22日放送、テレビ東京「SPORTSウォッチャー」では、「清宮よりすごかった男 波乱万丈の野球人生 最後の夏」として、仙台城南高校・伊藤英二を特集。最後の夏に臨む、伊藤の野球人生や想いを伝えた。

リトルリーグ時代は、清宮幸太郎以上の逸材と注目されていた伊藤。仙台市のリトルリーグチーム・北六バッファローズの元監督で当時を知る早坂和宏氏も「清宮か伊藤英二かっていう見られ方はずっとしてました。（清宮に）勝ってると思います」と。その実力は、12歳で出場した2012年の全国大会1回戦で、18人連続奪三振による完全試合を達成（6回まで）するほどだった。

だが、伊藤は早期にカラダが完成してしまう思春期早発症で、身長は163cmで止まり、心ない誹謗中傷にも苦しんだという。心は荒み、学校にも行かなくなったという伊藤は、「野球をやるのが辛くなったというか、逃げたっていう形で野球を辞めました」と明かすと、「伊藤英二は終わったみたいなことを（ネットで）書かれるのは辛いというか、悔しい気持ちでいっぱいでした」と続けた。

それでも、「リトル（時代）の仲間と一緒にご飯食べたりしている中で、野球楽しかった、やりたいなって思った。また野球をやりたいなと思わせてくれるきっかけ」と語る伊藤は、高校から野球を再開。投手を諦め、打者として再出発を図ると、同校・角晃司監督も「毎日練習やるんですよ。毎日毎日遅くまでやっていて、野球が好きなんだろうなと彼を見ていると本当に思います」と語るほど、懸命に努力を続けた。

そんな高校3年間について、「自主練も中学校の頃はほとんどしなかったので今は自主練も最後まで残るくらいやるところは成長したかなと思う」と振り返った伊藤。番組のカメラには、「目指すところはもちろん甲子園ですし、1日でも長く野球をやってしっかり恩返しをしたい」と意気込んだ。
現在、仙台城南高校は、3回戦で古川工業を破り、ベスト16に進出している。