緊急事態宣言が継続するなか、飲食店の明かりがともる夕暮れ時のJR新橋駅前=東京都港区で2020年5月21日午後6時36分、北山夏帆撮影

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 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言で、首都圏1都3県と北海道は解除が見送られた。長引く外出自粛などで経営難に陥る飲食店も少なくない。大型連休後に“緩み”が生じたとみられ、深夜営業を再開する店も出てきた。【村上正、五十嵐朋子、小出禎樹、菊地美彩】

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 東京・新橋はサラリーマンが行き交う光景が戻りつつあるが、外食には慎重なようで、21日も多くの飲食店で客はまばらだった。

 都は、宣言発令から3日後の4月10日、休業や営業時間の短縮を要請。飲食店は営業を午後8時までに短縮するよう求めている。新橋のしゃぶしゃぶ店「あやとり」は、午後2時までの営業にとどめている。店長の西野太一さん(27)は「そろそろ解除と思っていたので見送りは残念」。売り上げは宣言前の3割程度で、時折ある常連客からの夜の予約を断るのが最もつらい。「今は我慢」と語った。

 大型連休後は深夜営業の再開も目立つ。JR新橋駅近くの居酒屋は閉店時間を3時間延ばして午後11時にした。店長は「連休明けから、みんな気が緩み始めたので」と打ち明ける。売り上げは宣言前の4割まで回復し、給料も払えるようになった。ただ、店の家賃は月300万円ほどかかり、収支はほぼ差し引きゼロという。

 都は、当初の宣言期間だった今月6日までの間、要請に応じれば最大100万円の協力金を支給し、延長期間も同額を支払う。当初期間分で申請された約9万件のうち支給済みは3%(19日時点)。処理する職員の不足などで時間がかかったという。上野の中華料理店を営む男性(30)は客が以前の5分の1ほどに減ったとし「この状態なら店を閉めなければ。早く協力金が欲しい」と語った。

 横浜市港南区の「炭火焼鳥 一鳥」は、神奈川県が営業時間短縮の要請を公表した4月10日以降、テークアウトのみで営業してきた。しかし、経営の悪化もあり、21日に店内営業を再開した。営業時間は午後3〜8時のままで、客席の間に仕切りを置く。入店できるグループを4人に制限し、満席にならないよう配慮する。芝崎慎二社長(50)は「給付金や融資もまだ届いておらず、店は自分で守らないといけない」と話す。

 札幌市のススキノ近くの商店街に買い物に来たパート従業員の女性(50)は「ゴールデンウイークの商店街はガラガラだったが、最近は混んでいる」と“緩み”が心配な様子。別の女性(81)は「若い人が経営する店はお客さんが少なく、かわいそう。早く解除してほしい」と話した。