野村克也

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1日に東京ドームで行われたプロ野球、巨人対阪神の一戦で、巨人は本拠地最終戦を4-5と落とした。同日の試合でDeNAが勝利したため、巨人は球団史上初めてクライマックスシリーズ(CS)進出を逃した。

すると、同日放送のTBS「S1」では、野球解説者の野村克也氏が恒例企画“ボヤき解説”で巨人の面々を酷評している。まずは、5回表から登板した畠世周がターゲットだ。

前日、上本博紀への危険球でわずか4球での退場となった畠は、その上本に初球のストレートをスタンド中盤に運ばれた。野村氏は前日の危険球が頭のどこかにあるとし、「またぶつけたら申し訳ない」という思いが失投を呼んだと分析。畠は「人が良い、投手の性格じゃない」と切り捨てた。

さらに、その畠が続く糸井にも同じストレートで被弾したことで、野村氏は「打たれ方が悪すぎる」と一刀両断。上本にストレートを打たれた直後に、次の打者の初球にストレートを投げさせた捕手・小林誠司を「まったく脳みそが機能していない」と苦言を呈している。

巨人の3点ビハインドで迎えた6回裏、先頭打者の阿部慎之助が初球を打ち上げて倒れると、野村氏は「何この野球…」「負けにいっているの?」と絶句。4番だろうが先頭打者である以上、とにかく出塁するために、あわてて打つ必要がないと指摘した。

さらに、批判の標的はチーム全体に。「何が何でもAクラスに滑り込もうという気があるのかね」「淡々とやっている」と、巨人の選手たちから気概が感じられないとこき下ろした。

3位でCS進出を決めたDeNAを「よくやったと思う」と称賛した一方で、野村氏は「その逆が巨人」とコメント。「これだけの戦力でBクラスに甘んじるなんて考えられない」「(やる気が)顔に出てこない」「燃えるような顔でやってるヤツが誰もいない」と、厳しい言葉が相次いだ。

実際、野村氏は開幕前に巨人の優勝を予想していた。だが、ふたを開けてみれば、ひとつも正解なし。野村氏は「クビだね」「しかし全部ハズレっていうのも珍しい」と思わず苦笑した。

復活が求められる巨人に対し、野村氏は「中心なき組織は機能しない」と、阿部が中心になって引っ張らなければいけないと提言している。