【インタビュー】篠原涼子&永山絢斗「“無駄に美人”ってグッときます」
2006年にドラマがスタートし、10年もの間にスペシャルドラマや映画『アンフェアthe movie』『アンフェアthe answer』と愛され続けてきた「アンフェア」シリーズ。今回、本当に“完結”してしまう『アンフェアthe end』で相棒となった永山絢斗さんとともに、篠原涼子さんに雪平夏見のこと、「アンフェア」への想いを伺いました。
――本作で初共演ですが、お互いの最初の印象を教えてください。
篠原:お会いしてすごく朴訥とした雰囲気を持っている方だなと思いました。今回の津島という役を永山さんのような雰囲気を持った方が演じるとどうなるのかな、という興味はすごくありました。ご本人にしたら(「アンフェア」シリーズの)途中から輪に入ってくるわけだから、いろんな想いを抱えているんじゃないかなと思って。今までの方たちとは比較的コミュニケーションを深くとったり距離を縮めていたりしたんですけど、絢斗くんがすごく芝居に専念する方だったのでなるべく話かけないようにしていました。長セリフもとても多かったので遠くから愛の目線でずっと見守っていました。私の場合、話しかけると笑ってしまうような話をしちゃうので(笑)。
永山:俳優の仕事をする前に僕もドラマは拝見していたし、シリーズも観ていたのでまさか自分が最後の作品に呼んでいただけるとは思いませんでした。プレッシャーもありましたけど、やっぱり楽しかったですね。最初の(カメラ)テストで篠原さんが雪平になった瞬間は、すごく嬉しかったです(笑)。
篠原:カメラの前以外は雪平になっていないので。普段は私、チョロチョロしてるから(笑)。そう言っていただけて嬉しいです。アンフェアって基本的にサスペンスなお話なので、いつもかっこつけていなくちゃいけないんですけど普段もそうだと自分でも「うわ〜!」ってなっちゃうので、オンとオフを切り替えていました。
――10年間、雪平を演じてきた篠原さんにとって、彼女の魅力はどこにあると思いますか?
篠原:雪平夏見って多くを語らないんですよね。そこが長く愛され、続いてきた秘訣であり魅力だと思いますね。全部答えを見せちゃうとキャラクターって飽きちゃうと思うんです。だからなるべくセリフを削っていただいて口数を少なく、何を考えているか分からない、でも行動で示す、“やることやっている”という潔さがすごく魅力的だと思ったし、雪平夏見を10年間やらせていただいて自分にとっては誇りに思っていい役だなと思いました。自分は全く雪平のような部分がないので違う人になり変わっている感じが演じていてすごく楽しかったし、幸せだったなと思います。
――永山さんから見た雪平の魅力ってどこにあると感じましたか?
永山:雪平がもつクールさ、「人は信用しない」といいながらどこか人間味のある部分は魅力的です。津島も近づけば近づくほど見えてくるその雪平の人間味に惹かれていって、それは僕自身も分かったし、そういった魅力はやっぱり篠原さんが持つものだと思います。
篠原:嬉しい(笑)。
永山:ずっと一緒に逃亡してきて、すごく楽しみながらやらせていただきました。
――今作は篠原さん演じる雪平のシャワーシーンも注目です。これは当初台本になかったそうですね。どのような流れでこのシーンが生まれたのでしょうか?
篠原:撮影をしていく中で「そういえば濡れ場ないな」って思ったんです(笑)。雪平夏見ってお色気的なシーンがどんな時もずっとあったので、シャワーとは言わず、「何かないかな?」と監督に聞いてみたら「ちょっと考えてみるわ」と、あのような形になったんです。監督も「涼子ちゃんの体をちゃんと見ないと、どこのアングルから撮ったらいいかわからないから正直どうやって撮るか分からないんだよね〜」という感じだったので体を見てもらって当日に撮影、というぶっつけ本番みたいな感じでした。なのでちょっと緊張しましたけど、女性に撮っていただくし、アンフェアって佐藤嗣麻子(監督)の世界ですし、信頼関係もできていたのでそこはお任せして監督のやりたいように撮っていただきました。それに、ドラマも裸でスタートだったので裸で終わるっていうのもいいのかなと(笑)。
――佐藤監督との信頼関係があったから撮れたということですか?
