進化したEOS 5D Mark IV 高画質とタッチパネル搭載での快適操作を両立させたスゴさ

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キヤノン「EOS 5D Mark IV」は、35mm判フルサイズイメージセンサーを搭載。

前機種から画素数を上げ、さらにレスポンスも良くなるなどデジタルカメらしい進化を遂げている。今回は進化したEOS 5D Mark IVの機能をチェックしていこう。

イメージセンサーは、35mm判フルサイズ約3040万画素CMOSセンサーを搭載。キヤノンのデジタル一眼レフカメラのラインナップには約5060万画素の「EOS 5Ds」、「EOS 5Ds R」がラインナップされているため、数字的には弱く感じてしまうが実際には解像度が6720×4480ドットもあり、十分過ぎるほどの情報量を記録することができる。


また、高画素でありながら秒間7コマの軽快な連写を可能としており、このイメージセンサーを採用した意味はバランスの良さにあるように感じた。

一方でファイルサイズはJPEGで約13MB、RAWでは約38MBにも及ぶ。こうなるとレスポンス良く撮影するためには、書き込みの速いコンパクトフラッシュやSDカードが必須だ。


ライブビューや動画撮影は従来通り、背面のレバー切り替え、ボタン操作で行う。ライブビューを使ってみて驚くのは、そのオートフォーカスの速さだ。俊敏とまでは言えないが、実用上問題がないレベルでピントが合う。

これは、イメージセンサーを構成する1画素から2つの画像信号を検出し、位相差AFを行う「デュアルピクセル CMOS AF」によるもの。このオートフォーカスの効果は、像面のズレが少ない方向へ一気にあわせることができるので、コントラストAFのように動画撮影時にピントが揺れることがなく、安定した映像撮影を可能としている



動画機能としては、新たに4K動画撮影に対応する。4Kとは言え一般的なUHD(3840×2160ドット)ではなく、デジタルシネマ規格であるDCI 4K(4096×2160ドット)を採用している。フレーム数は30Pと24Pから選択可。編集ソフトでUHDにトリミングする際に、ちょっとした応用ができそうだ。

記録形式は、Motion JPEGとなり約500Mbpsにも及ぶ。そのため記録メディアには書き込み速度CF UDMA 7 100MB/s以上、SD UHS-I 90MB/s以上を要求する。撮影には、UHS-I U3に対応する書き込み速度90MB/sのSDXCカードを使用したが問題なく書き込みできた。

また、SDXCカードの場合はexFATでフォーマットされるため、4K撮影時に4GBでファイルが分割されることがない。コンパクトフラッシュカードは128GB以上の容量でexFATに対応する。



外観ではあまり目立たない機能だが、タッチ操作に対応したことでメニュー操作が快適になった。機能のタブをダイレクトに選択でき、項目の決定もタッチパネルのみで完結するため、非常にスピーディーに操作をすることができた。

ライブビュー時にもタッチ操作でAFポイントを指定でき、デジタル一眼レフカメラとは思えない使い勝手を実現している。こうした機能は、これまでエントリーモデルのみだったが、ハイエンドモデルにも搭載されたことを歓迎したい。EOS 5D Mark IVの使い勝手が良いと感じたのは、高画素機ながらレスポンス良く撮影できることとこうした機能追加によるところが大きい。

次回は、新しいイメージセンサーについてチェックしてみたいと思う。


ライター mi2_303
記事提供:クチコミ.jp(http://kuchikomi-web.jp/blog)