左から小池美波、守屋茜、小林由依、渡邉理佐、菅井友香、原田葵 撮影:源 賀津己

写真拡大

欅坂46にとって初のドキュメンタリー映画「僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂4 6」が9月4日(金)より公開された。

【写真18枚】「欅坂4 6」撮り下ろし写真・場面写真をさらに見る

当初予定されていた4月の公開は新型コロナウイルスの影響で延期に。

その後、7月の配信ライブで発表されたグループ名改名なども踏まえた追加映像も 加えられ、いよいよ世にお目見えする。

当初の公開直前だった春の小池美波、小林由依、菅井友香、原田葵、守屋茜、渡邉理佐へのインタビュー、さらに8月に追加取材した小林、菅井、 渡邉のインタビューを加えておくる。

初めて裏側を見せることで、私たちのことをより好きになってほしい

──初めてのドキュメンタリー映画公開が決まったときの心境はどうでしたか。

守屋「今まで裏側を見せてきたことがなかったので、どう思われるのかとか不安もありましたけど、これを見て欅坂46のことを応援したいと思っていただけたらいいなと思いました」

小池「裏側の部分は見てくださる方にどう受け止められるか分からないですけど、これが今の欅坂46なのでそれを見て全て好きになっていただけたらいいなと思います」

小林「今までファンの方々に裏側を見せたことがなかったので、見ていただくことに緊張しますが、知らなかった一面や新しく知ることもあると思うので、そういうところも含めて知っていただいて、また新たに応援しようと思っていただけるような作品になっていたらうれしいなと思います」

菅井「気が付けば今までずっとカメラを回していただいていましたけど、表に出ていなかった部分が出るんだなと思うと緊張もあります。

欅坂46は特に裏側をあまり見せてこなかったグループだと思うんですけど、だからこそいい意味でイメージを覆せたらいいなと思うし、私たち自身も映画を見ることで改めて実感することも多いんじゃないかと思います」

渡邉「ドキュメンタリー映画が制作されると聞いてうれしかったですし、今までファンの方に出してこなかった部分や、まだまだ知らない部分もたくさんあると思うので、映画を通してそこに出会っていただけたらうれしいですし、より私たちのことを好きになってもらいたいなと思います」

原田「ドキュメンタリー映画を制作していただけると聞いてうれしかったですけど、恐かったりする部分もありました。

でも、これを見て私たちのことを応援していて良かったなと思っていただけたら、うれしいです」

──映画に登場するかどうかは別として、これまでの活動で印象に残っていることは何ですか。

守屋「'16年のクリスマスにやった有明コロシアムの初ワンマンライブは楽しかったです。みんな表情が輝いていて、すごく楽しそうだったのを覚えてます。

いい思い出ですし、メンバーと話しててもよく話題に出るライブです」

小池「私は'17年の初めての欅共和国です。初めて欅坂46でクールなだけじゃない楽しいライブをやったりして。

今でもあのときの『不協和音』を超えたいなと思ったりすることが多いです」

小林「私はライブ後の打ち上げが印象に残ってます(笑)。

欅共和国だとバーベキューをしたり、アニバーサリーライブだと大きいケーキを用意していただいたり、それまではライブに向けて必死で頑張ってきたので、打ち上げはすごく解放感があってまた次に向けて頑張ろうねっていう瞬間が楽しいです」

菅井「『エキセントリック』のMV撮影は楽しかったですね。

ふだんは必死で振り入れするんですけど、あのときはなぜか少しだけ余裕がある状態で臨めて。

メンバーとのコミュケーションも取れたし、学校で撮影したんですけど、夜にみんなで寝転がって星を眺めたり、ちょっと寒かったんですけど、スタッフさんがおでんを作ってくれてみんなで食べたり、そういう何気ない時間が思い出深いです」

