「ここはいつもヒロシマみたいだ。ボンッ！　そしてどうなるか誰も分からない」

セリエAで降格圏の18位に低迷するパレルモのエウジェリオ・コリーニ監督が、13日の会見でキレた。

今季のパレルモは開幕からわずか2試合でダヴィデ・バッラルディーニ監督が辞任。37歳と若いロベルト・デ・ゼルビ監督を招いたものの、9月21日の第5節を最後に勝てない日々が続く。

7連敗と惨たんたる状況に陥り、マウリツィオ・ザンパリーニ会長は11月末にデ・ゼルビ監督の解任を決断。かつて現役時代にパレルモでキャプテンを務めたコリーニ監督を招へいした。

その後も2連敗し、結局リーグ戦で9連敗も喫したパレルモ。だが、ここ3試合は1勝1分け1敗と、コリーニ監督になって少し持ち直した。

ところが、「監督食い」で知られるザンパリーニ会長は、コリーニ監督に納得せず。同監督を解任し、デ・ゼルビ監督を呼び戻そうとする。しかし、デ・ゼルビ監督から復帰を断られてとん挫した。

会長に信頼されていないことが分かり、退任してもおかしくないコリーニ監督だが、辞任はしないと決断。一部報道では、チームがコリーニ監督を支持しているとも言われる。

ただ、クラブとチームが混乱のさなかにあることは確かだ。15日のサッスオーロ戦は、再びコリーニ監督にとってラストゲームになるかもしれない一戦と言われている。

そんななか、コリーニ監督が怒りをあらわにした。会見で声を荒げる様子からは、かなりのフラストレーションが感じられる。

そして批判の最後に、冒頭のセリフだ。イタリア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』や『コッリエレ・デッロ・スポルト』も報じている。


「批判も構わない。だが、わざと自分たちを傷つけるような構造的な批判は受け入れない。自分の立場が議論されるなど思ってもいなかった。改善したからだ。この仕事を選んだのなら、1試合だけでどこかに行くこともあるというのは分かっている。批判されても残った理由？　街全体が私を支えてくれ、続けたいと思ったからだ」

「パレルモのサポーターとして言いたい。迷いを振り払わないと、プロジェクトを評価するのは難しくなる。たとえ監督が（ジョゼップ・）グアルディオラだろうが、（ジョゼ・）モウリーニョだろうがね。試合のたびに解任の可能性が騒がれるなんて、あり得ないよ」


「選手たちは私についてきてくれており、人々は努力を評価してくれている。我々が結果を残そうと全力を尽くすことは確かだ。サポーターも選手たちもそれに値するからね。だが、7連敗したのに2万人も観客が来てくれたのが称賛できないなら、もうどうしようもないじゃないか」

「私はここに残る。だが、パレルモではすべての試合が原爆のようだ。3分ごとにどうなるかを聞くことはできない。ここはいつもヒロシマだ」