篠原:そうですね。他の作品だったら正直裸にはなれなかったと思うんですけど、信頼関係のあるスタッフの中で、こういう形で自分を出せるのであればやらせていただくことに抵抗感はなかったです。
――永山さんは、眠っている雪平に津島が近づいていく、いいシーンがありましたが思い出のエピソードはありますか?
永山:あのシーンは何回もやりました。クランクインしてまだ最初の方の撮影だったので、かなり緊張感のある中でのシーンでドキドキしながら演じていました。10テイク以上はやりましたよね?(笑)。
篠原:全部計算だったんだよね〜?(笑)。でも、私はあのシーンを観た時、津島がすごく切なくて、「津島、にくいなぁ〜」って思いました。
永山:僕も繋がった一連の流れを見て、あのシーンはいろんな意味でとらえられるなと思ったんです。監督に聞いたら「いろんな意味を持てるようにああいう風にしたの。全部決め付けることが多い中で、少し(観客に)ふわっと考えさせる時間を作りたかった。」とおっしゃっていました。でも、あのシーンは津島の気持ちが(雪平に)完全に持っていかれてしまい、それが出すぎちゃっていますね(笑)。
――今回もアクションシーンが満載ですが、大変だったことはありましたか?
篠原:今回の作品を一通り見ていただいたら「雪平、結構闘っているな」「雪平強いな」という印象はあるんじゃないかなと思います。でもケガなどは全くなかったです。アクション監督の方々がすごく強そうな演技を教えてくれて色々配慮してくださったので。そういった点でも今回のアクションは自信をもってアピールできるところではないかと思います。
絢斗君のアクションシーンで「すごいな」と思ったことがあったんです。津島って犯人に向かっていく姿がすごく弱そうなんです。キャラクターとして弱くないと雪平が助ける意味がなくなっちゃうから弱いというのは正解なんですけど、「弱そうなアクション」を演じる方がずっと難しいだろうなと思って。そこをちゃんと見せている絢斗くんってすごいなって思いました。
――「無駄に美人」など、アンフェアファンにはお馴染みの嬉しいセリフも登場しますね。
篠原:「無駄に美人」ってセリフはありがたい言葉ですよね。そんな風に言われたら嫌だと思う女性はいないと思いますね。言われる方としてはグッときますよね。
永山:そのセリフも「どこで言おうか」って話になったんです。「ここで言ってもいんじゃないか」という2、3箇所のシーンで「言うバージョン」「言わないバージョン」と撮って。最終的に完成作のような形になりました。「バカか、お前は」というセリフを聞けたのも僕は嬉しかったですね(笑)。
篠原:言う方は何回も言わないとならないので「また言うんだ」、「もういいよ。言わなくて」って思っちゃうんですけどね。セリフがセリフだから(笑)。
――「アンフェア」シリーズは、本当に完結してしまうということで、おふたりは今回の結末をどうとらえていますか?
篠原:「アンフェア」という作品を10年間続けさせていただいて、今までずっと「続きがあるような終わり方」をしていたのでお客様に「次もあるんじゃないか」という期待があったかとは思うんですけど、今回はそういう感じではないと思います。何かを削っていかないと終われないと思うんですよね、だからもしかしたら「“おなかいっぱい”な感じにはなっていない」かもしれないけど、でもその感覚がアンフェアらしいかなと思います。台本を読んだ時、「もっと探ってみたい」所ももちろんありましたけど、完結に結びつくという意味では納得のいく終わり方だったんじゃないかなと思います。
永山:出来上がった映画を観たときに、すべて解決していく中で「もうこれで終わってしまうのかな。本当に雪平に会えなくなってしまうんだ」という寂しさがあり、でも現場での楽しさというのも両方あって、そこが今まで僕がやらせていただいてきた作品の終わり方とは違うなと思いました。それも「アンフェア」ならではですよね(笑)。
――「アンフェア」を終えて、今はどんな思いですか?
