「アプリバンキング」(NTTデータの発表資料より)

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 NTTデータは19日、しんきん共同システムを利用している全国の信用金庫向けスマートフォンアプリ「アプリバンキング」を、9月をめどに提供開始すると発表した。

 信用金庫が「アプリバンキング」を導入することで、顧客は、インターネットバンキングの申し込み手続きを行うことなくスマートフォンからリアルタイムで残高や入出金明細の確認が可能となる。これは、信用金庫業界では初めてのことといい、ユーザーは、時間や場所を選ばずにリアルタイムで残高等を把握できる。

 他にも、入出金等の残高変動の通知を指定のタイミングで受けることも可能となり、自ら情報を取得することなく、入出金も把握できる。セキュリティに関しては、インターネットバンキングと同様のセキュアな環境下での口座情報の照会を提供するという。

 信用金庫側では、顧客の位置情報を活用し、位置連動型プッシュ通知などを行うことができるようになり、地域に密着した信用金庫ならではのキャンペーンや情報などを最適なタイミングで配信することが可能となる。顧客の生活や地元に密着した地域金融機関ならではのサービス提供が可能となることで、顧客との接点強化にもつながる。

 また、自社独自の構築をする必要がなくなるため、安価かつ短期間に、O2Oに対応した自社のスマホアプリ提供が可能となる。マーケティング面でも、セグメント配信等のインターフェースを備えたプッシュ型のレコメンド配信により、マーケティングのさらなる高度化を実現する。

 初期導入企業として、浜松信用金庫、瀬戸信用金庫、碧海信用金庫、福岡ひびき信用金庫が採用を予定しており、NTTデータでは安価かつ短期間に提供できる体制を整備し、信用金庫と顧客をつなぐポータルアプリとしてFinTech企業等とも連携してサービス内容を拡充しながら5年間で80以上の信用金庫への提供を目指す方針。