胸糞野郎と良い悪人!「ファイアパンチ」7話
"http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4000254197/">Wwbマンガ配信サービスジャンプ+にて、「ファイアパンチ」第7話が配信されている。今回の敵はかなり 胸糞悪い。
祝福者と呼ばれる能力者、“氷の魔女”により雪と飢餓と狂気に覆われてる世界。主人公アグニはベヘムドルグ兵ドマの“朽ちるまで消えない炎”で育った村と妹を焼き尽くされてしまう。アグニも自身が持つ再生能力とその消えない炎により、常に燃え続ける炎人間になる。8年かけて炎のコントロールを覚えたアグニは、ドマを倒す復讐の旅に出る。
今話はサンがベヘムドルグ兵に捕まり、13歳の少女ネネトと共に見知らぬ犬と部屋に閉じ込められていた所から始まる。そこにやってきた男ジャックは、優しい語り口で二人の心を開こうとし、犬とのセックスを強要してくる。それも爽やかに。まるで正しいことのように。なんとも胸糞の悪い男だ。
隙をついたサンは特殊能力の電撃でジャックを倒すも、部屋の外に待ち構えていた大男イワンに斧で両足を切断されてしまう。そして祝福者とバレたサンは、死ぬまで電気を出し続ける奴隷として拘束されてしまう。
有能な悪役には二種類ある。自分の正義を持っている悪役と、ただただ読者を不快にさせる嫌な悪役。前者は北斗の拳のラオウや最近ではHUNTER×HUNTERのヒソカなどが有名で、主人公より人気が出ることも多い。名作と言われるような作品には必ずこのタイプの悪役が存在する。
後者は全くといっていいほど人気は出ないが、主人公への感情移入をより強くさせてくれたり、かっこよさを引き立たせてくれる。今回のジャックは完全に後者だ。読者みんなが大嫌いなはず。この先もたぶん嫌悪感を拭い去ることは出来ないだろう。おそらくこの先も、嫌な発想で嫌な言葉をアグニやサンに浴びせかけてくるだろう。
そしてたまにいるのが、 嫌な奴過ぎて後々に好かれてくるパターンの悪役だ。ダイの大冒険の氷炎魔人フレイザードや、将太の寿司の紺屋碧悟が良い例で、 実力があるくせに卑怯で話が全く通じず 、人にどう思われるかとか 世間体を全く気にしない 。ただ、そのあまりにも明確な卑しさが、逆にかわいく感じさせてしまうことが極稀にあり、ほとんどの場合作品が終了してからその魅力にファンは気づくことになる。ジャックもこっちのタイプになる可能性がなくもないが、アグニは消えない炎で相手を即死させてしまう為、可能性は相当低いかもしれない。
ジャックのような悪役を登場させるメリットは、読者の鬱憤を晴らすように主人公が爽快に倒すシーンだ。惨めな思いをして醜態をさらすことによって、初めて読者はカタルシスを得ることが出来る。
しかし、このマンガの作者の事だ。読者の鬱憤をギリギリまで溜める為にジャックをしばらく野放しにしそうで怖い。そしてさらに胸糞悪い敵を増やしてきそうな気配さえあって嫌だ。一刻も早くファイアパンチしてほしい。
アグニの復讐相手として描かれているドマは、村と妹を焼き尽くした悪だ。しかし、それはあくまで村全体を人食い一族と勘違いしたことから行った行為であり、ドマにはドマなりの正義がそこにはあった。
そして今話の最後にジャックのセリフで重要なポイントがあった。それは「ドマは心の病気で俺らとはもうつるまない」という部分だ。何が理由で心の病になったかは定かではないが、このジャック達胸糞軍団とは、胸糞が悪いから関わりたくないということだろう。そうなるとますます自分の正義 を持った悪役としてピッタリだ。近いうちにドマはアグニに会いにやってくる。ここでのドマのセリフや対応で物語の方向性は大きく変わってくるといっても過言ではない。
