カードケータイ、INFOBARに人気・注目が集まる! その理由と携帯市場の変化とは

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NTTドコモやKDDI auの新製品、注目の製品といえば、iPhoneやGALAXY、Xperia、AQUOSなど高機能・高性能なスマートフォンと決まっています。

ところが今秋は、少々勝手が違うようです。
従来型の携帯電話、いわゆる「フィーチャーフォン」が注目を集めているのです。




NTTドコモが10月に発表した「カードケータイ KY-01L」は、
薄型・軽量で、電子ペーパーをディスプレイに採用したフィーチャーフォンです。

またKDDIの「INFOBAR xv」も、
7月に発表し、11月に発売されるフィーチャーフォンです。

どちらのフィーチャーフォンも、おさいふケータイなども非搭載ながら、
ユーザーからは、
「こういうのを待っていた」
などの声も多く、注目を集めています。

いまやほとんどの人がスマートフォンも使う時代で、
なぜ新たにフィーチャーフォンが、これほど注目を集めるのでしょうか。


○高いからスマートフォンはいらないという人たち
今でもフィーチャーフォンを使い続ける人は、意外に多くいます。
そうした人たちは口々に
スマートフォンはいらない」
と言います。

スマートフォンがいらない理由をよく聞くと
・月額の通信料金が高い
・本体代金が高い
スマートフォンの操作は複雑でわかりづらい
・電話とメールだけでいい
と答えがかえってきます。

しかし、最近のスマートフォンであれば、必ずしも高いわけではありません。

安い通信料金で選ぶなら、最近は格安スマホという選択肢もあります。
格安スマホの月額料金であれば、を
・最も安い基本料金プラン
・最低限のメールでのパケット通信量
を合算した場合、
大手の携帯電話会社のフィーチャーフォンと同額程度でスマートフォンを利用できます。

また最近のSIMフリースマートフォンなら、月額の通信料金だけでなく、本体価格も1万円台から購入できるモデルもあるので、
スマートフォンが高い」
というわけでもありません。

そのため、安い料金や価格を理由にスマートフォンに買い替えなかった人の多くは、この数年間で格安スマートフォンに移行している人も確実に増えています。

スマートフォンは面倒だからいらないという人たち

ですが、それでもフィーチャーフォンを使い続ける人はおり、その人たちに話を聞くと
・格安スマートフォンに替えるとメールアドレスが変わってしまう
スマートフォンは安くても使わない機能が多いので使いづらい
といった答えがかえってきます。




確かに「電話」と「メール」だけでいい。
こう思っている人にとってメールアドレスが変わってしまうことは、
・連絡手段を失う
・新しいメールアドレスを知らせするのに手間がかかる
など、デメリットしかありません。

またスマートフォンは、フィーチャーフォンとは操作性がまったく異なります。
今現在、フィーチャーフォンで困っていないのに、使い方を一から覚える面倒さを想像すれば、
「買い替えたくない」
という考えにも納得はできます。

スマートフォンに疲れたという人たち
今回発表されたフィーチャーフォンは、スマートフォンを使っている人たちからも注目されています。

その人たちの中には、
スマートフォンに疲れた」
と言う人もいます。
いわゆる「スマートフォン疲れ」です。

こうした「スマートフォン疲れ」を紐解いていくと、
スマートフォンの普及に伴って普及した「SNS」などのメッセージ「通知」の多さや対応の煩雑さ、気を使うことに疲れたという声が多くあるようです。

確かにフィーチャーフォンでの限られた友人とのメールと比べ、SNS上で知り合った人と気軽に連絡は便利な反面、やりとりする人数やメッセージは飛躍的に多くなります。

たとえばフィーチャーフォンでは、明日遊ぶ予定を決める際、「メールを送る」だけでしたが、スマートフォンのSNSでは、
・今、自分が何をしているか知らない人に見られる(知られる)
・自分の投稿(行動)に、知らない人からコメントされる
こうした「予期せぬ拡散がされる」「予期せぬ情報が寄せられる」など、
自分にとって「不要な情報」が増え、対応に追われることで、疲れてしまう人も多いるのです。

さらに、こうしたSNSの更新情報は、ひっきりなしにスマートフォン画面上で「通知」されるため、否応なく、目にはいってしまいます。
フィーチャーフォンのように、「電話」や「メール」などで大事なお知らせだけを確認できるのと異なり、スマートフォンは自分にとって大事ではない情報も通知されてしまうため、「うるさい」「めんどうくさい」
と感じるようになるのです。

フィーチャーフォンは、こうしたSNSでのやりとりや通知を抑えられます。
実際に、KDDIが発売する「INFOBAR xv」は、発表会で「デジタルデトックス」という言葉を用い
・必要以上の情報が入ってこない
・携帯電話との付き合い方を変えてみては
と提案をしています。


もちろん、こうした「スマートフォン疲れ」だけでなく、フィーチャーフォンを通話用のセカンド端末として使い分けたいスマートフォンユーザーも注目しています。

「日本の携帯電話料金は高すぎる」と、ニュースなどでも報じられている中、
今回のフィーチャーフォンの見直し、注目によって、
・自分の使い方に本当にあった一台を選べる
・必要以上に高い料金を払わない
というように、単純な値下げではなく、
「自分にあった使い方」と「自分の用途にあった料金プラン」
これらが選べる環境への見直しが進んでいくのかもしれません。、


迎 悟