群馬県で最も人口が少ない村である上野村。95%の面積を森林が占める。隣の南牧村(なんもくむら)は日本創成会議による人口予測で、消滅する可能性のある自治体トップに選ばれている。

そんな限界集落の上野村の名産品にイノブタがある。イノブタとは雄のイノシシと雌のブタ(デュロック種)を掛け合わせた動物だ。どんな味がするのか確かめるため、上野村まで行ってみた。

雪の残る上野村へ行く


上野村の窓口である上信電鉄上信線の下仁田駅。関東の駅100選にも選ばれており、昭和レトロ感漂う場所だ。



下仁田駅から上野村に向かう途中にある隣村南牧村(なんもくむら)。




3キロメートルほどの通称・塩の沢トンネル(ふるさと林道湯の沢線)をくぐり抜けると上野村に到着する。



上野村は95%が森林のため、林業も盛んである。





イノブタは上野村の山奥で飼育しており、一般向けには公開していないという。イノブタはストレスに弱く、気性が激しいため生産が非常に大変で、上野村での生産量は年間260頭ほどのため貴重だ。 豚肉に比べてタンパク質や鉄分が多く、脂身が半分のためダイエット中の人にもよさそうだ。食べ方は「いの豚ロースの十石味噌仕立て鍋」「ベーコン」「猪豚カレー」と、お好みでさまざま。

こちらは、「いの豚ロースの十石味噌仕立て鍋」だ。



この脂身の少なさが伝わるであろうか。後味もすっきりしており、いくらでもおかわりしたくなるウマさ。出汁の出たスープも飲み干してしまった。



こちらは「猪豚ベーコンと野菜のパン粉焼き」。カリカリのパン粉や野菜も味わい深かった。


(松岡佑季)