【東京地元めし】シェフの愛情が溢れる、葛西のビストロ

2017年2月7日 9時0分

東京に住む人たちの声を聴きながら、パーソナリティの堀内貴之が今を切り取るテーマをリスナーと共に考えていくラジオプログラム、TOKYO FM「シンクロのシティ」。番組内のコーナー「東京地元めし」では「東京にある隠れた名店」をご紹介しています。といっても単なる名店ではありません。ここでご紹介するのはリスナーのみなさんが推薦してくれた「自分が通っているイチオシのお店」。レポーターの安竜うららが味わいのある名店に伺い、美味しいだけじゃない人気の秘密を探ります。

今回伺ったのは、「葛西駅」から徒歩3分ほどの場所にあるカジュアルフレンチ「ビストロアーシュ・エム」。

リスナーの方からこんな推薦メッセージを頂きました。

「葛西駅から徒歩３分のとこにビストロアーシュエムというお店、おすすめです！お料理ももちろん美味しいですがマスターが帰る時入り口まで見送りにきてくれるんです。店員さんも話しやすいですし、私のワインの好みを覚えててくれて、素敵なお店です。お料理はお魚もお肉もまいう～です！ぜひ行ってみてください！」（ラジオネーム：ゆみぴ～さん）

可愛らしい薄いピンクのドア、中に入るとぬくもりのある木のカウンターとソファ席。品もありつつ温かみもあるインテリア。フレンチだけれどかしこまらず気軽に入れる雰囲気です。お店に飾られているタイルアートは、オープン当初からのお客様の作品でプレゼントされたもの。そんなところからも地元の人に愛されているお店であることが分かります。

こちらがオーナーの田中博史さん。フランスとイギリスでの修業期間を経て、帰国後は青山でシェフをされていたそう。50代の半ばで、生まれ育った葛西にご自身の店をオープンし、今年でちょうど丸9年。高校を卒業してからすぐ料理の道へと進み、他の仕事には浮気せず料理一本で生きてこられました。そしてシェフであると同時に、ソムリエの資格も持っていらっしゃいます。

そんなオーナーの田中博史さんに、安竜うららがお話を伺いました。

うらら：田中さんはソムリエの資格ももっていらっしゃるんですね。

田中：そうですね。料理人がソムリエの資格を持っているって、割りあい少ないと思うんですよ。料理を作る側からワインを選ぶということができるので、お客様の希望に添えるのではないかなと思います。

うらら：今日私は『小ヤリイカのエビ詰めサフランマヨネーズ添え』を頂いたんですけど、すごく見た目も美しくて。小ヤリイカは卵も抱えていて、濃厚ですごく美味しかったです」

田中：今の時期はちょうど卵を持っているんです。今食べるのにとってもおすすめの料理ですね。この料理に合ったワインなんですが、イタリアの白ワイン「カステッロディチゴニョーラ」をおすすめします。白ワインなんですけど、もとは赤ブドウなんです。それを白い果汁だけで発酵させているものです。白ワインのわりには濃厚で、でもさわやかなとっても美味しいワインです。どうぞ。

うらら：わぁ……美味しい。さっぱりしているけどパンチもあって。

田中：そういっていただけるとやったな！っていう感じです（笑）

うらら：本当におもてなしの心を大切にされている田中さんなんですが、バースデーコースというのがあって、そのコースを注文されたお客様にオリジナルグラスをプレゼントしていらっしゃるんですよね。

田中：はい、誕生日のお祝いでバースデーコースを注文してくださった方には、私がワイングラスにその方をイメージした絵を描いて、お名前を描いて、プレゼントしています。

うらら：素敵です。私もこんな温かなフレンチレストランで誕生日を迎えてみたいです。

田中：ぜひ、いらしてください。

うらら：お客様を喜ばせたいという田中さんの心に感動します。

田中：おもてなしというのはおこがましいですが、お客様が私に良くしてくださるので、私も同じように返したいと思っています。

インタビューのあとには、うららに「お食事のあとですから、コーヒーでも飲んで行かれませんか？」と、美味しいコーヒーとバナナのクラフティを出してくださった田中さん。本当におもてなしの精神をとても大切にされているんですね。このお店には小さなお子さんもいらしゃるそうで、よちよちだった子たちがだんだんと大きくなっていく姿を楽しみにしているのだそうです。