ハリルホジッチ監督(撮影:佐野美樹/PICSPORT)

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3月15日、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は3月の国際親善試合に向けたメンバー26人を発表した。その中で監督はワールドカップのメンバー選考について、3つのヒントを残した。

まずポジションごとに発表された選手の名前の順番がヒントとなりそうだ。日本サッカー協会がメンバー発表をする際には、ポジション別で年齢別に選手を記載する。ところが、ハリルホジッチ監督は別の意図で選手を並べ替えている。

それぞれのポジションで監督のリストはこうなっていた。

【GK】
川島永嗣
中村航輔
東口順昭

【右SB】
酒井宏樹
遠藤航

【左SB】
長友佑都
車屋紳太郎
宇賀神友弥

【CB】
昌子源
植田直通
槙野智章
森重真人

【守備的MF】
長谷部誠
三竿健斗
山口蛍

【攻撃的MF】
大島僚太
柴崎岳
森岡亮太

【右FW】
久保裕也
本田圭佑

【左FW】
原口元気
宇佐美貴史
中島翔哉

【CF】
小林悠
杉本健勇
大迫勇也

このリストの上位が監督にとって優先順位が高いということになるだろう。

次に、メンバーには入らなかったものの、質問の前までにハリルホジッチ監督が言及した選手がいるということだ。監督はこれまでも、メンバーに選ばなかったものの意識している選手については会見の度に名前を挙げている。

今回は、

浅野拓磨
井手口陽介
吉田麻也
香川真司
清武弘嗣

の5人の名前を監督は語った。この5人については監督が意識している、つまり負傷や試合出場の条件を満たせばリスト入りを考えていると判断していいだろう。

最後に、それぞれのポジションの人数が違った。遠藤の負傷によってはバックアップメンバーを選ぶ可能性があると監督が明かしたことから、このメンバー以外にも候補となり得る可能性のある選手はいるだろう。だがあえてここでメンバーに入れる限りは、監督はどちらを選ぶか見極めたいと考えているはずだ。

通常、ワールドカップのメンバーを選ぶときはGK3人、それぞれのポジションに2人(MFは全部で6人)の23人をベースとして、複数のポジションをこなせる選手を入れることで攻撃のオプションを増やす。

そこでこのリストの序列、言及された候補、ポジションの人数を考えるとGKの3人、右SB2人、左SB長友、CBは槙野が複数のポジションをこなせることから昌子と槙野、守備的MFは長谷部、攻撃的MFは大島、右FW2人、左FW原口がほぼ確定と言えるのではないか。

その場合、23人中13人が決まりかけており、残り10枠を争うことになる。ハリルホジッチ監督は5月30日のガーナ戦の翌日に最終メンバーを発表する意向を示しており、そこまでにこの序列がどのように変化するか、23日マリ戦、27日ウクライナ戦、ガーナ戦での選手の奮闘ぶりが注目される。

【日本蹴球合同会社・森雅史】