お正月に書き初めをした方はいますか? 一年の始まりに、自分自身への誓いの文字を書く。日本人らしくていいですよね。今回はそんな書き初めにおススメの、上級者用「四字熟語」をご紹介します。


力士に学ぶ、書き初めにオススメ「上級者向け四字熟語」



小学校や中学校の冬休みの宿題で出される「書き初め」。
この行事の歴史は古く、江戸時代では寺子屋でも行われていました。
元日の早朝に汲んだ水で墨をすり、新年初の文字や絵を書くのが本来のやり方。
邪気を払い、書いた紙を燃やすと字が上達するとも言われています。

そんな書き初めの文字。何を書くか迷いますよね。
大人の方であれば格好良く「四字熟語」も良いですが、たくさんあってこれまた迷います。
そんなときは日本の伝統的スポーツである「相撲」を参考にしてみてはいかがでしょうか。

相撲には、「昇進伝達式」というものがあります。
新大関や新横綱が誕生した際、使者が力士のもとへ行き、昇進の旨を伝えるというものです。
そのとき、知らせを受けた力士は「謹んでお受けいたします」と答え、続いて決意表明の口上を述べる、というのが一連のパターン。
この形になったのは、明治時代からと言われています。

この力士の決意表明の中には、難しい四文字熟語が入っていることが多々あります。
たとえば有名なのは、現在の貴乃花親方が大関に昇進したときの口上。
「不撓不屈(ふとうふくつ)の精神で相撲道に精進いたします」
不撓不屈。強い意志をもって、どんな苦労や困難にも負けないという意味です。
このときに初めて知ったという方も多いのではないでしょうか。

また、同じく貴乃花が横綱になったときの口上。
「相撲道に不惜身命(ふしゃくしんみょう)を貫く所存です」
不惜身命……自らの道のためには身体も命も惜しまないこと。
これまた難しい四字熟語です。

お兄さんである若乃花は、大関のときに「一意専心(いちいせんしん)」という言葉を使いました。
ほかのことには目もくれず、がむしゃらに頑張るという意味です。
さらに横綱昇進の際には「堅忍不抜(けんにんふばつ)」。
意志が固く、つらいこともにも耐えるという四字熟語。
どれも力士らしい、立派な心構えです。

新しい年の始まり。昇進伝達式の力士たちに倣い、決意表明の書き初めで気合を入れてみてはいかがでしょうか。

文/岡本清香

TOKYO FM「シンクロのシティ」にて毎週月〜木曜にお送りしているコーナー「トウキョウハナコマチ」。江戸から現代まで、東京の土地の歴史にまつわる数々のエピソードをご紹介しています。今回の読み物は、1月4日放送「力士の決意表明、四字熟語」よりお届けしました。

<番組概要>
番組名:「シンクロのシティ」
放送日時 :毎週月〜木曜15:00〜16:50
パーソナリティ:堀内貴之、MIO
番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/city/


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