地元・愛知ではテレビCMも放映、一定の知名度を有していた

 萱場食品(株)(TDB企業コード:400243716、資本金1000万円、愛知県尾張旭市東印場町二反田241、登記面:愛知県名古屋市千種区萱場2-11-16、代表阿部一利氏、従業員35名)は、12月4日に名古屋地裁より破産手続き開始決定を受けた。

 破産管財人は眞下寛之弁護士(愛知県名古屋市中区丸の内3-14-32、佐藤綜合法律事務所、電話052-218-3721)。

 当社は、1955年(昭和30年)1月創業、1969年(昭和44年)5月法人に改組した豆腐の製造業者。「さくらとうふ」の自社ブランドを主体に、大手スーパーのプライベートブランド向けのOEM生産も手がけていた。各種豆腐のほか油揚げや厚揚げなどを製造し、大手スーパーなどを得意先に、2019年4月期の年売上高は約24億円を計上していた。

 しかし、受注単価の厳しさに加え、原料価格の高騰もあって薄利多売の経営で赤字体質を余儀なくされていた。また、過去の設備投資によって借入負担も重く、余裕のない資金繰りが続いていた。今期に入ってからも業況に好転は見られず、先行きの見通し難から今回の事態となった。

 負債は約16億3000万円。