守屋「私もあのMV撮影は印象に残ってます。

みんなとのオフショットも多いMVで空き時間も結構あって、おそばを食べたりして」

菅井「あー、食べたねー」

小林「みんな食べることが好きだから、思い出に残ってることが多いです」

守屋「ロケ地が学校だったのもあって、ちょっと学生気分でした」

渡邉「私は『サイレントマジョリティー』で『ミュージックステーション』に出させていただいたことです。

欅坂46に入る前から毎週見ていた番組でしたし。生放送でみんなすごく緊張していて、あまりそのときの記憶はないんですけど、みんなが1つになったのは覚えてます」

原田「2ndアニバーサリーライブは印象に残ってます。それこそ打ち上げでみんなでお話したのは楽しかったです」

がむしゃらに頑張るだけじゃなく、メンバーで話し合うことも増えました

──そんなグループの歴史が詰まった作品になっていますが、ターニングポイントだなと思うことをそれぞれ教えてください。

守屋「私たちにとってどの瞬間も1つ1つが大きくて、決めるのが難しいですけど『不協和音』は大きかったなと思います。

『サイレントマジョリティー』と並んで私たちのことを 知っていただけた作品でしたし」

小池「'17年の紅白歌合戦はメンバーの意識が変わった瞬間かなって思います。私たちもずっと平手(友梨奈)に頼っていたんだなって気付きましたし、1人1人が強くならなきゃいけないんだなって気付かされた場所だったので」

小林「'18年の2ndアニバーサリーライブは今までセンターをやっていた平手が出られなくなって、違うメンバーがセンターを担ったんですけど、メンバーが欠けてもいいものを届けなきゃいけないなっていう責任感を感じたライブだったんじゃないかなと思います」

菅井「'17年の欅共和国は思い出深いライブです。その直後くらいから平手がなかなか思い通りにできないということがあって、グループ的にもちょっとどうすればいいのか分からなくなってきた時期でもありました。

意見の食い違いとかがあったわけではないんですけど、より1人1人がどうしたらいいのか考えるようになった時期だったと思います」

渡邉「今年の初めに平手の脱退が発表されて、今まで以上にいろんなことを考えることも増えたなと思います。

私たちが今まで以上にグループを担っていかなきゃいけないんだと思ったので」

原田「'18年の欅共和国から全国ツアーにかけてのころは、ただがむしゃらに頑張るだけじゃなくて、メンバーみんなで話し合うことも増えてきて、そういう意味ではターニングポイントだったかなって思います」

──このタイミングでドキュメンタリー映画が公開されることについてはどう思われますか。

守屋「欅坂46にとって今こそターニングポイントでもあると思いますし、私たちもいろんな気持ちを整理できるきっかけになるなと思います。

欅坂46の新たな可能性を見つけていけたらいいなと思うので。ファンの方にはいろいろ心配させてしまったこともある分、期待していてほしいです」

小池「映画で今までのことを語られるのをきっかけに、新たな欅坂46を楽しみにしていただけたらいいなと思います。そういうタイミングになる素敵な映画を作っていただけてありがたいです」

小林「今まで応援してくださっていたファンの方はこれからの活動に不安を持っている方もいらっしゃるかも知れないですけど、これからも欅坂46として素晴らしい時間を見せてあげたいなという気持ちが大きいです」

4月の公開予定が延期となっていた欅坂46初のドキュメンタリー映画「僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46」が9月4日(金)に公開。

ここからは8月に取材が行われた小林、菅井、渡邉の追加インタビューをおくる。

改名発表のシーンも加わって、より濃い映画になりました

──公開延期されていた映画が追加映像も加えていよいよ公開されることになりました。

菅井「世界的な状況もあったので、公開延期は受け止めるしかなかったです。

ファンの皆さんにはお待たせしてしまった分、より楽しみにしていただきたいなと思いました。

この間、グループの状況も変化していきましたけど、それも全部収めていただいているので、映画もより濃いものになっていますし、この先の私たちを感じていただけると思います」

小林「4月に公開されていたら、そこでできていた活動もあったのかなと思ったりもしましたけど、逆にその先のことも映画にしていただいたので、そこもファンの方に知っていただくことで、また新たな道を進むための材料になったかなと思います」