アグニがクビだけになって3話目。今週はサンに注目した回だったが、どうやら来週はアグニの出番も多そうだ。一体この主人公はいつまでクビだけなのだろうか?気になる第8話は6月6日配信予定だ。
(沢野奈津夫)
祝福者と呼ばれる能力者、“氷の魔女”により雪と飢餓と狂気に覆われてる世界。主人公アグニはベヘムドルグ兵ドマの“朽ちるまで消えない炎”で育った村と妹を焼き尽くされてしまう。アグニも自身が持つ再生能力とその消えない炎により、常に燃え続ける炎人間になる。8年かけて炎のコントロールを覚えたアグニは、ドマを倒す復讐の旅に出る。
今まで一番嫌な奴登場
今話はサンがベヘムドルグ兵に捕まり、13歳の少女ネネトと共に見知らぬ犬と部屋に閉じ込められていた所から始まる。そこにやってきた男ジャックは、優しい語り口で二人の心を開こうとし、犬とのセックスを強要してくる。それも爽やかに。まるで正しいことのように。なんとも胸糞の悪い男だ。
隙をついたサンは特殊能力の電撃でジャックを倒すも、部屋の外に待ち構えていた大男イワンに斧で両足を切断されてしまう。そして祝福者とバレたサンは、死ぬまで電気を出し続ける奴隷として拘束されてしまう。
ジャックは紺屋碧悟にはなれなそう
有能な悪役には二種類ある。自分の正義を持っている悪役と、ただただ読者を不快にさせる嫌な悪役。前者は北斗の拳のラオウや最近ではHUNTER×HUNTERのヒソカなどが有名で、主人公より人気が出ることも多い。名作と言われるような作品には必ずこのタイプの悪役が存在する。
後者は全くといっていいほど人気は出ないが、主人公への感情移入をより強くさせてくれたり、かっこよさを引き立たせてくれる。今回のジャックは完全に後者だ。読者みんなが大嫌いなはず。この先もたぶん嫌悪感を拭い去ることは出来ないだろう。おそらくこの先も、嫌な発想で嫌な言葉をアグニやサンに浴びせかけてくるだろう。
そしてたまにいるのが、 嫌な奴過ぎて後々に好かれてくるパターンの悪役だ。ダイの大冒険の氷炎魔人フレイザードや、将太の寿司の紺屋碧悟が良い例で、 実力があるくせに卑怯で話が全く通じず 、人にどう思われるかとか 世間体を全く気にしない 。ただ、そのあまりにも明確な卑しさが、逆にかわいく感じさせてしまうことが極稀にあり、ほとんどの場合作品が終了してからその魅力にファンは気づくことになる。ジャックもこっちのタイプになる可能性がなくもないが、アグニは消えない炎で相手を即死させてしまう為、可能性は相当低いかもしれない。
ジャックのような悪役を登場させるメリットは、読者の鬱憤を晴らすように主人公が爽快に倒すシーンだ。惨めな思いをして醜態をさらすことによって、初めて読者はカタルシスを得ることが出来る。
しかし、このマンガの作者の事だ。読者の鬱憤をギリギリまで溜める為にジャックをしばらく野放しにしそうで怖い。そしてさらに胸糞悪い敵を増やしてきそうな気配さえあって嫌だ。一刻も早くファイアパンチしてほしい。
ドマはラオウになれるか?
アグニの復讐相手として描かれているドマは、村と妹を焼き尽くした悪だ。しかし、それはあくまで村全体を人食い一族と勘違いしたことから行った行為であり、ドマにはドマなりの正義がそこにはあった。
そして今話の最後にジャックのセリフで重要なポイントがあった。それは「ドマは心の病気で俺らとはもうつるまない」という部分だ。何が理由で心の病になったかは定かではないが、このジャック達胸糞軍団とは、胸糞が悪いから関わりたくないということだろう。そうなるとますます自分の正義 を持った悪役としてピッタリだ。近いうちにドマはアグニに会いにやってくる。ここでのドマのセリフや対応で物語の方向性は大きく変わってくるといっても過言ではない。
アグニがクビだけになって3話目。今週はサンに注目した回だったが、どうやら来週はアグニの出番も多そうだ。一体この主人公はいつまでクビだけなのだろうか?気になる第8話は6月6日配信予定だ。
(沢野奈津夫)