意外と多い!? 東京で見かける“野生生物”たち
東京の声とシンクロするTOKYO FMの番組「シンクロのシティ」。ボイス収集隊が東京の街に繰り出し、様々な人々に声をかけ、1つのテーマについてその人の意見や思いを聞き出します。その声を聴き、リスナーと共に考えるのはパーソナリティの堀内貴之。
東京で暮らしていると、猫や野鳥以外はなかなか野生生物に出会うことはありません。ですが最近都内で頻繁に目撃されているのが「ハクビシン」です。ハクビシンはジャコウネコ科に分類される生物で、パッと見は猫？ タヌキ？と迷うようなルックス。道で出会ったらビックリしてしまいそうですが、世田谷などではタヌキの目撃情報も多く、緑の多い場所では実は色々な動物が住んでいるのこと。今回は東京に暮らす方たちが出会った野生生物について伺いました。
東京で見かける野生生物たち
◆東陽町でキャッチした64歳の男性
「鴨とかかな。東陽町では、親水公園に行くと、鴨やアヒルがいますよ。どういう種類がいるかなど、表示されてるのよ。餌をあげてる人もいるみたいだけど、基本は餌付けしてないんだよね。あとは遠いけど、勤め先が多摩センターで、タヌキが来ますよ。昔の遺跡があり、そこを登る階段のような薄暗いところに。変なものがいるなと思ったら、タヌキだった。『平成狸合戦ぽんぽこ』って映画あるでしょ、あれ、多摩センターの話なの。だから、本当だった。少し大きな犬かなと思ったら、タヌキだったのよ。人には慣れないから、猫みたいに、パッと逃げちゃうんだよね」
◆方南町でキャッチした72歳の男性（動物を輸入して動物園に仕入れるお仕事をされていた方）
（幻の生き物を見た！という情報を聞きましたが……）
「私は自分を動物の専門家だと思ってますが、お食事処で食事をして8時過ぎに出たら、生き物が道路をゆっくり横断して歩いてたの。逆光で見えなかったけど、ゆうゆうと歩いて、塀に登り、消えた！ 頭胴が約85�僉�体腔が45�僉�尾が80�僉△靴辰櫃泙覇�れると170�僂任垢茲諭� しっぽ揺らしながら歩いてたの。資料からネコ族を調べてみたら、「フォッサー」という、マダガスカルにいる肉食の動物。これもジャコウネコの種類。おそらくそれでは、と思ってるんだけど。他にも見たって情報があるんだよ。我々の生活空間に動物が顔を出してくれると楽しいよね。変に餌付けるのは辞めてほしい。人を恐れなくなり、人間の生活圏に入って悪さをしますので。餌付けちゃだめ。野生動物は、人間を怖がっています。お互いの緊張状態を保っているのが一番なのです。なので、餌付けは、余計な行為！」
◆八丁堀でキャッチした43歳の女性
「黒い蝶々見たの。そこの公園で、手のひらより大きいくらいの黒い蝶々が交尾していたの。コウモリかと思ったら違ってた。それから、さっきそっちにスズメの大群いましたよ。イチョウの木に集まって、大音量でチュンチュン鳴いてました。
（この辺自然多いですか？）
思ったより生き物はいるかも。カマキリとか、バッタとか。
（八丁堀に住んでどのくらい？）
3、4年。自然があるなってよりは、頑張って生きてくれるんだなって、瓦礫の下からたんぽぽが生えてるとそう思います。がんばって！ わたしもがんばる！って。そんな感じですかね」
◆西荻窪でキャッチした60代の男性
「野生で僕が見てるのはツバメだな！ 毎年同じかわからないけど来てくれる。毎年会うよ、そこで卵孵化して帰ってく。
（巣って縁起の良いものなんですよね！）
そうそうそう、アレ取っちゃダメですよ！
（あとはどんなの見かける？）
あとは善福寺川に鵜がいるよ！ 黒いの！ 春かその辺に来るんじゃないかな」
◆旗の台でキャッチした68歳の男性
「春先はオナガドリがよく来るの。しゅい〜しゅい〜って鳴く。気づかないだけでいっぱいいるよ。白とグレーで、首の下の胸袋がブルーになっててね、羽のところに茶色が入ってる。でも、カラスはいなくなったしスズメもいなくなったね。朝スズメの声もきかなくなった。日本家屋が少なくなったから。瓦と瓦の間にスズメって巣をつくるのよ。みんなそういう建て方しなくなったでしょ。そしたらスズメが繁殖しないから。僕もここに15年以上住んでるけど、だんだん鳥の声がきこえなくなってくるよね。
（寂しい？）
そりゃあ共存できればいいけど無理だよね。みんな心に余裕がないもん。炎上だとかさ、なんでもかんでも文句ばっかり言ってさ、苛立ってるもん。東京にいるからにはストレスが。風鈴の音にも苦情くるし、鳥の音もうるさいと思ってるんだよね。自然が嫌な人は、そういう声も嫌がるの」
また、今回は動物観察ライター、日本野生生物リサーチセンター代表の里中遊歩（さとなかゆうほ）さんにもお話を伺いました。
