ガス小売り全面自由化による競争激化時代の生き抜き方
サービス範囲も従来の水回り、窓ガラス、玄関の鍵に加え、3月に電気設備やエアコン、レンジフードに広げた。電力の小売り全面自由化で、同社も電力小売りに参入したこともあり、対象に加えた。「一定のニーズはあったが、実際にどれだけあるかはやってみないと分からなかった」(同)と手探りではあったが、暖房の使用頻度が高い寒い日を中心に、多くの問い合わせがきた。
「サービスの内容や料金で手応えを感じている」(冨成社長)と、当面は180拠点、約3000人の体制を維持する。多能工化などを進め、一層のサービス拡充につなげる。
料金については「価格改定の計画はない」(同)と当面は静観の構え。ガスを使う既存顧客が、電力も東邦ガスに切り替えればメリットのあるセットプランを中心に、さらなる浸透を図り、顧客増につなげる。
テレビCMは元プロ野球選手の山本昌さんやタレントの相田翔子さんを用いて「ガストライク」のキャッチフレーズの下、認知度向上を図っている。従来は内容ごとに個別に制作し「同じ会社と捉えられにくかった」(竹井部長)ため、複数のパターンを、統一感を持ってアピールする。タレント起用による効果は大きく、顧客が知らなかったほかのサービスの認知度も高まっているという。
自由化で、中部北陸地区で5月末までに、約14万件が契約変更している。「ちょっと(ペースが)速く、重く受け止めている」(冨成社長)と捉えている。営業利益ベースで年間10億―10数億円規模のマイナス要因となり、これ以上の流出はできるだけ抑えたい。
今後は「奇をてらうのではなく、得意分野をしっかりやる」(竹井部長)。サービス拡充で顧客との接点機会を増やすと同時にさらなるニーズを聞き、「生活全般の困りごとをお手伝いする」(同)。
