「水野診療所」が入居していた目黒区内のビル(帝国データバンク撮影)

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競合激化などもあり収益悪化

 医療法人社団はんぷ会(TDB企業コード:987791401、東京都目黒区中町2-44-12)は、7月5日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けた。

 破産管財人は岩知道真吾弁護士(東京都中央区日本橋室町1-12-15、尾崎法律事務所、電話03-6214-3222)。債権届出期間は8月9日まで。

 当法人は1995年(平成7年)2月に設立。心療内科、精神科を中心とした診療所(クリニック)の経営と訪問介護、在宅介護事業を手がけ、近時では診療所として『水野診療所』(東京都目黒区)、『つかさクリニック』(神奈川県川崎市)、『さくらクリニック』(東京都西東京市)、『みどりクリニック』(埼玉県戸田市)、『まるやまクリニック』(埼玉県和光市)、介護事業として『さいわい訪問看護ステーション』(東京都立川市)、『川崎つかさ訪問看護ステーション』(神奈川県川崎市)の経営を手がけ、2017年3月期には年収入高約7億6100万円を計上していた。

 しかし、同業者との競合や賃貸していた施設の維持費など経費負担が重く、収入は減少傾向で赤字決算が続き2018年3月期末時点の資産の総額は1億1444万1467円の債務超過となっていた。その後も業況は好転せず、支払いに支障をきたすほか、訴訟案件を抱えるなど動向が注目されていた。

 負債は調査中。