「ペヨングソースやきそば」(まるか食品ホームページより)

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 まるか食品(群馬県伊勢崎市)の人気商品「ペヤングソースやきそば」を取り扱うスーパーで、「ペヤング」の側で「ペヨング」という焼きそばが売られている光景を目にしました。パッケージデザインも酷似し、さらには「ピーヤング」なる商品も。「これはコピー商品?」と思いつつ「ペヨング」を手に取ると、製造者は「まるか食品」。一体どういうことなのか、同社製品開発課の担当者に“真相”を聞きました。

“ニセモノ”で話題性を追求

「ペヨング」のパッケージデザインは、本家「ペヤング」の縦型に対し横型です。本家で「ペヤング」とロゴが入っている部分には「peyong」と書かれています。一方、「ピーヤング」は本家「ペヤング」と同じ縦型のパッケージです。

Q.「ペヨング」「ピーヤング」は、まるか食品の商品ですか。

担当者「はい。『ペヨング』は2016年3月に発売しました。価格は、オープン価格です。『ピーヤング』は2017年11月に『ピーヤング 春雨』を発売。その後、『麻婆春雨』『タイ風春雨』『韓国チャプチェ風春雨』と商品ラインアップを増やし、現在4種類を販売中です。希望小売価格は各205円(税抜き)です」

Q.なぜ「ペヤング」と似た名前の商品を開発したのですか。

担当者「今までにないものを作りたいという思いから、『あえてニセモノを作る』というコンセプトで開発しました。公式メーカーがニセモノを作ることはなかなかないと思います。『ペヨング』は『ペヤング』(希望小売価格は税抜き170円)のお買い得商品です。内容量を減らしたほか、具もキャベツしか入れていません。

『ピーヤング』は春雨麺を使っています。春雨料理からアジア系の名前を連想できるような名前として『ピーヤング』と名付けました」

Q.「ペヨング」「ピーヤング」が「ペヤング」の類似品だと勘違いされる不安はありませんでしたか。

担当者「逆に、それが狙いだったため、特に不安はありませんでした。『ペヨング』の発売当初は『ペヤング』と『ペヨング』を並べて販売していただけるスーパーが多く、結果的に『ペヤング』の販売数量も伸びました」

Q.消費者からはどのような意見が寄せられていますか。

担当者「『ペヤング』の類似品なのでは、という内容の問い合わせをよく頂きますが、メーカー公認の商品と説明しています」

Q.売り上げは。

担当者「売上額は非開示ですが、2商品とも売り上げは順調に伸びています」

 まるか食品の公式ホームページでは「ペヨング」について、「気になる本家との味の違いは食べてみてのお楽しみ!」と書かれています。一度食べ比べてみるのも面白そうです。