ベリークルーズが入居していたビル(帝国データバンク撮影)

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 (株)ベリークルーズ(TDB企業コード:261128475、資本金500万円、東京都港区三田3-9-9、代表野村日狩氏)は、1月16日に東京地裁へ自己破産を申請し、同日同地裁より破産手続き開始決定を受けた。

 申請代理人は望月真弁護士(東京都港区赤坂3-4-3、大空法律事務所、電話03-5797-7517)ほか2名、破産管財人には上田慎弁護士(東京都千代田区大手町1-7-2、梶谷綜合法律事務所、電話03-5542-1453)が選任されている。

 当社は、2005年(平成17年)6月に設立された宿泊施設運営業者。愛犬等のペットとともに宿泊可能であることを最大の特徴とし、旅館「伊豆修善寺 絆」(静岡県)、「しぶごえ館山」(千葉県)「フェニックスウイング白馬」(長野県)など、ピーク時には計7施設を運営。2016年5月期には年収入高約8億3500万円を計上していた。

 しかし、2015年末にオープンした「鬼怒川 絆」(栃木県)などの開業費用が経営を圧迫。一部施設の閉鎖など各種リストラ策を進め再建を図ったが、設備コストと減価償却費負担を上回る宿泊収入を確保できず、欠損計上が続いていた。2018年秋には「鬼怒川 絆」の社有不動産の大部分を売却し、新オーナーから旅館運営を受託するかたちで運営を継続していたが、2019年5月期の年収入高は約7億円にまで落ち込んでいた。こうしたなか、1月15日に営業活動を停止し、今回の措置となった。

 負債は債権者約431名に対し約7億1450万円。