広島店や博多店をはじめ、近年店舗の閉鎖が相次いでいた

　(株)明輝堂（TDB企業コード：600546157、資本金1000万円、登記面＝広島県広島市中区幟町14-5、代表豊川有司氏）は、6月24日をもって事業を終了し、事後処理を一藤剛志弁護士（東京都立川市曙町2-13-3、弁護士法人TNLAW支所立川ニアレスト法律事務所、電話042-512-9871）に一任、自己破産申請の準備に入ることがわかった。

　当社は、1985年（昭和60年）12月創業、93年（平成5年）7月に法人改組された書籍の小売業者。長らく小説や文庫本のほか、CD・DVDなど幅広く扱って事業を展開しており、近年はコアな顧客層向けの同人誌や関連グッズの中古品販売を強化していた。一時期は、広島や東京、大阪、愛知、福岡などで販売店「明輝堂スペース」を5店舗ほど展開するほか、通信販売や委託販売も行い、2015年8月期には年売上高約7億4300万円を計上していた。

　しかし、その後は消費低迷による市場の縮小や、同業他店との競合激化などで2017年8月期の年売上高は約6億7300万円にとどまり、3期連続で赤字を計上して財務内容は債務超過に陥っていた。このため、人件費や役員報酬の削減を図る一方で、2018年2月に広島店や博多店を閉鎖して収益改善に努めていたが、借入金の返済が重荷となり、支払い遅延が発生するなど資金繰りの悪化が表面化。経営を支えきれず、今回の事態となった。

　負債は、2017年8月期末時点で約4億9800万円。