渡邉「今年に入ってから私たちになかなか動きがない中、映画が4月に公開されるということで楽しみに待ってくださっていた方も多かったかなと思いますけど、延期になってしまって。

でも、初期の映像から配信ライブの模様まで入れていただいたので、その瞬間瞬間を楽しんでいただけたらうれしいなと思います」

──配信ライブでの改名発表のシーンが追加映像で加えられましたね。

菅井「改名について最初は、そんなことってあるんだ?っていうのが正直あったんですけど、スタッフさんやメンバーと話し合っていくうちに、その選択もグループの未来のためにはいいことなんじゃないかってだんだんと思えてきました。なので、発表のときにはそれをどう伝えるかというのをすごく考えていて。固まっているとは思っていたんですけど、話しているうちにこみ上げてしまう瞬間はありました。

5年間は大切なものだったし、欅坂46というものに対する誇りとか思いが強かったんだなって、改めて感じてました。

でも、今は本当に大好きなものを敢えて手放して次のステージに向かう可能性に賭けたいなっていう楽しみな思いはあります」

小林「最初聞いたときはそれがいいことなのか自分では分からなかったし、これからどうなっていくのかっていうビジョンが全く浮かんでこなくて不安はありました。

でも、これからもこのメンバーで一緒に続けていきたいっていう思いがあったので、また違う場所で一から作り上げるときにその強い思いを発揮して、また皆さんに応援してもらえるようなグループになっていけたらいいなと思いました。

改名が決まったときにはもう気持ちを切り換えてましたけど、やっぱり配信ライブのリハーサルをしているときに、ふと寂しいなと思ったりはしました」

渡邉「欅坂46として改名せずにやっていくことも考えたりしたんですけど、改名することによっていいこともたくさんあるなっていう希望もすごく分かってはいたので、前向きというか楽しみな気持ちではいました。

改名することは悪いことじゃないっていうことを応援してくださる方にも分かっていただきたいっていうのはありますし、このメンバーとだったら名前が変わったとしてももっともっと上に行けるなって強く思っているので、これからが楽しみだなっていう気持ちです」

──小林さんと渡邉さんは菅井さんの発表をどんな気持ちで聞いていましたか。

小林「私はいい意味で”無”でした。話を聞いて今までのことを振り返るでもなく、次の曲がもっと響いてほしいなっていう思いで、ただただ前を見ていた感じでした」

渡邉「私もどちらかというと、無に近い感覚でした。悲しいとか寂しいという感情よりは、前向きな決意のほうが大きかったです」

欅坂46のラストシングル「誰がその鐘を鳴らすのか?」への思い

──映画の中に「この2年くらいは出口の見えないトンネルをさまよっていた」という言葉もありました。改名という決断をした今、光は見えてきた気はしますか。

菅井「配信ライブを乗り越えて決断をできたなというのは一歩進めたなと思っていて。

今まではメンバーそれぞれがいろんな言葉を受け止め過ぎていた部分はあると思います。

でも、今はグループの価値基準をもっとシンプルに持ちたいなと思えていて。個人的にはいろんなことを複雑に考えすぎてたなというのはあって、もっとこうしたいからこうしようってシンプルに考えたほうがグループも風通しが良くなるんじゃないかなって思ってます。

今は未来に対する楽しみのほうが大きいですね。出口は見えてるなと感じています」

小林「出口が見えないっていう部分に関してはファンの方も感じてしまっていたのはあると思うので、改名を発表したことによって私たちが光を探すというか道を作って、皆さんと一緒に歩んでいくことを考えながら活動していきたいなというのはあります。

ファンの方はこの映画で初めて知ることも多いと思うので、それを知った上で私たちのこれからを見ていてほしいなというのが私の願いではあるので、そう思っていただけるような活動をしていきたいと思います」

