DF吉田がVAR判定によるハンドでPKを献上した【写真:©AFC】

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南野の一撃で1点差に詰め寄るも、吉田がVAR判定によるハンドでPKを献上し万事休す

 日本代表は1日のアジアカップ決勝でカタールに1-3で敗れ、準優勝に終わった。

 日本の3失点目は、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)判定により、自陣ペナルティーエリア内でDF吉田麻也(サウサンプトン)のハンドが取られてPKを献上した。このジャッジについて、海外メディアからは懐疑的な意見が寄せられている。

 日本は前半12分、27分にゴラッソを被弾して立て続けに失点。しかし、後半24分にMF南野拓実(ザルツブルク)が今大会初ゴールを挙げて反撃の狼煙を挙げ、さらなる圧力をかけるなかで試合を決するPK判定が飛び出した。

 カタールが右コーナーキックを獲得し、中央にボールを供給。吉田と相手DFアブデルカリム・ハサンが日本のゴール前で競り合い、辛うじて難を逃れた。しかし、直後にカタールの選手たちが一斉にハンドを主張。一度プレーが途切れると、主審が両手で四角のジェスチャーを見せてビデオ判定に入った。映像では、競り合いのこぼれ球が吉田の左腕をヒットしている様子が映っており、一転してPK判定となった。

 これをカタールFWアクラム・アフィフに決められて万事休すとなったなか、衛星放送「FOXスポーツ」アジア版は「ファンが日本の息の根を止める笛となったVARを非難する」と見出しを打ち、海外ファンからVAR判定に不満が噴出していることを伝えている。

「議論を呼ぶPKが決勝に水を差した。風をピタリと押し殺すことになった」

「VARがまたも悪質な理由で見出しを盗んだ。議論を呼ぶPKが決勝に水を差した。2-1となったことで非常に魅力的な試合展開となったが、風をピタリと押し殺すことになった」

 また記事では、海外ファンやコメンテーターも、このVARの必要性に疑念を抱いているとして、多くの声を紹介している。

「VARは確認のツールであるが、レフェリーは試合の流れを理解しなければならない。ファウルかどうかは、そこに意図があったのかが重要だ」
「VARが決定打となってしまったことが一番残念だ」
「今まで見てきたなかで最悪なVARだ。日本は運に恵まれなかった」
「VARはミスの介入を妨げるためのものであるはずだが、現状では試合を妨げている」

 吉田の腕にボールが接触していたのは間違いないとはいえ、試合の重要な場面や反則に意図的な狙いがあったのかを判断するために適応すべきVARの使用方法に、海外ファンも不満が募っているようだ。(Football ZONE web編集部)