篠原:やっぱり「アンフェア」を10年間やらせていただいて、自分にとって本当に大きな作品だし、自分に自信を持っていい作品や役だと思うんです。
キャストの方に支えていただいたからこその「アンフェア」だったと思います。だからこのいろんな人たちとの関わり合いを大切にしなければならないし、今回完結しますけど、10年間積み重ねた層を台無しにしないように、作品に恥じないように、これからも作品を作っていきたいですね。
永山:20代中盤にきて、いろんな役をやらせていただきましたけど、すごく頭の中がぐちゃぐちゃになっていた時期でもあって。そんな時期に「アンフェア the end」に出演できた、作品を残せたというのは自分ではかなり嬉しいです。1年前でも1年後でもきっと違うと思うので、今の僕が「アンフェア」に関われた、ということが本当に宝物になりました。
――あらためて、完結編で相棒となったお互いの魅力をお願いします。
永山:篠原さんが現場に入られるとみんな篠原さんについていこうっていう雰囲気になるんです。現場が和やかなんです。それを作っているのが篠原さんなんですよね。それにオンオフが面白いくらいしっかり分かれていて、普段のやわらかい篠原さんを見ていてとても気持ちがよかったです。
篠原:絢斗くんの魅力、いっぱいありますよ。ルックスはもちろんのこと、性格もすごいナチュラルで裏表がなくてそれがお芝居にも映っていて、すごく素敵だと思います。どんな色にも染まれる存在だと思ったので、これからもすごく楽しみです。
――最後に「Peachy」とは“ごきげん“HAPPY”という意味のスラングなのですが、おふたりのHAPPYの源を教えてください。
篠原:撮影現場ではスタッフの方たちと話をするのが楽しかったですね。キャストの男性陣とも話していましたけど、楽屋ではレディーストーク。いくつになっても女子会トークって楽しいですよね(笑)。あとはケータリング! ラーメンとかもあって。食べることが好きなので、食事とおやつ、それと女子トークが楽しかったです(笑)。
永山:僕、アンフェアの現場で誕生日を迎えたんですけど、篠原さんがプレゼントをくださったんです。とてもいいバスタオルを(笑)。かなりのお気に入りアイテムになり、タオルを見ると現場のことを思い出します。
今は馬が気になっています。乗馬をしたいと思って1人で合宿に行こうかなと思っています。なかなか動物に乗れる機会ってないじゃないですか。時代劇(現在放送中の主演時代劇ドラマ「一路」)では馬に乗る役ではなかったのですが、馬と気持ちが伝わってすごく可愛いなと思って。仕事というよりは、趣味にしたいなと思っています。
『アンフェアthe end』は9月5日(土)よりロードショー。
映画公式サイト:http://www.unfair-the-end.jp/index.html
撮影:鈴木愛子
取材・文:木村友美
制作・編集:iD inc.
『永山さんを遠くから愛の目線でずっと見守っていました』
――本作で初共演ですが、お互いの最初の印象を教えてください。
篠原:お会いしてすごく朴訥とした雰囲気を持っている方だなと思いました。今回の津島という役を永山さんのような雰囲気を持った方が演じるとどうなるのかな、という興味はすごくありました。ご本人にしたら(「アンフェア」シリーズの)途中から輪に入ってくるわけだから、いろんな想いを抱えているんじゃないかなと思って。今までの方たちとは比較的コミュニケーションを深くとったり距離を縮めていたりしたんですけど、絢斗くんがすごく芝居に専念する方だったのでなるべく話かけないようにしていました。長セリフもとても多かったので遠くから愛の目線でずっと見守っていました。私の場合、話しかけると笑ってしまうような話をしちゃうので(笑)。
永山:俳優の仕事をする前に僕もドラマは拝見していたし、シリーズも観ていたのでまさか自分が最後の作品に呼んでいただけるとは思いませんでした。プレッシャーもありましたけど、やっぱり楽しかったですね。最初の(カメラ)テストで篠原さんが雪平になった瞬間は、すごく嬉しかったです(笑)。
篠原:カメラの前以外は雪平になっていないので。普段は私、チョロチョロしてるから(笑)。そう言っていただけて嬉しいです。アンフェアって基本的にサスペンスなお話なので、いつもかっこつけていなくちゃいけないんですけど普段もそうだと自分でも「うわ〜!」ってなっちゃうので、オンとオフを切り替えていました。
『そういえば濡れ場ないなって思ったんです(笑)』
――10年間、雪平を演じてきた篠原さんにとって、彼女の魅力はどこにあると思いますか?
篠原:雪平夏見って多くを語らないんですよね。そこが長く愛され、続いてきた秘訣であり魅力だと思いますね。全部答えを見せちゃうとキャラクターって飽きちゃうと思うんです。だからなるべくセリフを削っていただいて口数を少なく、何を考えているか分からない、でも行動で示す、“やることやっている”という潔さがすごく魅力的だと思ったし、雪平夏見を10年間やらせていただいて自分にとっては誇りに思っていい役だなと思いました。自分は全く雪平のような部分がないので違う人になり変わっている感じが演じていてすごく楽しかったし、幸せだったなと思います。
――永山さんから見た雪平の魅力ってどこにあると感じましたか?
