(写真:SWNS/アフロ)
 
記録的な高温が続いている英国で、男子学生の通学ファッションに劇的な変化が起こっている。
 
デヴォン州エクセターにあるISCAアカデミーに通う14歳の男子生徒は、制服のスラックスで汗だくになって登下校していた。その様子を見た母親は学校に電話をかけて、半ズボンで登校することを許可してほしい、と掛け合った。しかし教師は、校則にないから、とあっさり却下。さらに、「もし穿いてきたら今週いっぱい隔離室で過ごさせます。そしてもし学校を休ませるなら、無断欠席扱いにしますので」と言い渡したという。
 
学校の対応に業を煮やした男子生徒たちは団結し、抗議行動に打って出た。友人や姉妹に借りたスカートで登校し始めたのだ。
 
もともと、このアイデアは校長が出したものだったという。校則に規定されていないことから半ズボンの着用を頑なに禁じているエイミー・ミッチェル校長は、生徒たちの嘆願を受け「そんなに言うならスカートで来たらいいじゃない」と発言。もちろん、彼女は冗談のつもりだったが、「じゃあやってやろうぜ!」と男子生徒が実行に移したというわけだ。
 
男子生徒の1人は、「1日中、スラックスでは座っていられません。暑すぎるんです」と語り、風通しの良いスカートを満喫。
 
また、前述した14歳の生徒の母親は地元紙の取材に対し、「女子は1年中スカートを穿いても良いのに、男子が半ズボンを穿けないのは不公平ですよ。この暑さが子どもにどんな影響があるのかもわからず、本当に心配です。私は彼らが自分たちの権利を主張するために立ち上がったことを心から誇りに思います」とコメントしている。
 
また、ミッチェル校長はBBCの取材に、「ここ数日、例外的に気温が高いことは認識しており、我々スタッフも生徒が心地よく過ごせるようできる限りのことはしています。半ズボンは現時点で男子の制服として規定されておらず、生徒および保護者と協議をせぬまま一方的に変更を加えることはできかねます。しかし、このような高温状態が続くようであれば、将来的に変更を考慮することはやぶさかではありません」と語った。