16日放送、フジテレビ「スポーツLIFE HERO’S」では、「巨人軍キャプテン 坂本勇人(28)の告白 今、思うことは・・・」と題し、プロ11年目のシーズン後半戦に臨む坂本に、野球解説者・石井一久氏が行ったインタビューの様子を伝えた。

前半戦を終え、打率.333、ホームラン9本という成績を残した坂本だが、開幕当初は不本意な打席も多かった。「去年いい成績を残せたので、そこをベースにしながら。やっぱり後は相手バッテリーとの戦いだと思ってたんで本当に不安な部分は沢山あった」と切り出すと、「今年の前半、インサイドが打てなくてすごい悩んでいた」と明かす。

坂本が得意のインサイドを思うように打てなくなった背景には、WBC出場の影響があったという。WBCでは、外国人投手特有ともいえる手元で動くボールに対応すべく、スイングの始動を遅らせ、ミートポイントを変えていた。そのためシーズンが始まってしばらくは打撃感覚のズレがなかなか戻らず、阿部慎之助やバッティングコーチらと話すことで復調のきっかけを模索してきたという。

すると、石井氏は、5月10日の阪神戦で放った2打席連続ホームランを挙げ、「右方向に強い打球が出ている」と指摘。インサイドの対応について「今は対応できている」という坂本も、「自分でもびっくりするくらい。なかなかライトにホームラン打てるバッターじゃなかったので、そこはすごい技術的にも成長している」と復調以上の手応えを口にした。

事実、2013年〜2015年まで、坂本の右方向に放ったホームランは僅か2本だったが、2016年は1年間だけで3本、今季は前半戦だけで3本と増えている。今季は右方向への安打も量産しており、坂本自身も「『今日あんまり良くないな』って思ったら右に打とう。そういう引き出しというか、自分の技術が多少上がっているので困った時は右に打とうかな」と語った。

後半戦に向け、「今まで経験したことないくらい連敗もしましたし、こんなに1勝するのがチームとして難しいんだなというのを考えさせられた」と振り返った坂本だが、「一個ずつ3位、2位って上を目指してやっていくだけ。個人的には3割3分を目標にして」とポジティブに意気込んだ。