすめします。
続いて本体右下の電源ボタンを二度押しすると、液晶画面が点灯しますので、時間を設定します。時間は最短1分から、最長で99時間59分まで指定できます。
時間指定が終わり、あらためて電源ボタンを二度押しすると、10秒間のカウントダウンを経て、電子ロックがかかります。
右下の電源ボタン二度押しで電源オン。上下ボタンで時・分を設定します
設定完了後、電源ボタンを二度押すと、10秒のカウントダウンが始まります
カウントダウンが完了するとロックがかかり、残り時間が表示されます
残り時間がゼロになるまでは、本体を壊さない限り開けることはできません
こうした製品では、誤ってロックしてしまった時のための救済方法が用意されていることもしばしばです。例えば前回紹介したタイムロッキングコンテナは、電池切れ時に限定されるとはいえ、有線でつないで解除する方法が用意されていました。
しかし本製品はそうした仕組みは一切ないので、時間が来るまではひたすら待つしかありません。ロックおよびアンロックはすべてオートで行われますので、スマホを取り出すには本体を文字通り叩き割るくらいしか手段がなく、効果は絶大です。
時間が経過しカウントがゼロになると、ロックが自動的に解除され、開封が可能になります。これらの制御は本体のバッテリーを用いて行われるため、付属のUSBケーブルを用い、バッテリーの充電は適宜行っておく必要があります。ちなみに4時間の充電で、30日のスタンバイが可能とされています。
指定時間が経過すると電子ロックが解除され、スマホを取り出せるようになります
時間は最大で「99時間59分」、つまり最大約4日まで指定できます
密閉型の製品と異なり、ロック中もスマホの充電は問題なく行なえます
本体のタイマーは充電式。画面に「lo」と表示されていれば充電が必要です
ひとつ気をつけたいのは、ユニバーサル仕様の製品ゆえ、液晶ウィンドウの数字に単位表示がなく、時と分を間違いやすいことです。今回の試用中、ロック解除までの時間を「10分」で指定したつもりが、うっかり「10時間」で指定してしまい、翌朝まで開けられなくなってしまったことがありました。
つまり「00:10」にすべきところ「10:00」にしてしまったことによるもので、毎日使っていればまず間違えないでしょうが、久しぶりに使う場合は要注意です。本製品は前述のように、誤操作に対する救済方法が用意されていないので、なおさらです。
もっとも前回の「タイムロッキングコンテナ」と違い、最小限の操作はできますので、そうした意味での安心感はあります。勉強や作業に集中するために自分自身で使用するのはもちろん、親が子どもに対して利用を促すような場合も、本製品のこの仕様ならば、同意を得られやすいのではないでしょうか。
製品名:Smart Timer Phone Lock
実売価格:4,259円
発売元:iDiskk
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/B08HZ4LYHM/
[筆者プロフィール]
山口 真弘(やまぐち まさひろ)
ITライター。PC周辺機器メーカーやユーザビリティコンサルタントを経て現職。各種レビュー・ハウツー記事をWEBや雑誌に執筆。最近は専門であるPC周辺機器・アクセサリに加え電子書籍、スマートスピーカーが主な守備範囲。著書に『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)など。Twitter:@kizuki_jpn
〜iDiskk「Smart Timer Phone Lock」レビュー
2021年05月11日
TEXT:山口真弘(ITライター)
気がついたらスマホを触っていた……というスマホ依存をなくすためには、物理的にスマホに触れなくするのが効果的です。以前紹介した「タイムロッキングコンテナ」のように、ついついお菓子に手が伸びるの防ぐための容器を使ってスマホを隔離すれば、指定した時間が経過するまで、スマホの操作が行えなくなります。
スマホの収納に最適化された形状。材質はPCおよびABSを採用
USB Type-Cの充電ケーブルのほか、日本語に対応した取扱説明書も付属します
これはスマホ専用に設計された隔離ボックスで、弁当箱のような形状をしています。スマホを入れてロックすると、指定した時間だけ、操作ができなくなる仕組みです。
側面には穴が開いているので、ボックスの中に入れた状態でスマホを充電できます。また上部のフタにも指を入れるスペースがありますので、メールやSNSの着信を確認するなどの最小限の操作は、ボックスに入れたままでも行えます。
