写真は東宝HPより

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 映画監督・三谷幸喜(54)の新作映画『ギャラクシー街道』が大苦戦を強いられている。ネット上には一般人だでなく三谷ファンからも酷評の嵐とあって、「ついに才能の限界か」と11月5日発売の『週刊新潮』(新潮社)にも報道されてしまった。

 本作は三谷映画初となる、宇宙空間を舞台にしたSFロマンチックコメディー。人工居住区「うず潮」と地球を結ぶスペース幹線道路「ギャラクシー街道」の、とある飲食店に集う異星人たちが織り成す群像劇だ。劇作家・脚本家として絶大な人気を誇る三谷幸喜作品だけに、高い興行収入が期待されるのも当然といえるだろう。

「主演は『ザ・マジックアワー』にも出演した香取慎吾(38)と綾瀬はるか(30)、さらに西田敏行(68)や大竹しのぶ(58)といった大御所、小栗旬(32)や遠藤憲一(54)、西川貴教(45)など。お気に入り俳優陣で固めたものの、“近年稀に見る駄作”ともっぱらの評判で、興収は13億に届くかどうか。時間帯によっては観客がゼロという劇場も出始めています」とはスポーツ紙記者の寸評だ。

小林聡美との離婚が下り坂の始まりか

 出演した大竹自ら、完成披露試写会の舞台あいさつで「本当にくだらなくて、なんにもない映画なんですけど」と話した同作。ネットでも、「本当に何にも残らない、感動もしない。だから気楽に見に行くことができる」とする声がある一方で、

「苦痛と不快の極致。この世の闇のすべてが詰まった人生最低の109分」
「つまらない下ネタに人種差別。コメディなのに笑えない」

 と酷評の嵐が吹き荒れている。期待して観ただけに、失望と怒りを感じた観客が大勢いたようだ。

 “三谷作品”というレッテル抜きで、純粋にエンタメ作品としても酷評の嵐が吹き荒れている『ギャラクシー街道』。巧みな伏線や仕掛け、軽妙な会話劇を得意とする映画監督・三谷幸喜は一体どこにいってしまったのか。

「コメディ作家として才能が枯渇してしまったという声もありますが、女優の小林聡美と2011年に離婚したことも、人見知りで知られる三谷氏にとってマイナスだったのかもしれません。離婚後に初めて作った『清須会議』あたりから『THE 有頂天ホテル(06年公開)』『ザ・マジックアワー(08年公開)』などに見られるカラっとした笑いの要素が見られなくなった」(前出のスポーツ紙記者)

 来年1月にスタートのNHK大河ドラマ『真田丸』の脚本を手掛ける三谷だが、同じく三谷ファミリー総出演となる大河ドラマでも、同様の結果になってしまわなければいいものだが……。

(取材・文/チロル蝶子)