バイエルン・ミュンヘンは今度の夏以降、ダヴィド・アラバ抜きでチーム作りを目指さなくてはならない。火曜日の会見に出席したハンジ・フリック監督は火曜、守備の要を担うオーストリア代表DFの退団の可能性について言及した。「彼がクラブを去る可能性が高い。それを頭に入れておかなくてはいけないよ」

 昨季途中からこれまで慣れ親しんだサイドバックから、センターバックへとポジションを変えて欧州三冠達成にも貢献した同選手。しかしながらセンターバックとして2シーズン目を迎えた、身長180cmのアラバはkicker採点平均での大幅な下落(2.9→3.5)にも見て取れるように、不振に陥った結果クラブとして25失点を記録。守備の立て直しをはかる上で「チームの変化に新たなものはつきものであり、それがチームの発展へと後押しするもの」とフリック監督はコメント。

 できるならばそれをアラバと共に歩めるにこしたことはなかっただろうが、「非常に価値をもった選手だが、こういうことにも対応していかないとね」と述べ、「能力の高い選手がクラブを後にするのであれば、そこでは別の選手を獲得しなくてはならないもの」と強調。そもそもバイエルンのCB陣ではジェローム・ボアテング、そしてハビ・マルティネスも契約最終年度にある。

後任候補にウパメカノ浮上

 つまり来夏以降に計算できるCBはニクラス・ズーレ(2022年迄)ということ。そこで現在のところ候補して浮上しているのが、RBライプツィヒ所属ダヨ・ウパメカノだ。22才のフランス人CBには来夏行使可能な例外条項が含まれていると見られ、プレミアリーグのクラブからも熱視線が送られている。それでは、それ以外のDF陣はどうか?

 バイエルンのCBではとりわけ、ウパメカノの出身フランス人選手が揃っており、バックアップの若手タンギー・クアッシをはじめ、アラバと同様に左SBとCBでプレー可能なクラブ史上最高額獲得選手リュカ・エルナンデス、逆に右SBとCBでプレー可能なベンジャマン・パヴァールが控える。そして右SBのバックアップを務めるブナ・サールを含め、全員が2024年迄の契約を残しているところだ。

 また左SBではエルナンデスと定位置を争う、元々はウィンガーのアルフォンソ・デイヴィースが控えており、また右SBではCBでもプレー可能な若手クリス・リチャーズも、トップチームでの居場所を虎視淡々と狙っているところ。まずはクアッシと共にこれから半年の成長が期待され、またオールラウンダーのキミヒも、緊急時にはディフェンダーとして起用することも計算することができる。