永山:雪平がもつクールさ、「人は信用しない」といいながらどこか人間味のある部分は魅力的です。津島も近づけば近づくほど見えてくるその雪平の人間味に惹かれていって、それは僕自身も分かったし、そういった魅力はやっぱり篠原さんが持つものだと思います。
篠原:嬉しい(笑)。
永山:ずっと一緒に逃亡してきて、すごく楽しみながらやらせていただきました。
――今作は篠原さん演じる雪平のシャワーシーンも注目です。これは当初台本になかったそうですね。どのような流れでこのシーンが生まれたのでしょうか?
篠原:撮影をしていく中で「そういえば濡れ場ないな」って思ったんです(笑)。雪平夏見ってお色気的なシーンがどんな時もずっとあったので、シャワーとは言わず、「何かないかな?」と監督に聞いてみたら「ちょっと考えてみるわ」と、あのような形になったんです。監督も「涼子ちゃんの体をちゃんと見ないと、どこのアングルから撮ったらいいかわからないから正直どうやって撮るか分からないんだよね〜」という感じだったので体を見てもらって当日に撮影、というぶっつけ本番みたいな感じでした。なのでちょっと緊張しましたけど、女性に撮っていただくし、アンフェアって佐藤嗣麻子(監督)の世界ですし、信頼関係もできていたのでそこはお任せして監督のやりたいように撮っていただきました。それに、ドラマも裸でスタートだったので裸で終わるっていうのもいいのかなと(笑)。
――佐藤監督との信頼関係があったから撮れたということですか?
篠原:そうですね。他の作品だったら正直裸にはなれなかったと思うんですけど、信頼関係のあるスタッフの中で、こういう形で自分を出せるのであればやらせていただくことに抵抗感はなかったです。
『津島がすごく切なくて、「津島、にくいなぁ〜」って』
――永山さんは、眠っている雪平に津島が近づいていく、いいシーンがありましたが思い出のエピソードはありますか?
永山:あのシーンは何回もやりました。クランクインしてまだ最初の方の撮影だったので、かなり緊張感のある中でのシーンでドキドキしながら演じていました。10テイク以上はやりましたよね?(笑)。
篠原:全部計算だったんだよね〜?(笑)。でも、私はあのシーンを観た時、津島がすごく切なくて、「津島、にくいなぁ〜」って思いました。
永山:僕も繋がった一連の流れを見て、あのシーンはいろんな意味でとらえられるなと思ったんです。監督に聞いたら「いろんな意味を持てるようにああいう風にしたの。全部決め付けることが多い中で、少し(観客に)ふわっと考えさせる時間を作りたかった。」とおっしゃっていました。でも、あのシーンは津島の気持ちが(雪平に)完全に持っていかれてしまい、それが出すぎちゃっていますね(笑)。
――今回もアクションシーンが満載ですが、大変だったことはありましたか?
篠原:今回の作品を一通り見ていただいたら「雪平、結構闘っているな」「雪平強いな」という印象はあるんじゃないかなと思います。でもケガなどは全くなかったです。アクション監督の方々がすごく強そうな演技を教えてくれて色々配慮してくださったので。そういった点でも今回のアクションは自信をもってアピールできるところではないかと思います。
絢斗君のアクションシーンで「すごいな」と思ったことがあったんです。津島って犯人に向かっていく姿がすごく弱そうなんです。キャラクターとして弱くないと雪平が助ける意味がなくなっちゃうから弱いというのは正解なんですけど、「弱そうなアクション」を演じる方がずっと難しいだろうなと思って。そこをちゃんと見せている絢斗くんってすごいなって思いました。
――「無駄に美人」など、アンフェアファンにはお馴染みの嬉しいセリフも登場しますね。
篠原:「無駄に美人」ってセリフはありがたい言葉ですよね。そんな風に言われたら嫌だと思う女性はいないと思いますね。言われる方としてはグッときますよね。
永山:そのセリフも「どこで言おうか」って話になったんです。「ここで言ってもいんじゃないか」という2、3箇所のシーンで「言うバージョン」「言わないバージョン」と撮って。最終的に完成作のような形になりました。「バカか、お前は」というセリフを聞けたのも僕は嬉しかったですね(笑)。
篠原:言う方は何回も言わないとならないので「また言うんだ」、「もういいよ。言わなくて」って思っちゃうんですけどね。セリフがセリフだから(笑)。
『10年間続いた「アンフェア」…本当に雪平に会えなくなってしまうんだという寂しさ』
――「アンフェア」シリーズは、本当に完結してしまうということで、おふたりは今回の結末をどうとらえていますか?
