「あるはずのない答え」を探してさまよう“占いジプシー”とは?

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恋愛や結婚、仕事などで悩んだり、迷ったりにしたときに「占い」を心の拠り所にする女性は少なくないだろう。

しかし、いざ幸せを求めて占い師のもとを訪れたのに、中には不幸になってしまう人もいるものだ。

そんなことにならないためにも読んでおきたいのが『占いで幸せになる女 不幸になる女』(ソフィア・リブラ著、経済界刊)だ。

本書では、実際に占いで幸せになった女・不幸になった女のケーススタディ、「占い師」という職業の裏話、結婚運などの運気の上げ方、占い師との上手な付き合い方を紹介している。

■「将来について何となく、全般的に占ってください」

“あるはずのない答え”を探すために、あちこちの占い師を渡り歩く人を著者のソフィア・リブラ氏は、「占いジプシー」と呼ぶ。

そんな「占いジプシー」の典型が、「将来について何となく、全般的に占ってください」と相談する人なのだそうだ。占い師にとって、これほど厄介な相談はない。「全般」とは何を指しているのか。どう対処してよいのかわからない。

また、こうした相談者も多いという。

仕事も順調でお金の悩みもなく、彼氏が絶対に欲しいということでもない女性。つまり、具体的な相談事がないのである。彼女には「質問」することがない。だから、著者も「答え」を提示することができない。結局、彼女の話を2時間ほど聞き、「自分の力で生きてゆけるんだから、あなたには占いは必要はないと私は思う」とアドバイスしたという。

著者いわく、相談者たちが究極に求めている答えは「大丈夫ですよ。あなたの将来はきっと幸せなものになります。結婚相手もみつかりますし、円満な家庭を築くことができると占いに出ています」という言葉だという。

多くの人が将来に対する漠然とした不安や心配を抱えて生きている。そうした不安の中で、占いで自分の将来を見渡したいという気持ちがあるのだろう。

ただ、占いは将来の自分の姿を保証してくれるものではなく、一つの指標に過ぎない。占い師は良き人生に導くための道標を提示しているだけだ。本当の答えは自分の中にあると著者。そして、占い師は、相談者本人が導き出した答えを後押ししたり、少しの方向修正をすることが役割だと述べる。



占いで幸せになるには、頼りすぎるのではなく、占い師との距離感というのも大事なのかもしれない。そして、本書から、占いの結果を自分の人生にどう生かしていけばいいか、その方法に気づくことができるはずだ。

(新刊JP編集部)

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