コロナ禍で変わったモバイルバッテリー利用法、スマホだけではなくカメラ動画撮影にも! 相性抜群な理由

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移動中にスマートフォンのゲームに夢中になっていると、バッテリーが思った以上に減っていたなんてこともある。そんなときにあると便利なのが、いつでもスマートフォンを充電できるモバイルバッテリーだ。

コロナ禍において、外出する機会が減り、またテレワークによってスマートフォンのバッテリー残量を気にする機会も減ったという人もいるかと思う。

筆者も以前は取材で頻繁に外出していたのだが、最近は取材の回数は大幅に減り、それとは別に静止画撮影や動画撮影、現場での静止画・動画の編集をする機会が増えた。とはいえ、以前ほど外出する機会と回数は減ったのは確かである。また、動画撮影などは長時間撮影することもあり、それに応じて必要な機材も変化してきている。

特にモバイルバッテリーの使用方法は大きく変化した。
スマートフォンを充電する用途よりも動画撮影時、カメラの外部電源としてモバイルバッテリーを利用するようになっている。

そうした利用のひとつが小型のジンバルカメラ「DJI Osmo Pocket」だ。


Osmo PocketとスマートフォンをWi-Fi接続すればリモート撮影が可能となる


このモデルは2019年発売のひとつ前の世代のモデルだが、手持ちでも安定した動画撮影が可能で重宝している。さらに、別売のWi-Fiアダプターを利用すれば、離れたところからスマートフォンでカメラの向きや撮影のコントロールが可能であり、定点撮影用のカメラとしても利用できるという強みがある。

とはいえ、撮影時にWi-Fiも利用するとなると、本体内蔵のバッテリーだけでは長時間の撮影は実に心もとない。
そこで利用しているのがAnkerのモバイルバッテリー「Anker PowerCore 10000 Redux」だ。


Osmo PocketとPowerCore 10000 Reduxを接続すれば給電しながら撮影が可能になる


このバッテリーは以前紹介(https://news.livedoor.com/article/detail/16122184/)したことがある製品だが、コンパクトなサイズに10000mAhの大容量を搭載しているため長時間撮影には必須アイテムである。
使用方法は、シンプルでPowerCore 10000 ReduxのUSB Type-A端子からOsmo PocketのUSB Type-C端子にケーブル接続することで給電可能となる。

本体の熱の問題もあり、炎天下での撮影には厳しいかもしれないが、屋内での撮影であればWi-Fiでモニタリングしながら30分を越える撮影を余裕で数回こなすことができる。




最近ではUSB Type-Cで直接接続可能な「Anker PowerCore 10000 PD Redux」も発売されており、大容量バッテリーを搭載する最新のスマートフォンの高速充電も可能だ。また、PD対応の充電器を利用することでPowerCore 10000 PD Reduxの充電自体も高速化されているのも嬉しいところだ。空き時間にPowerCore 10000 PD Reduxを急速充電しておいて、スタンバイするという利用方法が出来るようになったのは大きい。


PowerCore 10000 PD ReduxはPD入力で大容量バッテリーを約3.5時間で充電可能となった


そしてもうひとつの利用方法がミラーレスカメラを利用した動画撮影である。
使用しているカメラはSONYの「α6400」などで、バッテリー交換のタイミングが難しい長時間の撮影にはモバイルバッテリーは欠かせない。α6400はシンプルにMicroUSBケーブル接続をすることで本体への給電が可能だ。
カメラが高温にならない限り無制限(バッテリー切れもしくはメディアの容量一杯まで)の動画撮影が可能なので、内蔵バッテリー以上の大容量バッテリーで給電すると高画質ビデオカメラとして役立つ。

内蔵のバッテリーでも1時間弱の撮影は可能だが、条件によって撮影時間は変化するため、残量を気にしながら撮影を中断してバッテリー交換が必要になることもある。
撮影条件が大きく変わる条件というのが、利用する内蔵バッテリー「NP-FW50」が「α7」シリーズと共有できることから、新しいバッテリーもあれば、長く使ってきたバッテリーもあるためなのである。これによってバッテリー持ち時間が揃わないという問題が発生するというわけだ。
そこで内蔵バッテリーよりも大容量なバッテリーを接続して、安定して動画撮影するという方法をとっている。




撮影に使用しているのはこちらも以前紹介している大容量バッテリー「Anker PowerCore 20100 Nintendo Switch Edition」だ。20100mAhの大容量・高出力対応バッテリーなので、消費電力が大きいミラーレスカメラの外部電源としても実用的なのである。




ここで重要なのが、大容量だけではなく安定した高出力、そしてカメラ側のバッテリーがフル充電されていることだ。フル充電されていれば、モバイルバッテリーからの入力が、内蔵バッテリーの充電と給電ではなく、カメラへの給電のみに利用できるからである。




この大容量バッテリーSeriesには、「Anker PowerCore III Elite 25600 87W」が追加され、25600mAhの大容量に加えて、87WのUSB PD電源として利用できるようになった。これは、アップルの「MacBook」やWindows PCなどノートPCの外部電源としても利用可能なのである。

