岸氏(左)に自著の「英派」を贈る蔡氏=2015年10月7日に山口県で撮影、民進党提供

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(東京中央社)菅義偉新内閣で防衛相として初入閣する岸信夫・元外務副大臣は「親台派」として知られる。「日米台の安全保障対話」の必要性を訴えており、台湾と日本の安全保障面での協力推進において、台湾を支持してきた岸氏は重要な役割を担っている。

安倍晋三前首相の実弟で、台湾との関係強化を目指す超党派議員連盟「日華議員懇談会」(日華懇)の幹事長を務める。先月上旬には、7月末に死去した李登輝元総統を弔問するため、森喜朗元首相らと共に訪台。蔡英文(さいえいぶん)総統や頼清徳(らいせいとく)副総統とも交流があり、2015年、当時野党だった民進党の党主席(党首)として蔡氏が安倍前首相の地元、山口を訪れた際には案内役を務めた。

産経新聞社が発行する雑誌「正論」1月号増刊には「日米台の安全保障対話を」と題した文章を寄せた。蔡氏が日本との安保対話を呼び掛けたことに言及し、「日台の安保対話はぜひ進めていくべき」と言明。それには米国の関与が重要だとし、日米台で安保対話ができるようにしていくべきだとの考えを示した。

台湾への訪問を重ねてきた岸氏。今年1月の総統選で蔡氏が再選を果たした翌日の12日には、台北市の公邸を訪れ蔡氏と面会した。日本は台湾や米国と同様、自由で民主的なインド太平洋戦略に着目しているとの考えを示し、台湾が「日本との関係をより緊密にし、共に地域の平和と安定を維持していけることを期待する」と述べていた。

(楊明珠/編集:楊千慧)