「東京に生息している動物として有名なのは『ホンドタヌキ』と『ハクビシン』。そして最近少しずつ増えてきているのが『アナグマ』ですね。高度成長期以降にタヌキが都内でも見られるようになったんですけど、この理由として考えられるのは野良犬などがいなくなったからではないかと。昆虫なんかも、『カブトムシ』や『コクワガタ』などは都内でちょっとずつ増えているとも言われています。鳥だと、大きめのキツツキである『アオゲラ』とか『アカゲラ』といったものが都会の公園で見られたりしますよ。都心で生活している人って、こんなところに動物がいるはずがないという先入観で生活していると思うんですけど、まずそうでもないんだなって思っていただけると！」
また、番外編としてこんな街の声も。
◆花小金井でキャッチした60代の女性
「なんかね、動きがパッと目に入って……見たら、毛が短い茶色の生き物だったの！
（大きさはどのくらいですか？）
ん〜、20cm……もっとあったのかしら。こんなトコにいるのかしらって！ 私も初めて見たのでビックリしました。リスにしては大きいかな。タヌキとかそういうのでもない。鳥ではないなって思いました！
（新種の可能性が?! 名付けるなら何にしましょう？）
なんかコチョコチョ動いたから『コチョコチョ』でいいでしょ（笑）！」
【都会の中で力強く生きる彼らに目を向ける】
里中さんもおっしゃっていたように、先入観を捨てて歩いてみると、実は東京でも野生動物と出会うことはたくさんあります。彼らにとっては住みにくいはずのこの都会で、必死に生きている動物たちのことを考えると、なんだか応援したい気持ちに。パーソナリティの堀内貴之も「人間社会だけで生きていると嫌なこともあるかもしれないけど、動物たちに目を向けると急に世界が美しく見えたりすることがありますよね。都会の中にいても、あの花が咲いたなとか、あの鳥がやってくる季節だなとかを感じながら生きるのはやっぱり素敵だなと改めて感じました」とコメントしていました。
文／岡本清香
＜番組概要＞
番組名：「シンクロのシティ」
放送日時 ：毎週月〜木曜15：00〜16：50
パーソナリティ：堀内貴之、MIO
番組Webサイト：http://www.tfm.co.jp/city/
https://secure.gsj.mobi/mv-sp/Questionnaire2.Index/?enquete_id=20161227
→→コチラからアンケートにお答えください!!←← https://secure.gsj.mobi/mv-sp/Questionnaire2.Index/?enquete_id=20161227
東京で暮らしていると、猫や野鳥以外はなかなか野生生物に出会うことはありません。ですが最近都内で頻繁に目撃されているのが「ハクビシン」です。ハクビシンはジャコウネコ科に分類される生物で、パッと見は猫？ タヌキ？と迷うようなルックス。道で出会ったらビックリしてしまいそうですが、世田谷などではタヌキの目撃情報も多く、緑の多い場所では実は色々な動物が住んでいるのこと。今回は東京に暮らす方たちが出会った野生生物について伺いました。
（絵／ボイス収集隊：ジャイアント麗子ちゃん）
東京で見かける野生生物たち
◆東陽町でキャッチした64歳の男性
「鴨とかかな。東陽町では、親水公園に行くと、鴨やアヒルがいますよ。どういう種類がいるかなど、表示されてるのよ。餌をあげてる人もいるみたいだけど、基本は餌付けしてないんだよね。あとは遠いけど、勤め先が多摩センターで、タヌキが来ますよ。昔の遺跡があり、そこを登る階段のような薄暗いところに。変なものがいるなと思ったら、タヌキだった。『平成狸合戦ぽんぽこ』って映画あるでしょ、あれ、多摩センターの話なの。だから、本当だった。少し大きな犬かなと思ったら、タヌキだったのよ。人には慣れないから、猫みたいに、パッと逃げちゃうんだよね」
◆方南町でキャッチした72歳の男性（動物を輸入して動物園に仕入れるお仕事をされていた方）
（幻の生き物を見た！という情報を聞きましたが……）
「私は自分を動物の専門家だと思ってますが、お食事処で食事をして8時過ぎに出たら、生き物が道路をゆっくり横断して歩いてたの。逆光で見えなかったけど、ゆうゆうと歩いて、塀に登り、消えた！ 頭胴が約85�僉�体腔が45�僉�尾が80�僉△靴辰櫃泙覇�れると170�僂任垢茲諭� しっぽ揺らしながら歩いてたの。資料からネコ族を調べてみたら、「フォッサー」という、マダガスカルにいる肉食の動物。これもジャコウネコの種類。おそらくそれでは、と思ってるんだけど。他にも見たって情報があるんだよ。我々の生活空間に動物が顔を出してくれると楽しいよね。変に餌付けるのは辞めてほしい。人を恐れなくなり、人間の生活圏に入って悪さをしますので。餌付けちゃだめ。野生動物は、人間を怖がっています。お互いの緊張状態を保っているのが一番なのです。なので、餌付けは、余計な行為！」