PowerCore III Elite 25600 87Wはカメラの給電以外に、ノートPCのACアダプターを現場に持っていくのを忘れたときに役立った。
最近のノートPCは動作速度を抑えることで、バッテリーの長時間駆動を実現しているのだが、写真や動画編集などの作業を行うためには制限を解除してできるだけフルパワーで作業を行いたい。
そんな作業時にはACアダプターが必須なのだが、PowerCore III Elite 25600 87Wがその役割を担ってくれたのが心強かった。




本来なら動画撮影用途だったが、PCの充電にも使えることでモバイルバッテリーの用途が広がり、PowerCore III Elite 25600 87Wの実用性が高まった。




また、この失敗を踏まえてACアダプターはPDとして利用可能なコンパクトな「Anker PowerPort III 65W Pod」をバッグに入れて常に持ち歩くようにしている。この製品は、スマートフォンやタブレットの高速充電器として利用できるだけではなく、65W出力のUSB Type-C PD電源として利用できるからだ。

何よりPCメーカー純正のACアダプターより小さくて軽いので、持ち歩き用途に最適なのが良い。

話がそれてしまったが、PowerCore III Elite 25600 87Wは大出力で対応機器を高速充電できることが特徴ではあるが、ワイヤレスイヤホンやスマートウォッチのようなウェアラブル機器を安全に充電できる低出力モードも搭載している。
切り替え方法は、バッテリー残量を確認するためのLEDの中央ボタンを2回押し、もしくは2秒長押しをするとバッテリー残量を表示する白色LEDの一点が緑色に切り替わり低出力モードとなる。
通常出力モードに戻すには、もう一度ボタンを押せばいい。こうすることで、先ほど緑色だったLEDが白に切り替わり、通常出力モードになったことを確認することができる。


スマートウォッチやワイヤレスイヤホンの充電に最適な低出力モードを搭載する


番外篇としてモバイルバッテリーではなく、アウトドアや災害時に利用可能なポータブル電源も紹介したいと思う。

最近ではアウトドア用の電源として人気のポータブル電源は、大容量・高出力が魅力なのだが、価格が高いため購入には二の足を踏んでしまうこともあるだろう。




Ankerの新製品「Anker PowerHouse II 400」(39,800円税込)は、約108,000mAh (388.8Wh)の大容量バッテリーと、100VのAC電源を搭載する本格的な製品だ。アウトドアで小型の冷蔵庫など家庭用コンセントが必要な家電が利用可能である。なお、最大出力は300Wまでとなるので、熱調理家電などは難しいが、照明やノートパソコン、小型のモニターなど様々な電化製品が利用できる。


最大300wのAC電源がある


そのほか、USB Type-A端子が3つ、USB PD対応のUSB Type-C、シガーソケットも搭載している。これによって、スマートフォンの充電やゲーム機の充電などが同時にできるほか、USB PD接続によるPowerHouse II 400本体の充電も可能である。もちろん充電には付属の専用ACアダプターでも可能だが、例えば汎用の太陽光発電のUSBアダプターなどが接続できるのはいいのではないだろうか。


豊富な電源端子。アウトドア利用時に頼もしい存在だ


本体背面には周囲を軽くするアンビエントライトや、側面には対象物を照らすLEDライトも搭載している。電源利用としてだけではなく、災害時にも活用できる機能が標準で搭載しているのはありがたい。


背面には周囲を明るく照らすアンビエントライト、側面には懐中電灯の代わりになるLEDライトを搭載する。LEDライトはSOSを点滅で知らせる機能もある


さて、こうしたポータブル電源は自宅でも充電用のACアダプターとして利用することも可能なのでPowerHouse II 400本体の充電も兼ねながら上手く活用して行きたい。

最後にテレワーク利用などでもノートPCが便利に使えるアイテムを紹介したいと思う。USB Type-Cポートを利用した拡張キットとなる「Anker PowerExpand+ 7-in-1 USB-C PD イーサネット ハブ」だ。


ノートPCでもデスクトップPCのように周辺機器が使えるようになるPowerExpand+ 7-in-1 USB-C PD イーサネット ハブ


拡張端子として利用できるのは、USBメモリーや外付けハードディスクドライブが利用可能なUSB 3.0対応のType-Aコネクタが2つ、モニターやTVなどに接続するためのHDMI端子、有線LAN接続するためのイーサネット端子、SDカード・microSDカードリーダーライターの機能、そして本体給電とUSBハブ用の電源として利用するUSB Type-Cの電源入力端子がある。

特にSDカードリーダーやイーサネット端子が自宅では重宝する。また、テレビで動画視聴するさいに便利なHDMI端子がありがたい。特にHDMI端子はビジネスシーンにおいて、外部モニターやプロジェクターを利用したプレゼンテーションなどにも利用できるだろう。

モバイル用途に特化したノートPCはUSB端子の数を省略している場合が多いので、こうした機能拡張ができるアイテムは持っていると便利だ。また、機種に特化しているわけではないので、MacbookやWindows PCなど様々な機種で利用できるのもオススメだ。




気がつけばPCやカメラなどの周辺機器として専用の機材よりもコストパフォーマンスが高いAnker製品ばかり使っている。今後のAnker製品への要望として、動画機材運用としてモバイルバッテリーをリグに簡単に取り付けられるアダプターや、堅牢性ある外装に三脚用のネジ穴が数カ所最初からあるモバイルバッテリーが欲しいところ。ケーブル類も、カメラやバッテリーから抜け落ちないようなアダプターなどもあるとありがたい。


執筆  mi2_303