現在、『スター・ウォーズ』のスピンオフ映画第一弾『ローグワン/スター・ウォーズ・ストーリー』が公開中ですが、年末に『スター・ウォーズ エピソード8』の公開も控えていて、ますます盛り上がりそうな予感。

さまざまな『スター・ウォーズ』関連グッズも登場しそうですが、以前コネタで紹介した、付箋を使ってシルエット状の切り絵を作る「切りグラフ付箋」にも、スター・ウォーズバージョンが登場。新刊『切りグラフ スター・ウォーズ ふせん切り絵』(ブティック社)が1月28日に発売される。


スター・ウォーズのあのシーンを切り絵で再現


「切りグラフ付箋」を手がけるデザイナーのキリグラフ・瀬川卓司さんによると、これまで、「切りグラフ付箋」をメインに扱った著書は、コネタで紹介したことのあるウルトラマンの他、ミッフィや仮面ライダーなど幅広く、スター・ウォーズで9冊目になるという。

本書では映画「スター・ウォーズ」シリーズのエピソード4、5、6、そして1、2、3、最後にエピソード7まで、各作品に登場するキャラクターを網羅。スター・ウォーズファンならすぐにわかる印象的なシーンなどと共に、付箋を使った切り絵で再現されている。


今回は「切りグラフ付箋」で初めて、切るだけでなく、折る、貼るといった新しいギミックも。そこで、瀬川さんに『切りグラフ スター・ウォーズ ふせん切り絵』について話を聞いた。

――今回、キャラクターのシルエットがかなり細かいように感じましたが、これまで作ってきた「切りグラフ付箋」に比べると難易度は高いですか?
「仮面ライダーよりは簡単です。人間のキャラクターは初期の切りグラフとそれほど難易度は変わらないと思います。R2-D2は、シルエットだけなら簡単ですし。ジャバ・ザ・ハットは簡単ですよ。大きいから切りやすいんです」


確かに、ジャバ・ザ・ハットは輪郭も滑らかで切りやすそう。もともと愛嬌たっぷりのキャラクターだが、舌のパーツを別の色の付箋でつけているので、さらに可愛らしい印象だ。

――ジャバ・ザ・ハットの他に、初心者向けのものはありますか?
「エピソード4〜6のルークやハン・ソロ、レイア姫あたりがいいんじゃないでしょうか」

――逆に、難易度が高いものは何ですか? 
「エピソード1〜3のグリーヴァス将軍やバトル・ドロイドなんかは細かい部分や細いパーツが多いので難易度高めです。先に、細い部分や細かい部分を切ってしまうのがコツです」


バトル・ドロイドは細身だし、ドロイデカ(デストロイヤー・ドロイド)もパーツが複雑で難しそうだ。

――映画ではそうでもなかったのに、切ってみたら魅力があるなと思ったキャラクターはありましたか?
「バトル・ドロイドは劇中だとコメディチックなやられメカとして、あまりカッコ良くなかったのですが、結構良いデザインのキャラクターだと思います。
たくさん作って、さらに首や胴体を切断して、やられメカとしての劇中のシーンを再現してもおもしろいと思います」

切りグラフに折り目を入れる難しさ


――ところで、今回から新しいギミックを施したのはどんな理由からですか? 
「スター・ウォーズでは、大型の銃を両腕で持っていたり、ライトセーバーを両手で身体の手前で握っていたり、シルエットだけでは定番のポーズを表現できない例が出てきました。切りグラフ発明当初から、このギミックは考えていたのですが、折り目が直線になり、肘の部分で折った場合、肘が直線になるのがイヤだな……と思って却下してきました。でも今回はそれをあえて取り入れようと、当初から考えていて。折り位置でなんとか違和感なくできるポイントを探して試みました」


――背景も写真と組み合わせるなどして、世界観が出ていますね。
「ルーカスフィルムから提供された素材の中に背景の画像があったので、それをプリントアウトして使ったりもしましたが、公式サイトなどで背景のマット画などが公開されているので、そういったものをプリントアウトして使えば、読者の方もカッコイイ写真が撮れるんじゃないでしょうか。また、100円ショップで購入した折りたたみコンテナが格納庫っぽいというツイッターを参考に取り入れたりもしましたね」

なるほど。付箋もそうだが、100円ショップなどで買えるもので手軽に作れるのはやはり魅力的。個人的にはエピソード7のBB-8が可愛いなと思ったので、そこから挑戦してみるとしようか(意外と難しそうですが!)。


もちろん巻末には型紙付きで、必要な道具や材料、基本的な作り方やコツなども写真付きでわかりやすく解説。立たせて飾るだけでなく、ウォールステッカーやモビールなどの活用法も紹介されている。エピソード8公開前に、キャラクターやシーンをおさらいしながら、楽しくトライできそうです。
(田辺 香)