真野ちゃんが大人の女性に!「とと姉ちゃん」48話

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連続テレビ小説「とと姉ちゃん」(NHK 総合 月〜土 朝8時〜、BSプレミアム 月〜土 あさ7時30分〜)第8週「常子、職業婦人になる」第48話 5月28日(土)放送より。 
脚本:西田征史 演出:岡田健


会社のタイピスト部屋で働くことになった常子(高畑充希)。そこには7人の職業婦人がいた。
ところが、リーダー的存在の早乙女朱美(真野恵里菜)は、なかなか常子に仕事を回してくれない。
不安になった常子は、星野武蔵(坂口健太郎)を誘って甘味を食べる。
「このまま帰って家族の前で笑える自信がなくて」と言う常子。いつも、家族の前で笑っていられるようにメンタルをコントロールしているなんて立派な心がけだ。

話を聞いた武蔵は、今までの常子が「思い悩んだりせず 動いてみせ」ていたと指摘して、彼女を平常心に戻す。
武蔵はいつの間にか、常子にとって「家族に話せないことを話せる」相手になっていた。
家族の前でいつでも笑っていることも大事だけれど、笑えない時に無理して笑わなくていい相手がいるってことも大事だ。
ケガをしている武蔵にハンカチを差し出す常子。こういうキュン場面はよくあるものの、そのハンカチが端切れを縫い合わせた手製の品であることで、いいシーン度が増した。
こうして力づけられた常子は、待ちの姿勢でなく攻めでいく。が・・・。
常子に仕事をちっとも回してくれないクールビューティー早乙女は、敵か? 味方か?
早乙女役の真野恵里菜は、ハロー!プロジェクトのアイドルから俳優に。押井守の「THE NEXT GENERATION-パトレイバー-」では主人公の泉野明を颯爽と演じたことは記憶に新しいが、彼女の真骨頂は、あどけない少女の面差しと内面の激しいギャップを鮮やかな切り替えで見せることだ。

映画化もされたドラマ「みんな! エスパーだよ!」(13〜15年)では見た目は可愛いが心の中ではちょっと腹黒いことを考えている女子高生役だった。これまた映画化もされた人気ドラマ「SPEC」シリーズ(10〜14年)で演じた人の心を読み取れる超能力者も、かわいい顔してけっこうどす黒いことを考えている子だった。
ギャップ演技が得意な真野ちゃんももう25歳。シャープな顔立ちの大人の美人さんになった。48回では笑顔を全く見せていないが、実は可愛い性格という今までと逆パターンなのか、それともクール一辺倒なのか。なぜ、朱美と下の名前を呼ばれることをいやがるのか。9週の盛り上がりは真野ちゃんの活躍にかかっている。
(木俣冬)