◆八丁堀でキャッチした43歳の女性
「黒い蝶々見たの。そこの公園で、手のひらより大きいくらいの黒い蝶々が交尾していたの。コウモリかと思ったら違ってた。それから、さっきそっちにスズメの大群いましたよ。イチョウの木に集まって、大音量でチュンチュン鳴いてました。
（この辺自然多いですか？）
思ったより生き物はいるかも。カマキリとか、バッタとか。
（八丁堀に住んでどのくらい？）
3、4年。自然があるなってよりは、頑張って生きてくれるんだなって、瓦礫の下からたんぽぽが生えてるとそう思います。がんばって！ わたしもがんばる！って。そんな感じですかね」
◆西荻窪でキャッチした60代の男性
「野生で僕が見てるのはツバメだな！ 毎年同じかわからないけど来てくれる。毎年会うよ、そこで卵孵化して帰ってく。
（巣って縁起の良いものなんですよね！）
そうそうそう、アレ取っちゃダメですよ！
（あとはどんなの見かける？）
あとは善福寺川に鵜がいるよ！ 黒いの！ 春かその辺に来るんじゃないかな」
◆旗の台でキャッチした68歳の男性
「春先はオナガドリがよく来るの。しゅい〜しゅい〜って鳴く。気づかないだけでいっぱいいるよ。白とグレーで、首の下の胸袋がブルーになっててね、羽のところに茶色が入ってる。でも、カラスはいなくなったしスズメもいなくなったね。朝スズメの声もきかなくなった。日本家屋が少なくなったから。瓦と瓦の間にスズメって巣をつくるのよ。みんなそういう建て方しなくなったでしょ。そしたらスズメが繁殖しないから。僕もここに15年以上住んでるけど、だんだん鳥の声がきこえなくなってくるよね。
（寂しい？）
そりゃあ共存できればいいけど無理だよね。みんな心に余裕がないもん。炎上だとかさ、なんでもかんでも文句ばっかり言ってさ、苛立ってるもん。東京にいるからにはストレスが。風鈴の音にも苦情くるし、鳥の音もうるさいと思ってるんだよね。自然が嫌な人は、そういう声も嫌がるの」
また、今回は動物観察ライター、日本野生生物リサーチセンター代表の里中遊歩（さとなかゆうほ）さんにもお話を伺いました。
「東京に生息している動物として有名なのは『ホンドタヌキ』と『ハクビシン』。そして最近少しずつ増えてきているのが『アナグマ』ですね。高度成長期以降にタヌキが都内でも見られるようになったんですけど、この理由として考えられるのは野良犬などがいなくなったからではないかと。昆虫なんかも、『カブトムシ』や『コクワガタ』などは都内でちょっとずつ増えているとも言われています。鳥だと、大きめのキツツキである『アオゲラ』とか『アカゲラ』といったものが都会の公園で見られたりしますよ。都心で生活している人って、こんなところに動物がいるはずがないという先入観で生活していると思うんですけど、まずそうでもないんだなって思っていただけると！」
また、番外編としてこんな街の声も。
◆花小金井でキャッチした60代の女性
「なんかね、動きがパッと目に入って……見たら、毛が短い茶色の生き物だったの！
（大きさはどのくらいですか？）
ん〜、20cm……もっとあったのかしら。こんなトコにいるのかしらって！ 私も初めて見たのでビックリしました。リスにしては大きいかな。タヌキとかそういうのでもない。鳥ではないなって思いました！
（新種の可能性が?! 名付けるなら何にしましょう？）
なんかコチョコチョ動いたから『コチョコチョ』でいいでしょ（笑）！」
【都会の中で力強く生きる彼らに目を向ける】
里中さんもおっしゃっていたように、先入観を捨てて歩いてみると、実は東京でも野生動物と出会うことはたくさんあります。彼らにとっては住みにくいはずのこの都会で、必死に生きている動物たちのことを考えると、なんだか応援したい気持ちに。パーソナリティの堀内貴之も「人間社会だけで生きていると嫌なこともあるかもしれないけど、動物たちに目を向けると急に世界が美しく見えたりすることがありますよね。都会の中にいても、あの花が咲いたなとか、あの鳥がやってくる季節だなとかを感じながら生きるのはやっぱり素敵だなと改めて感じました」とコメントしていました。
文／岡本清香
＜番組概要＞
番組名：「シンクロのシティ」
放送日時 ：毎週月〜木曜15：00〜16：50
パーソナリティ：堀内貴之、MIO
番組Webサイト：http://www.tfm.co.jp/city/
https://secure.gsj.mobi/mv-sp/Questionnaire2.Index/?enquete_id=20161227→→コチラからアンケートにお答えください!!←← https://secure.gsj.mobi/mv-sp/Questionnaire2.Index/?enquete_id=20161227