渡邉「今までも考えなくてもいいようなことまで考えてしまって、換気できてない部屋の中で空気がこもったまま活動している感覚はありました。

配信ライブを通して空気が入れ替わった感覚は感じたので、これからがすごく楽しみだなっていう気持ちです」

──配信ライブのラストで、欅坂46名義のラストシングル「誰がその鐘を鳴らすのか?」を歌いましたね。

渡邉「最後の振付が欅坂46のマークを胸にしまって…捨てるのではなく、いったん置いて、新しく前へ進むという意味もこめられているのかなと思います。そんな新しくスタートする瞬間を届けられたらいいなと思います」

菅井「自分たちにとっても受け止められるような歌詞で、今の私たちの曲だなって思えた 瞬間はありました。

配信ライブのときは一人一人の底力というか、今の私たちの力を見てほしいなっていう思いがあって。全員の可能性を見てほしいっていう思いで踊っていました」

小林「アウトロがライブ用に延びていたんですけど、リハーサルでやっているときに『本番、ここで泣いちゃいそうだな』とか思ってました。

改名を知ったばかりのファンの方はどういう思いでこの曲を聞いたらいいんだろうと思ってるだろうなという気持ちでしたけど、そのことを忘れるくらいパフォーマンスに集中してほしいって思って、精いっぱい歌ってました」

──センター不在の楽曲ということに関してはいかがですか。

小林「私個人の曲の解釈ですけど、自分の中にある鐘を自分で鳴らすっていう意味を持っている曲だし、いろいろ考え過ぎてしまうことによって聞こえなくなってしまう自分の中の本当の気持ちとか、前を向く原動力を見つけてほしいっていう意味もこめられた曲ですね。

それぞれが自分と戦っていい曲だと思っていますし、いろんなメンバーでセンターを変えて歌うっていうのも、そういう意味が伝わりやすいのかなって思います」

大きいスクリーンでライブシーンを楽しんでほしいです

──改めて欅坂46というグループ名への思い、新たなグループ名での活動に期待することを聞かせてください。

菅井「欅坂46として過ごした時間は全て大切な出来事でしたけど、今回の改名に当たって いつか終わりが来るってこういうことなんだなって感じて。

どういう状況であれ、今この 一瞬を大切にしようって思えるきっかけにもなりました。

10月で欅坂46は終わってしまいますけど、もっとたくさんの方に曲を届けたい気持ちは変わらないです。

新しいグループになっても、一人一人夢を持っていけたらいいなって思いますし、私たちに関わってくださる皆さんが一秒でも多く笑って過ごせるよう、信じた道を全力で丁寧に歩んでいけたらなと思ってます」

小林「欅坂46っていうグループは自分の体の一部というか、自分を育ててくれた場所だったので、そこで育った自分はこれからも変わらないし、また新しく進む道でもその経験を生かして頑張っていきたいなと思います。

これからの活動では一人一人が自分の持っている力を発揮できるような場所になったらいいし、メンバーが集まったときの一体感を出せるようなグループになったらいいなと思います」

渡邉「欅坂46にいなかったら経験できなかったことがたくさんあるので、それには感謝していますし、これから新しいグループになる中で個人個人がそれぞれもっと強くなっていけたらいいなと思います。

自ら何かをつかめるように活動できたらいいなと思ってます」

──それでは、最後に映画のアピールをお願いします。

菅井「ボリューム感も重厚感もある映像に収めていただいてありがたいなと思います。ドキュメンタリーですけど、ライブシーンもたくさんあるので、大きいスクリーンで映像と音楽を全身で浴びてほしいです」

小林「ライブはその時一瞬の出来事なので、それを映像に収めていただいて、大きなスクリーンで皆さんに見ていただけることはうれしいです。

それを見て、改めて欅坂46が大好きだなって思ってもらえるような映画になってたらいいなと思います」

渡邉「まだまだ幼かった私たちがいろんな過程を経て大人になって成長していくさまをライブ映像だったり、インタビューだったりで感じて楽しんでいただけたらと思います」