増沢 隆太 / 株式会社RMロンドンパートナーズ

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人は金の使い方で器がわかるといいます。金をただ持っているだけなら単なる成金です。

麻生政権時代の個別給付、1人1万2千円で効果が全くなかった麻生福総理はそもそも個別給付に「効果がない」という理由で反対だったそうです。しかしこれは「麻生政権のたった1万2千円個別給付」が効果ないのであり、個別給付をひていする根拠になどならないでしょう。またファイナンスに時機は何より重要で、タイミングを逃した投資には価値などありません。

給与を保証される公務員や政治家、コロナでも会社がつぶれる恐れのない大企業社員「以外」のすべての社会人。現金給付、それもコロナ感染リスクだらけの役所窓口申請や無駄に多い証明書類手配など、イヤガラセに近い罰ゲーム付きの世帯給付より、審査も何もなくバラまける個人給付であるなら、スピードも効果も何十倍もマシだと感じます。

フリーや存在自体がフリーみたいな当社のごとき零細企業など、生きるか死ぬかの状態です。飲食店や小売店、サービス業は「カネは払わない、補償はしない、だけど閉店は命じないで自己責任でやれ」という無理ゲーを強要され、瀕死。買掛金でも家賃でもバイト給与でも、とにかく現金は絶対的に足りないのです。

上級国民を代表される大富豪のおぼっちゃまといえば、去年お亡くなりになった横山たかし*さんではなく麻生副総理。吉田茂の末裔であり麻生財閥御曹司です。(*ホラ吹き漫才でいつも「金持ちの坊ちゃま」を演じていた)

自らの政権時代の愚策の失敗と同じことになると、現金給付に反対していた麻生氏は、やっとこさ決まった10万円に「要望する人、手を挙げる人に配る」とのこと。

だから世帯給付に何で皆大反対だったか、理解できないんでしょうね。「配る」手続きが手間取りすぎ、複雑すぎ、結局今すぐでも欲しい人に届かないことが困るんですよ。大富豪の坊ちゃまが困らないのはバカでもわかります。

真偽はわからないけど昔読んだ田中角栄本に「カネの使い方」を学びました。

お金は生かして使ってこそ価値があるという考え方を実践したのが元総理でロッキード事件有罪犯の田中角栄氏です。

人にお金を渡す時、自分が上だという気持ちをわずかでも持てば全部相手にわかる。100万円渡すときでも『どうかお納めいただけますよう、心よりお願いいたします』と 土下座してお願いするんだと、秘書の早坂氏に諭したといいます。

「手を挙げればくれてやる」といった態度にしか見えない麻生氏。吉田茂の孫、麻生太賀吉の子という血脈だけで政治家になれる人と、史上最大の疑獄事件で追い落とされた実力だけで総理になった田中角栄。

コロナ禍の今、日本を助けてくれるのはどちらでしょうか。

あ、何千億円だか何兆円だかかけて作られたマイナンバーシステム、一番必要な時には全くビタ一文役に立たないんですね。天下りできた人以外。