FC東京の篠田監督は、久保のプレーに「とてもいい評価」と語った。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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[ルヴァン杯]FC東京 1-0 札幌/5月3日/味スタ

 久保建英をトップチームに引き上げ、さらにはトップデビューの舞台を用意した指揮官は、そのパフォーマンスに合格点を与えている。

【写真】久保建英、トップデビュー札幌戦のプレー集

 試合後の会見でFC東京の篠田善之監督は、まずは札幌戦を振り返り、次のように語った。
「今日はウタカが前線でタメを作ってくれた。人とボールは動いたので、あとはゴールを奪うところが足りなかった。クオリティの高い建英が入り、攻撃のスイッチが入った。1-0だったので(投入する)時間は遅れた」

 久保投入の時間帯は、FC東京が決定機を量産。久保自身もその流れの良さに、「楽にボールを受けることができたので楽しかった」と語っている。しかし、多くのチャンスを外し続け、焦りが生まれそうな場面で久保を投入すると、前線からのプレッシングとともに、的確なパスさばきとドリブルでの仕掛けを繰り出す久保にリードされるように、チームはさらに勢いづいていく。

「物怖じせず前を向くし、スルーパスを出すタイミングも3回くらいあった。みなさんが見た通り、とてもいい評価です」

 指揮官から高評価をもらった久保だが、今後はどのような起用となるのか。篠田監督は今回は試合展開により投入のタイミングが遅れたとしたが、より長いプレー時間も考えているようだ。
「後半からいっても良かったし、スタメンでもいける。ただ、まだチームに帯同して間もないし、J3も出てるし、いろいろ見せたいところはあるけど、チームとしても彼としても、今日はあのくらいの時間が良かったと思う」

 ゴールこそ生まれなかったものの、トップチームでのデビュー戦で確実に爪痕を残した。指揮官も「これから彼の姿をいっぱい見られると思う。まずはU-20ワールドカップで頑張ってほしい」と、15歳の超新星に期待を寄せた。