7日、TBS「消えた天才」では「名場面を作った天才たちは今」と題し、甲子園で繰り広げられた名勝負の一つとして語り継がれる横浜高校対PL学園(第80回準決勝/1998年)に出場したメンバーから元PL選手達の現在を伝えた。

延長17回、9-7で横浜高校が制した熱戦において、松坂大輔から4安打を放ったのが、1番レフトで出場した田中一徳氏だった。その後、横浜ベイスターズからドラフト1位で指名を受け、プロとして7年活躍すると、現在は大学野球部の指導者となった。

番組スタッフから4安打を放った要因を訊かれた田中氏は、「(松坂が)とてつもないストレート、とてつもない変化球を投げる。自分のイメージの方が大きすぎて、実際、松坂さんが朝一で投げるボールを見た時に『今日あんまり(調子が)良くないんじゃないか』、『ひょっとしたら打てる気がします』と思えたっていうのが結果として繋がった」と明かした。

また「松坂キラー」として3安打を放った大西宏明氏は、近畿大学を経て2002年のドラフト7位で近鉄バファローズに入団。松坂とのプロ初対決でもセンター前ヒットを放っており、現在は関西独立リーグ・堺シュライクスの監督に就任している。

その他にも、8回表の守備で外野からの返球がイレギュラーバウンドを起こして顔面を直撃、無念の途中交代となったキャッチャー・石橋勇一郎氏は、松下電器に進むもプロ入りの夢は叶わず。それでも現在は子供服ブランドの社長となり、店舗には松坂から贈られた花が飾られている。

「(試合で)完全燃焼していないんで。逆にあの時ケガしてよかったのかなと。もっと頑張れと、お前はと神様がいってるんじゃないかなと。そういう気持ちで色んなことにトライしている」と語った。