なでしこジャパンは15日、EAFF E-1サッカー選手権2017最終戦で北朝鮮と対戦する。優勝を争う直接のライバルとの大一番で勝利が必須となる日本に、レジェンドの澤穂希氏が厳しい激を飛ばした。

韓国との初戦、さらに続く中国戦と制し、2連勝で最終戦を迎えたなでしこジャパン。だが、14日放送、フジテレビ「THE NEWS α」で、澤氏は「世界で戦うことを考えると今のままでは勝てない」と警鐘を鳴らしている。

澤氏は韓国戦で追いつかれても突き放した後輩たちを評価しつつ、一方で「得点のあとの失点」は課題だとコメント。「集中力を欠いている」「ミスが多い。連携とかコミュニケーション・コーチングの部分ではまだ物足りなさを感じます」と、矢継ぎ早に現チームに足りない点を指摘した。

これほど澤氏が苦言を呈したのは、現役時代から自ら北朝鮮の強さを肌身で感じてきたからだ。北朝鮮は何よりも「勝ちたい」という気持ちが強いチームという。勝ち点で並び、得失点差で下回るなでしこジャパンは、その北朝鮮に勝たなければ優勝できないのだ。

それだけに、澤氏はリスクも踏まえたうえで攻撃的なサッカーをする必要があると分析。中国戦の終了間際に決定機を逸した岩渕真奈に「世界はあそこを決め切る」「世界大会に出るとあの1点の重みというのはすごくある」と苦言を呈した。

最後に「ワールドカップやオリンピックと同じようにこの1試合の重みを感じて戦ってほしい」とエールを送った澤氏。後輩たちは世界を制したレジェンドの助言を生かしてタイトルを獲得し、16日に同じく優勝を目指す男子代表に弾みをつけることができるだろうか。