ヤマハ発“四重苦”からV字回復、立役者の引き際
「四重苦だった」と10年の就任時を振り返る。リーマン・ショックの影響で先進国市場は絶望的。インド事業は赤字続きで米国では訴訟問題も抱えた。為替も“超円高”の逆風が吹き荒れていた。
16年スタートの新中期経営計画では「ひとまわり・ふたまわり大きな『個性的な会社』」を掲げ、ブランド力の強化を推進。成長戦略に1300億円の投資枠を設けるなど攻めに転じた。モビリティやマリン、ロボティクスなど同社が持つ多彩な技術を融合した新規事業の種をまいた。
その新中計半ばでの社長交代には、社内外から驚きの声があがった。ただ柳会長本人は「当社のように趣味の製品を主力とする会社は同じ人が長くやらない方がいい」と3年前から周到に後継者選定を始めていた。会長として今後はブランドを高める活動に力を入れる。
