決定機を決めきれずに頭を抱えるスアレス。このミスショットに日本は救われた面もあった。(C)REUTERS/AFLO

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 現地時間6月20日に行なわれたコパ・アメリカのグループC第2節で、日本代表は、ウルグアイ代表と2-2で引き分けた。

 ウルグアイの勝利が大半を占めていた戦前の予想を覆し、強豪から勝点1をもぎとった森保ジャパン。相手の猛攻に屈することなく、まさしく一撃必殺のカウンターから2ゴールを叩き込んだ彼らの懸命なプレーには、相手エースのルイス・スアレスもあっぱれという他なかったようだ。

 25分に三好康児のゴールで先手を取られるも、その7分後に獲得したPKで同点弾を決めたスアレスは、母国紙『El Pais』の取材に対して、「チリ戦での彼らが真の姿ではないと思っていた」と切り出し、次のように日本のプレーを称賛した。

「彼らは若くて、スピーディーで、質が高い。うまくプレッシャーをかけてきて、僕らが目指した戦いをさせてくれなかった。こういう展開になることを想定していたし、彼らが迅速に回復してくることも分かっていた。けど、彼らにはうまくやられたよ」

 ただ、スアレス自身のパフォーマンスは群を抜いていた。両軍最多となる総シュート数11本を放ったというデータが、何よりの証拠だ。しかし、80分に左サイドを攻め上がったマルティン・カセレスからのクロスを頭で合わせた渾身の一撃がクロスバーに嫌われるなど、この日は運に見放された感も否めなかった。

 そんな決定力を欠いた自身のプレーをスアレスは、「間違いを正さなければいけない」と語った。

「称賛するべきポジティブな面はあった。僕らは明確なチャンスを数多く作ったんだからね。一方で苦しい場面もあったから、そこは見直さなければいけない。普通に見ても、凄いレベルの高い試合ができたと思うけど、この手のトーナメント戦では二つもミスを犯せば、ゴールに直結してしまうんだ。そのことを肝に銘じなければいけないね」

 日本を圧倒しながらも勝ち切れなかったウルグアイ。それでも勝点4としてグループCの暫定首位に立っている彼らは、「必ず勝つよ」とスアレスも語るように、現地時間6月24日に開催されるチリとの一戦に必勝を期し、自力でのベスト8進出を狙っている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部