篠原:「アンフェア」という作品を10年間続けさせていただいて、今までずっと「続きがあるような終わり方」をしていたのでお客様に「次もあるんじゃないか」という期待があったかとは思うんですけど、今回はそういう感じではないと思います。何かを削っていかないと終われないと思うんですよね、だからもしかしたら「“おなかいっぱい”な感じにはなっていない」かもしれないけど、でもその感覚がアンフェアらしいかなと思います。台本を読んだ時、「もっと探ってみたい」所ももちろんありましたけど、完結に結びつくという意味では納得のいく終わり方だったんじゃないかなと思います。
永山:出来上がった映画を観たときに、すべて解決していく中で「もうこれで終わってしまうのかな。本当に雪平に会えなくなってしまうんだ」という寂しさがあり、でも現場での楽しさというのも両方あって、そこが今まで僕がやらせていただいてきた作品の終わり方とは違うなと思いました。それも「アンフェア」ならではですよね(笑)。
――「アンフェア」を終えて、今はどんな思いですか?
篠原:やっぱり「アンフェア」を10年間やらせていただいて、自分にとって本当に大きな作品だし、自分に自信を持っていい作品や役だと思うんです。
キャストの方に支えていただいたからこその「アンフェア」だったと思います。だからこのいろんな人たちとの関わり合いを大切にしなければならないし、今回完結しますけど、10年間積み重ねた層を台無しにしないように、作品に恥じないように、これからも作品を作っていきたいですね。
永山:20代中盤にきて、いろんな役をやらせていただきましたけど、すごく頭の中がぐちゃぐちゃになっていた時期でもあって。そんな時期に「アンフェア the end」に出演できた、作品を残せたというのは自分ではかなり嬉しいです。1年前でも1年後でもきっと違うと思うので、今の僕が「アンフェア」に関われた、ということが本当に宝物になりました。
――あらためて、完結編で相棒となったお互いの魅力をお願いします。
永山:篠原さんが現場に入られるとみんな篠原さんについていこうっていう雰囲気になるんです。現場が和やかなんです。それを作っているのが篠原さんなんですよね。それにオンオフが面白いくらいしっかり分かれていて、普段のやわらかい篠原さんを見ていてとても気持ちがよかったです。
篠原:絢斗くんの魅力、いっぱいありますよ。ルックスはもちろんのこと、性格もすごいナチュラルで裏表がなくてそれがお芝居にも映っていて、すごく素敵だと思います。どんな色にも染まれる存在だと思ったので、これからもすごく楽しみです。
『いくつになっても女子会トークって楽しいですよね(笑)』
――最後に「Peachy」とは“ごきげん“HAPPY”という意味のスラングなのですが、おふたりのHAPPYの源を教えてください。
篠原:撮影現場ではスタッフの方たちと話をするのが楽しかったですね。キャストの男性陣とも話していましたけど、楽屋ではレディーストーク。いくつになっても女子会トークって楽しいですよね(笑)。あとはケータリング! ラーメンとかもあって。食べることが好きなので、食事とおやつ、それと女子トークが楽しかったです(笑)。
永山:僕、アンフェアの現場で誕生日を迎えたんですけど、篠原さんがプレゼントをくださったんです。とてもいいバスタオルを(笑)。かなりのお気に入りアイテムになり、タオルを見ると現場のことを思い出します。
今は馬が気になっています。乗馬をしたいと思って1人で合宿に行こうかなと思っています。なかなか動物に乗れる機会ってないじゃないですか。時代劇(現在放送中の主演時代劇ドラマ「一路」)では馬に乗る役ではなかったのですが、馬と気持ちが伝わってすごく可愛いなと思って。仕事というよりは、趣味にしたいなと思っています。
『アンフェアthe end』は9月5日(土)よりロードショー。
映画公式サイト:http://www.unfair-the-end.jp/index.html
撮影:鈴木愛子
取材・文:木村友美
制作・編集:iD inc.