操作ができてしまっては意味がないのでは? と思うかもしれませんが、いわゆる「スマホ依存」は快適に操作できてこそのもので、それらを不可能にするという意味では、十分な効果があります。
そもそも最小限の操作はできると言っても、縦スクロールすら満足にできないことに加えて、本体側面の電源ボタンはもちろん、音量ボタンを押すのも難しいため、すぐにギブアップする羽目になります。
まずはスマホを入れてフタを閉じます。iPhone 12 Pro Maxのサイズにも対応します
閉じた状態でも着信チェックなどはできるよう、上部には穴が空けられています
とはいってもスクロールにも不自由するサイズで、できる操作は必要最小限です
側面にも穴が開いており、棒を突っ込めば電源や音量ボタンをギリギリ押せます
実際の使い方ですが、非常にシンプルです。まずは透明なフタを開けてスマホを中に入れます。内部のスペースは現行のスマホの大部分は問題なく入る大きさで、iPhone 12 Pro Maxのような大判サイズのスマホでも、問題なく格納できます。
ただし折りたたみ型のスマホや、手帳タイプのケースを取り付けた状態のまま入れるのは、少々厳しいかもしれません。内部サイズ(公称値)は「183×87×18mm」とされていますので、事前に確認することをおすすめします。
続いて本体右下の電源ボタンを二度押しすると、液晶画面が点灯しますので、時間を設定します。時間は最短1分から、最長で99時間59分まで指定できます。
時間指定が終わり、あらためて電源ボタンを二度押しすると、10秒間のカウントダウンを経て、電子ロックがかかります。
右下の電源ボタン二度押しで電源オン。上下ボタンで時・分を設定します
設定完了後、電源ボタンを二度押すと、10秒のカウントダウンが始まります
カウントダウンが完了するとロックがかかり、残り時間が表示されます
残り時間がゼロになるまでは、本体を壊さない限り開けることはできません
こうした製品では、誤ってロックしてしまった時のための救済方法が用意されていることもしばしばです。例えば前回紹介したタイムロッキングコンテナは、電池切れ時に限定されるとはいえ、有線でつないで解除する方法が用意されていました。
しかし本製品はそうした仕組みは一切ないので、時間が来るまではひたすら待つしかありません。ロックおよびアンロックはすべてオートで行われますので、スマホを取り出すには本体を文字通り叩き割るくらいしか手段がなく、効果は絶大です。
時間が経過しカウントがゼロになると、ロックが自動的に解除され、開封が可能になります。これらの制御は本体のバッテリーを用いて行われるため、付属のUSBケーブルを用い、バッテリーの充電は適宜行っておく必要があります。ちなみに4時間の充電で、30日のスタンバイが可能とされています。
指定時間が経過すると電子ロックが解除され、スマホを取り出せるようになります
時間は最大で「99時間59分」、つまり最大約4日まで指定できます
密閉型の製品と異なり、ロック中もスマホの充電は問題なく行なえます
本体のタイマーは充電式。画面に「lo」と表示されていれば充電が必要です
ひとつ気をつけたいのは、ユニバーサル仕様の製品ゆえ、液晶ウィンドウの数字に単位表示がなく、時と分を間違いやすいことです。今回の試用中、ロック解除までの時間を「10分」で指定したつもりが、うっかり「10時間」で指定してしまい、翌朝まで開けられなくなってしまったことがありました。
つまり「00:10」にすべきところ「10:00」にしてしまったことによるもので、毎日使っていればまず間違えないでしょうが、久しぶりに使う場合は要注意です。本製品は前述のように、誤操作に対する救済方法が用意されていないので、なおさらです。
もっとも前回の「タイムロッキングコンテナ」と違い、最小限の操作はできますので、そうした意味での安心感はあります。勉強や作業に集中するために自分自身で使用するのはもちろん、親が子どもに対して利用を促すような場合も、本製品のこの仕様ならば、同意を得られやすいのではないでしょうか。
製品名:Smart Timer Phone Lock
実売価格:4,259円
発売元:iDiskk
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/B08HZ4LYHM/
[筆者プロフィール]
山口 真弘(やまぐち まさひろ)
ITライター。PC周辺機器メーカーやユーザビリティコンサルタントを経て現職。各種レビュー・ハウツー記事をWEBや雑誌に執筆。最近は専門であるPC周辺機器・アクセサリに加え電子書籍、スマートスピーカーが主な守備範囲。著書に『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)など。Twitter:@kizuki_jpn