遊女が客に本気を伝える「心中立て」で行われた「切指」その凄まじい方法とは?

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遊女が客に対して「あなたに本気」を伝える「心中立て」とは?

吉原をはじめとする遊郭で働く遊女たちは、客を自分につなぎ止めるために、様々な努力をしていました。その中の1つが、遊女が客に「私、あなたじゃなきゃだめなの!」という「本気」を伝える「心中立て」です。

幕末・明治期の花魁

その方法は、お互いの二の腕に「◯◯命」と入れ墨をする、御神符を使い血判まで押した「誓紙」と呼ばれる起請文を書く、中には爪をはがす「放爪」、二の腕や太腿などに刀や錐などを突き刺す「貫肉」など、遊女が自分の身体を傷つけることで「本気」を伝えるかなり過激なものもありました。

切り指、貫肉…客人を繋ぎ止める為なら痛くても我慢!?江戸吉原の過激な心中手段

「心中立て」の中でもよく行われていた「切指」その凄まじい方法とは?

中でも、その凄まじさもあってよく知られているのは、遊女が自分の小指を切って客に渡す「切指」ではないでしょうか。

その方法は、これまたかなり壮絶なものでした。

まず遊女は小指を木枕などの第に乗せ、そこにカミソリをあてておきます。そこへ遣手ばばあや番頭新造などが、鉄瓶などを力任せに叩きつけたというのです(!)。

この時、部屋の障子は閉め切っておくのが定番でした。というのも、切った指が遠くへ飛んでしまうと、見付からなくなってしまうことがあったからでした。飛んだ指が見つからなくなり、客の男が承知しないので他の指を切り落とした、なんて悲惨な話もあるくらいです。

指を切られた遊女は気絶することが多かったため、止血薬・水・銀紙などに加えて「気付け」の薬もあらかじめ用意されていました。当時の吉原には、これらの指を切るための道具一式を売るお店まであったというから驚きです。

それだけ「切指」は、遊郭ではポピュラーな「心中立て」の方法だったのです。

どういうこと!?切った「指」は1度に10人の客に渡されることも?

遊女の切られた小指は、その後スズ製の香箱に入れられて、心中立ての相手の客に渡されることになりました。

でも実はこの指、本物とは限りませんでした。以前Japaaanでも取り上げた事がありましたが、箱には米粉で作った「しんこ細工」の偽物の小指が入っていることもよくあったのです。

また実際に指を切った遊女でも、その指が1度に10人くらいの客に渡されることもよくあったのだとか。つまり、本物の指が渡されるのは1人で、あとの9人には偽物が渡されていたということです。

その他の心中立ての方法にも、様々な「偽装工作」がなされていました。
吉原での「粋な遊び方」の中には、このような遊女の「手練手管」を楽しむことも含まれていたのかもしれませんね。