警察への「藪蛇電話」が逮捕のきっかけに……

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「15歳の女の子と付き合っているが、犯罪になるのか」――。神奈川県警にこんな相談を寄せた45歳の男性が、女子中学生とみだらな行為をしたなどとして、児童買春・ポルノ禁止法違反(児童ポルノ製造)と県青少年保護育成条例違反の容疑で逮捕された。

産経新聞電子版が2016年4月12日に報じたこのニュースが、いまネット上で話題を呼んでいる。ツイッターなどには、「自ら捕まりに行っているようなもの」「相談する相手間違えたな」と面白がる声が上がっている。

「犯罪になるのか?」と自ら問い合わせ

神奈川署が4月11日に逮捕したのは、小田原市在住の45歳無職男性。県警によると、容疑者は15年10月に当時中学3年の女子生徒(15)を半裸にして撮影。11点の児童ポルノ画像データを保存したほか、16年1月には自宅で女子生徒にみだらな行為をした疑いが持たれている。

産経報道によると、今回の事件は、16年2月に容疑者の男性が「15歳の女の子と付き合っているが、犯罪になるのか」と神奈川署へ電話したことで発覚した。容疑者は、女子生徒とは15年9月にスマートフォン向けのチャットアプリで知り合い、「結婚を前提に付き合っていた」とも供述したという。

警察への「相談」がきっかけで事件が発覚、最終的に逮捕まで至る――。そんな事件の顛末はネット上で話題を呼び、ツイッターやネット掲示板などには、

「自ら捕まりに行っているようなもの」
「何かのギャグかと思ったが本当だったのか...」
「なんでノコノコ捕まりにいくんですかね」

といった声が相次いでいる。12日昼には一時、ツイッターの「トレンド」に関連ワードが登場するなど、大きな関心を集めた。

元警部の分析は

30年以上現場にいたという大阪府警元警部でテレビコメンテーターの門脇浩氏は、4月12日のJ-CASTニュースの取材に対し、容疑者による警察への電話相談には「第三者が介在していた可能性が高いのでは」と分析する。

「自分では犯罪かは分からないグレーな行為について、警察に本人から相談が寄せられること自体は少なくありません。ただ、そうした相談の場合、ほぼ必ずといっていいほど、本人は第三者から脅迫を受けています」

門脇氏自身も、第三者から脅迫や恐喝の被害に遭っている人が、「被害相談とともに、自らの行為が犯罪に当たるかどうか」尋ねてくるケースは複数回経験しているという。

今回の事件についても、「ただ単に警察に相談したとは考え辛い」と述べ、

「報道されなかった部分で、何らかのトラブルが起きていたのではないでしょうか。そう考えるのが自然です」

と推測した。