20日に行なわれたフィギュアスケート・グランプリシリーズ初戦ロシア大会の男子ショートプログラム(SP)で、羽生結弦は94.85点で2位スタートした。

4トゥループ+3トゥループのコンビネーションジャンプで転倒するなど、ミスもあった羽生は、100.54点でトップに立ったネイサン・チェン(アメリカ)の後塵を拝した。21日のフリーで、初めて挑む大技の4回転ルッツで逆転優勝を目指す。

20日放送、テレビ朝日「報道ステーション」では、フィギュア解説者の織田信成がSPでの結果を解説。羽生のジャンプでのミスは修正がきくものであり、身体の状態が良いだけに「大丈夫」とコメントした。

スポーツキャスターの松岡修造から、18歳のチェンには勢いがあるのではないかと指摘されると、織田は「素晴らしかった」とチェンを称賛。4回転ルッツと4回転フリップという現時点での最高難度のジャンプをSPから取り入れて成功させ、さらにフリーではサルコウを含む4回転のジャンプすべてを組み込む構成だと強調した。

だが、「そしたら勝てない」と訴える松岡に、織田は「待ってください、違います」と反論。羽生の強さは質の高さ、一つひとつのジャンプの美しさ、プログラムの美しさを表す演技構成点の高さだと強調し、「だから絶対大丈夫なんです!」と力強く断言した。

また、9時からの当日練習でSPではなくフリーの練習をしていたことについて、織田は平昌五輪のある特徴が理由と分析している。通常は午後に開催されるフィギュアの試合だが、平昌五輪は午前10時開催。五輪の本番で朝からしっかり身体を動かせるように、ロシア大会からすでに準備をしているのだと解説した。