2日に行われたセリエA第30節、ナポリ対ユヴェントスの一戦は、1-1のドローに終わった。注目されたユヴェントスFWゴンサロ・イグアインは、古巣の観客から大きなブーイングを浴び、シュート1本に終わっている。

イグアインは昨季のセリエAで66年ぶりとなる得点記録を更新。36ゴールを挙げてナポリをチャンピオンズリーグ出場へと導いた。だが、シーズン後にイタリア史上最高額となる9000万ユーロ(約107億円)でユヴェントスに移籍。ナポリのサポーターは、宿敵へと移籍したイグアインを「裏切り者」としてこき下ろした。

そのイグアインにとって、2日の試合は移籍後初めてナポリの本拠地サン・パオロに戻ってくる一戦だった。当然、注目されたのは、怒るナポリサポーターのリアクションだ。試合前から、ユーヴェのチームバスを警察が厳戒態勢で警備するなど、緊張感の高さがうかがえた。


スタジアム入場時も同様に、ナポリサポーターがイグアインを罵倒。


試合前の練習でも、イグアインには激しいブーイングと侮辱的な言葉が浴びせられた。


スタメン紹介の際も、イグアインの名前はブーイングにかき消されたという。


試合が始まっても、ナポリサポーターの「恨み」は消えない。イグアインがボールを触るたびに、観客からはブーイングが飛んだ。

異様な雰囲気の中でのプレーとあってか、イグアインは決定的な仕事をすることができず。シュートはわずか1本にとどまり、ナポリのペナルティーエリア内では一度もボールに触ることができなかった。


試合はサミ・ケディラのゴールでユヴェントスに先制を許したナポリが、後半にマレク・ハムシクのゴールで同点とし、1-1のドローに終わっている。ナポリは5日のコッパ・イタリア準決勝でもユヴェントスをホームに迎える。イグアインは再び激しいブーイングに悩まされることになりそうだ。