1985年、『夕やけニャンニャン』(フジテレビ系)から大ブームとなった「おニャン子クラブ」。だが、番組に出演しながら、“ある事件” でデビュー前におニャン子を去った『幻のメンバー』が5人いる。そのひとりが、「会員番号7番」の友田麻美子だ。

「『すみません』って声が聞こえ、振り返った瞬間、シャッターを切られていました」

 生放送を終え、仲のいいメンバーと新宿の喫茶店でひと息ついていたところだった。現役女子高校生の彼女たちは、店でタバコを吸っていた。

「撮った人は、『ありがとうございました!』って言って、走って去っていきました」

 あわてて局に事情を伝えたが、しばらくの間、友田たちは出演を続けていた。

「掲載号が発売されるまで、心臓バクバクでした。『もしかしてもみ消してもらえないかな』なんて考えたり」

 結局、記事は「週刊文春」に掲載された。喫煙したメンバーには謹慎が言い渡され、友田は「やめる」と申し出た。

「もうグズグズするのは嫌だったんで。未練とかはあまりなかったんじゃないかな」

 だが問題の日、じつは友田は喫煙していなかったという。

「ちょうどタバコを切らしてて(笑)。買いに行こうかって話してたところだったんです。だけど、ふだんは喫煙者でしたから、そこで『私は吸ってません』とか言うのは、自分の気持ちがすっきりしなかった。

 番組の帰りにみんなでタバコを吸ったのは、あの日が初めてだったのになあ」

 騒動が落ち着き、友田はその年に雑誌『an・an』のウール着こなしコンテストで準グランプリに輝いた。事務所にも所属、イベントコンパニオンをしていた時期もある。

「27歳くらいから、趣味でバッグの製作を始めました。黒田知永子さんが雑誌で取り上げてくれて、人気が出て。いまもマイペースで続けています」

ともだまみこ
1968年1月8日生まれ 東京都出身 T161.5 1985年におニャン子クラブとして、『夕やけニャンニャン』に出演。しかし放送開始3週めに、未成年喫煙問題が発覚し、グループを去った。現在はバッグのデザインや製作を手がけている

(週刊FLASH 2019年11月19日号)