今年のバレンタインは「チョコレートの売上が増加する」と見込まれているそう。これ、個人的に意外な情報でした。“義理チョコ”って実は不毛だと思ってるし、風化していく文化だと予想していたので。

では、本命チョコはどうなのか? 恋愛は戦略ありきの、いわば頭脳戦。ちょっと早いですが、頭脳戦そのもののチョコレートを発見してしまいました。

将棋連盟会長「駒の形だと心も休まる気がします」


『歌舞伎フェイスパック』を販売する「一心堂本舗 株式会社」(東京都千代田区)は、日本の伝統的な頭脳競技である将棋の駒を精巧にチョコレートで再現した『Shogi de Chocolat(将棋デ ショコラ)』を、公益社団法人「日本将棋連盟」の協力・推薦のもと、1月26日より発売します。


「『歌舞伎フェイスパック』は伊勢志摩サミットの公式土産に選ばれ、歌舞伎に関わる人がすごく喜んでくれたんです。“日本の文化”を発信するということはすごくいいことなんだなと、この経験で改めて実感いたしました」(同社代表取締役・戸村さん)

そして、今回のこのチョコレートが生まれた経緯について。実は伊勢志摩サミットでは、日本将棋連盟による将棋の駒を根付にした記念品もお土産に選ばれていました。また、戸村さんが日本将棋連盟のホームページへ行くと「将棋を世界に発信したい」といった旨の意思表明がされていることを確認します。
その後、同社は新商品としてチョコレートを作ることを決定。日本将棋連盟の意志に共鳴した同社は、連盟へコンタクトをとる前に将棋の駒を模したチョコレートを試作品として製作してみました。
「かなりリアルに駒を再現できたので『納得していただけるはず!』と将棋連盟にお持ちすると、すごく喜んでいただけたんです。もう、『なんでもっと早く持ってきてくれなかったんですか』くらいの勢いでした(笑)」(戸村さん)

こうして、『Shogi de Chocolat』は日本将棋連盟に推薦品として認められる運びとなります。ちなみに以下は、日本将棋連盟の谷川浩司会長が商品へ寄せてくれたコメントです。
「将棋は『脳に汗をかくスポーツ』だと言われることがあります。対局で疲れた頭と体にチョコレートは最適のお菓子ですね。駒の形をしたものだと、心も休まる気がします。将棋を知らない人や海外の方がこの『Shogi de Chocolat』を手にされたときに、日本固有の文化である将棋に思いを馳せていただければ幸いです」

将棋盤の上に、チョコレートがズラリと並ぶ


ところで、この画像がすごいと思いません?


将棋盤の上に、普通にチョコを置いている。思わず自分もこんな事をやりたくなっちゃうのですが、御社としてもこんな風に遊んでほしいと考えているんですか?
「いえいえ。食べものですし、溶けてしまいますので(苦笑)。この遊び方は決して推奨しませんが、こうして盤の上に並べても本物と遜色ないほどのクオリティになっています」(戸村さん)
将棋の駒から実際に型抜きされ完成したこの原寸大チョコレートには、「製造現場の方々が頑張ってくれ、本当によくできています」と戸村さん自身も脱帽している模様。もちろん実際の駒と同様、王将・飛車・角行・金将・銀将・桂馬・香車・歩兵の8種類が1セットになっています。

バレンタインシーズン、勝負を控える上司に最適?



そんな『Shogi de Chocolat』の価格は、8個入りで1,400円(税込)。将棋会館(東京都渋谷区)、東急ハンズ、ロフト、通信販売にて購入することができます。主に、世界へ将棋を発信するためのインバウンド向け、はたまた海外へ旅行に行く日本人にお土産として……といった活用法が想定されている模様。
「パッケージの中には、将棋の歴史やルールを日本語と英語で解説したパンフレットを同梱しています」(戸村さん)

もちろん、日に日に近付くバレンタインシーズンにも活躍するでしょう。
「年配の方に渡すチョコを迷われる女性もいるそうですが、“可愛さ”とは違った趣のあるこのチョコレートは打ってつけではないでしょうか。また将棋は勝負事ですので、勝負を控えている上司にも最適だと思います」(戸村さん)

たしかにこのチョコレートを食べると、勝負強くなりそうな気がする。『Shogi de Chocolat』は、甘いだけじゃないこだわりのビターテイストに仕上げられているそうです。
(寺西ジャジューカ)